第4話 彼への不信感
その日、2人でOIOIに出掛けエポスカードを作ることになったが私は何か腑に落ちず、わざと審査落ちをした。そしてエポスカードの審査が秒で落ちた為、諦めてくれるだろうと思い報告をすると、彼は【ちょっと待って】と携帯をいじりだし、なぜか消費者金融のアコムへ私を連れていき【もうさっきネットで事前審査通してあるから、限度額30万で。通ることはわかってるから】と言われた。
初めての消費者金融に私は勝手がわからず、逃げる対策がもう浮かばず、【落ちてくれ】と願いながら無人機での審査を待った。約30分ほどかかり、結果私はカードが作れてしまった。絶対に使いたくないという気持ちが強く、ただただ私は慣れない場所、のやりとりに疲れ頭が働かず、店頭前のコンビニで待つ彼を前に、使われないよう財布は寝るとき必ず近くに置いて寝ていた。カードを作ることで何の信用が出来るのか。ただこれで彼のいう【信用したい】という気持ちは満足しただろうと思った。
だがその考えは甘かった。
私の休みになった日曜、私はコンタクトを作りに出掛けた。そして彼は不動産の接待があると言い、同じ方向なので途中までタクシーに乗って行った。私は眼科に行き並んで待っていた。すると彼からLINE電話がいくつもあった。出られなかったので放置した。眼科が終わる頃あまりにもしつこいLINE電話に、【なに?】とLINEした。するとLINE電話がかかり仕方なく出た。【財布を失くした】とのことだった。【接待する方だからお金を払わないといけない】と言い出し、【このままだとお店から出られない】という彼に、私はあきれ果て、お店を聞き仕方なくそこへ向かった。
すると軽く酔った彼がお店から出てきた。
【俺、蟹嫌いやのに~まじでごめんな、お会計44000位なんだけどちゃんと返すから、ごめんな。もう接待終わるから】という彼に私は渋々お金を渡した。
かに道楽から出てきた彼は私から約5万を借りその日はなんとかなった。次の日警察に行くよう彼に言い、私は仕事に行った。警察には財布は届いていなかった。すぐにカード類を止めるよう言った。そして免許証を再発行するようにも注意をした。
そして警察に行くと彼は言い、仕事中にLINEで【⠀財布届いてなかった泣】と送ってきた。
私は仕事帰りにいつも通りスーパーに寄り帰宅しご飯を作って彼とたわいもない話をした。
彼の口癖は
【俺は浮気しない。嘘つくのがめんどくさい(笑)浮気する男ってマメだよな、だるくないのか(笑)】
【俺のいい所は嘘をつかないとこと、性欲ないから浮気しないところだ】
だった。
妊活で産婦人科に通うのも【無駄にセックスしたくないから確実に子供が出来る日を知りたい】とのことだった。
そんな事を言いながらも私が熱を出したり体調を悪くすると必ずセックスをする彼に対し私は呆れていた。
【やめて】と言ってもやめないのだ。
毎日家にいる彼は、本当に働きにも行かなかった。【会社は人に任せてるから(笑)】と毎日のように、ドラゴンボールの携帯ゲームをするか、Amazonプライムでドラマや映画、アニメを観てぐうたらしていた。
家に居ない時はHという男とキャバクラや居酒屋で飲むという毎日のサイクルだった。
数日後、彼は朝から電話を珍しくしていて【父親が今キャバクラ嬢と箱根旅行にいて、父親の仕事関係者だった人が亡くなり代わりにお葬式に出なければいけない】と話し、また電話を誰かに掛け、【すぐ俺の喪服持ってこさせて】と話していた。私はおかしいと思った。
彼はタワマンに一人で住んでいるのに、誰に喪服を持ってこさせようとしているのか。私は彼は本当は既婚者じゃないのかと思った。そうなると私は浮気相手として慰謝料を請求されるのではと思い焦り考えていた。そして彼は財布を失くしたこともありお葬式が三重だと言い、私から10万を持って行った。
その日は彼は帰ってこず、お酒を飲んだため三重で一泊するとのことだった。私は部屋の掃除をし、彼の荷物が散乱しているのが気になり、服をハンガーに掛け、段ボールに黒いエルメスの財布を見つけた。彼には財布あったよと報告した。
