嘘にまみれた男

第16話 第4回公判(1)

１２月２３日LINEがなった。

明日、奴の公判だとの事だった。

急すぎる。

そしてなぜにイブに裁判に行かないといけないのか馬鹿らしくさえ思った。

街はクリスマスモードでいっぱいだ。

１２月２４日、１３：３０から公判との事で早めに家を出た。

部屋の番号がわからなかったからだ。

部屋は４３４号だった。

時間まで３０分あった為、近くの川沿いでボーッと川を眺めていた。

そして時間前になり部屋へ入った。

１３：３０開廷した。

開廷と共に奴は身元引受けの人間を見つめ、始まると共に身元引受けの人間は情状証明というのか、話すらしく手続きをしていた。

サインをし、拇印をもとめられており、証言台へと指示され入っていった。

そして宣誓を述べ、着席し、やつの弁護人からの質問に答え始めた。

【被告人とはどう言った関係ですか】との問いに

【友人関係です。】とのことだった。

弁護人は続けた。

【今回の事件に関してどう思いましたか】と

身元引受けはBARを経営しているIちゃんだった。

彼は【正直びっくりしています。そういうことをする人とは思わなかったので。付き合いは３～４年前によく行く飲食店で出会い仲良くなりました。３６５日中３６０日一緒にほとんど遊んでいました。怒ることも無く怒鳴ることも無くこういうことをするとは思わなかったです。接見は毎回行っていました。彼はどういう風にお金を返していくか考えていました。僕は飲食店をやっていますのでの店で雇うという話もしました。彼はやったことを認め、反省しているので、寛大な処分を求めます。】

と答えた。

よく口が回るものだと感心した。

そして続けた。

【保釈中毎日一緒にいましたが拘留中にお金が無いことを知り彼は仕事を探していた。自分が貸してもいいとも話したが５７０万の金額を具体的に話したのは1週間前です。彼は後悔している、まともに働けばよかったと言っていました。】

検察からの質問に変わり、

【拘留中、何らかの形で謝るという形はあったのか】との問いに

【わかりません。直接原告から禁止されていたので、仕事を探していた、証明写真を撮ったり就活をしていましたがインターネットで晒されているため仕事に落ちたと言っていました。】

そのセリフに私は金髪ロン毛で、中卒の在日韓国人でほとんど職についてない男が就活を舐めてるのかと憤りを感じた。

検察官は質問をした。

【事件を隠して面接をしていたのでしょうか】との問いに

【話してはいなかったようです】と

検察は質問を続けた。

【彼を雇いと言っていましたがなぜですか？３６５日厨３６０日一緒にいたと言っていましたが犯行に気づかなかったのですか？】

身元引受け人はこう話した。

【新店を開く話もありますし今後、お金がなかったから今回のことが起きた理由だと思うので仕事を任せて、収入を確保させ、再犯防止をさせたい。事件については当時夜は会っていなかったので気づかなかったです。今後仕事面だけでなく私生活も見て支援をしていきたいと思っていると彼と話しています。最初から示談にかかるお金は負担しようと思っていました。示談内容によっては本人が支払うのか検討しています。】

そして、傍聴席に戻る身元引受け人はだるそうに最前列の席に座った。

証言席に指示された奴は証言席に移った。

そしてベラベラと話し始めた。

【多額の金額の使い道は被害者と一緒にいる時や自分のことに使いました。５０万は現金振込みをしたので記録が残っていると思います。数回に分けて振込をしあとは手渡しで返しました。今後分割でと話していましたが、被害者が感情的になってしまって、弁護士を間に挟むと話していたけど話が進みませんでした。当時は結婚を考えていました。】

検察から

【なぜ途中でやめようとしなかったのか】との質問に

【向こうとお互いのことに使っていたので本人も(被害者も)気づいていると思ってたので気にしてませんでした。出所後、迷惑をかけている上仕事の話を持ってきてくれた友人の話を受けようと思っています。仕事に関してはネットで消しても情報が出てしまうので知り合いの所でしかはたらけないとおもっているので、少しでも月5回、面接を数回受けたりしていたけどネットで調べられたりして仕事探しに難航しているところです。保釈中、サポートをうけたりしていたので再犯はしないと誓います】

と話を続けた。

検察はまたやつの詐称したことの詳細を話し始めた。

しかし2回目に勝手に無断でお金をおろしたことに対し否認した。

裁判官から

【話が矛盾していますが大丈夫ですか】

との指摘をされる奴は黙り、弁護人との確認に入り無断利用について再度認め、争わないことを確認した。

検察から【３月２７、２８日５０万下ろしていますが何に使いましたか】の質問に

【彼女にGUCCIの財布とキーケースをあげました】

検察は【なぜ財布やキーケースを買うんではなく現金を返さなかったのですか？お金を返した方が良かったんじゃないですか？】との質問に

【お金を借りていることもあって悪いなと思って、彼女が欲しがっていたのであげました。】

検察から【4月2日５０万下ろしているが何に使いましたか？

その後、22日、28日、5月20日、6月2日に分け大金を下ろしてますよね、何に使いましたか？日用品を買っても残らないのはなぜですか？】

奴は【覚えてません】

と答え

検察から【謝りたいと思ったことはありますか？】

との問いに

【……分割で返すとは話していました。…反省文を弁護人に預けたので相手も代理人とやり取りは伝わっていたと思う】と話した。

そして反省文の話は出なかったのは何故かとの問いに、

【……受け取って貰えたのかどうかはわからない】

【自分の手持ち金では支払えない】

と答えた。

検察から【全額は無理なのに、なぜ友人に頼まなかったのか】との問いに

【…話はしたが相手から受け入れて貰えなかったので…相手から昨日受け取り拒否をされたんで】

検察は続けた

【2ヶ月前に友人に相談すればいいだけの話なのになぜ今何も出来ていないのか、保釈中飲食店などに行ってますよね】

との問いに

【…ご飯を食べに行っていました】

そして続けた

【友人の店で収入を確保してもらうことを受け入れようと思っています。……2ヶ月間月々なぜ返さなかったのかは相手が拒否してたんで】

と答えた。

【今後お金を貯めていくつもりでいるけどネットで晒されているため仕事に付けないでいる、月５～１０万を積み立てていこうと思っているし、別で養育費を３～５万を払おうと思っている】

検察から【約束できますか】

との問いに

【…出来ます。…子供については払える養育費は払うつもりでいるけど認知の書類は法的なやり方がわからず書類が揃ったのは３、４日前で…】

検察から【認知については約束出来ますか】

との問いに

【出来ます】

と答えた

そして１０分休憩が入った。

コソコソ弁護人と話す奴は金髪ロン毛のままでアラレちゃんのようなメガネをしていた。

髪は前と違いストレートになっていた。

検察官は資料を確認していた。