第22話 第6回最終判決

2月に入り、私は無気力さを無理やり誤魔化し、就職活動をした。


部屋は相変わらず汚いまま、スーツを探すのにもクローゼットが荷物やゴミで開かずスーツを出すのにも時間がかかった。


そして派遣として某企業の事務として勤める事になり、抗うつ剤などを飲みながらも何とか通勤していたがたった15分の通勤ですら辛く身体が重たく業務も思った以上のもので大変な毎日を送ることになった。



そして最終判決の出る2月14日。


私は無理が祟り熱を出した。

判決に行けず、今回裁判に持っていけた彼女からLINEが入り状況を知った。


判決結果は

懲役5年と2ヶ月であった。


たったの5年。

他にも被害者がいるがそれぞれ私以外は被害届も受理されておらずこれ以上延びることはない。


そして恐らく控訴するであろうと様子を見ることとなったが、


LINEで彼女から【本日判決に行かれましたか】と聞かれたので【示談が進んでいるという話でもあったし、体調不良で行けませんでした】と返すと


彼女は【そんな棘のあるような事を言われると思っていませんでした、もう報告することはいたしませんね】というような返事が返って来た為、散々ほかの被害者や私を罵り平然とLINEを送られ不快なのはこっちなのに前から思っていたが本当にヒステリーで自分のことしか見えていない方だなと思いやり取りすることをやめようと思い了承した。


控訴申請は約1ヶ月程かかるとの事で3月14日にまた裁判所に問い合わせをしようと忘れずにメモをした。


そして私はうつ状態で仕事に必死になる毎日を送り仕事が終われば動画配信という休む間もない日々を過ごした。


そして3月14日に問い合わせをするとまだ控訴申請中で日程も決まっていないとの事だった。


そんな中、勤め先で派遣の担当が訪れ私は呼び出され会社の人間複数人から【匂いが臭い】と報告を受けているとの話だった。

私は毎日お風呂に入っているし洗濯は少なくともしていた。

そして【毎日お風呂に入っていますか?】【香水などつけていますか?】という質問に失礼極まりないと憤りを感じながらも落ち着いた声で【毎日お風呂に入っていますし、マナーとして香水などつけてはいません】と答えた。

【匂いというのはどういった匂いなんですか?】と聞いたが分からないとの事だった為、実際担当に匂いを嗅いで貰ったが、【匂いませんね】との返答だった。

納得がいかず、【この会社はワキガの人がいたら臭いと平気で言う会社なんですか?】と問い詰めた。

【匂いの可能性があるのなら猫を飼っているくらいですが匂いしませんよね】と言ったが【もっと身体をゴシゴシ洗うとか…】と言われ、もうこの会社で働くのは辞めようと決めた瞬間だった。


次の日、更に体調が悪く欠勤し心療内科へと向かい【ストレス性胃炎と不眠症が悪化している】と言われ薬が強くなった。


そのまま私は会社を休み派遣会社の責任者が出てくるまで時間がかかり、【担当を侮辱罪で訴える方向で考えている】という事を伝えた。


担当に発言の確認をすると言ったが正直に言うはずもなく、謝罪も受けてはいない。


不快で堪らず、この派遣会社に登録したことを後悔している上こんな派遣会社は初めてだと苦言を申し立てた。


そのまま休んでいる間に次の就活へと移行し、動画配信を1ヶ月程休んだ。


休んでいる間に私は就活と弁護士とのやり取りをしなければならなかった。


まずは各債権会社の総合金額を確認し、3年間返済計画で月に約6万ずつ払っていく形になると思うとの事だった。


警察に関しては、私の件では立件は出来ないとの返事だった。


弁護士に相談し、告訴状を検討する形になった。


弁護士から警察に確認をとった所、【調べ尽くした】との事だった。

一体何を調べたのか。


警察が言うには【嘘をついて本当に旅行に行っていた事を証明することが必要】との返答だったらしく憤りを感じた。


旅行先は私が全て調べあげて予約状況や支払い方法、旅館名、旅館住所まで私が調べたのだった。


葬式と言って行った場所から旅行に行っていた宿へは1時間弱かかる。

葬式の為に温泉旅館を取るバカがどこにいるのだろうか。

近くのビジネスホテルで十分だろう。

泊まりがけで行くところでもない。


本当に警察は役に立たない。


本当に呆れ憤りばかり感じてならない。


私は覚えのない借金を背負わされ、弁護士を雇い債務整理という形で元金を返さなくてはならないのに警察は本当に無能としか言いようがない。


それでも今回の裁判結果は5年2ヶ月。


奴が出てくる頃には46歳になっているであろう。


なんて少ない時間なのか。

被害届が受理されている私でも立件出来ず、受理すらされていない被害者は泣き寝入りで支払いに追われる日々を過ごしている。


法律自体を見直して欲しい気持ちでいっぱいの日々だ。




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