そして申し訳ないが財布の中身を確認した。キャッシュカードは一切入っておらず免許証と保険証、クレカが二枚入っていた。1枚は女性の名前、もう1枚は女性の名字で下の名前は彼の名前だった。本当に既婚者なのかもしれないと焦り友達に相談をすぐにした。そしてカードの有効期限を確認し、ここ数ヶ月以内に作られた物だということがわかった。
そして免許証、保険証の住所が別であり、彼が住んでいるはずのタワマンの住所ではなく書き換えてないだけかと思ったが、すぐに携帯で2つの住所を調べた。
タワマンには2年住んでいるはずなのに、保険証の日付は1年程前に発行されていた。
とにかく混乱した。
たしかに彼は【タワマン1人では広すぎるから売ろうと思ってるねん、いらんやろこんなに。】と話したときに【タワマン何年住んでるの?】との私の質問の答えに【2年(笑)】と言っていた。
調べた住所にはファミリー向けのようなアパートの写真が載っていた。
もうひとつの住所はマンションだったがタワマンでもなく、1LDKだった。
確か彼はウサギを飼っていて、1つの部屋は
完全にウサギ部屋で芝生を敷いたと言っていたが、1LDKでそれはない。
お金持ちのはずの人間が住むには程遠い。
胸のざわつきが止まらなかった。
彼は婿養子なりなんなり女性の籍に入っていると思い、すぐに追い出して別れようという答えに至った。
そうして彼から財布を見つけたとの報告をしたあと返事が返ってきた。【俺財布4つ持ってるんだ、失くしたのは別の財布(笑)】と。そんなに財布を持つ人間がいるのかと思った。
胸のざわつきが止まらなかった。
どう見てもこの見つけた財布は年季が入っていたし、基本持ち歩くであろう、免許証も保険証も入っていた。謎のクレカ2枚。。。じゃあ銀行のカードはどこ?謎が深まるばかりだった。
どうしても何か悪い予感しかせず、すぐに免許証、保険証、クレカ2枚の写メを咄嗟に撮った。
すると彼は、LINEでこう言った。
【追い出そうとしてるの?だから俺の荷物まとめてるとか?】と。
私は、汚かったから片付けただけと答え、【追い出すとしたら、あなたが私に嘘ついて実は既婚者だったり犯罪者だったら追い出す】と答えた。
彼は安心したのか電話で【約1ヶ月毎日お前の家にいるのに既婚者だったら離婚してるわ】と笑って言った。
じゃあこのカードはなんなのか。離婚していて、そのまま更新されただけなのか?と考えた。
そして数日後、また彼は接待でヒルトンホテルのbarにいてお金が足りないからと私に貸してくれと懇願してきた。
私は給料日前でお金がないと断った。
しかし彼はまたネットで今度は消費者金融プロミスを私名義で審査を通しており、すぐ借りれるからと言い出した。
本当に私はお金がなかった。
私は2回空き巣に入られており、財産という財産がなかった。
仕方なく私はプロミスに電話をし、自分の口座に振り込んでもらうことにし、
そして本当にヒルトンホテルにいるのか確かめようとお金を持っていくと言い、本当にホテルから出てきた為、嘘ではないのだと思った。
そしてまた軽く酔った彼は接待相手の文句を言い出した。
【ここら辺一帯の土地をいくつかもってて金持ちのババアでホテルに泊まろうと誘われててきもいねん。誰があんなババアと寝るか気持ち悪い。でも取引相手だからうまくかわして、売上貢献してもらわんとな】と言った。
これ以上消費者金融からお金を借りたくないと思い隠れて作った筈のJCBのクレジットカードも彼の携帯と連動されており、使っていない筈のカード会社から超過SMSが来るまで気づかなかった。
すぐにネットで利用明細を確認した。
ほとんどがウーバーイーツ、タクシー、コンビニで利用されていた。
私は衝撃を受けた。
貸したお金も返ってはこず、やることが目に余りすぎて彼を問い詰めた。
すると彼はこう言った。【利息発生する前にちゃんと返すから、ごめん。】
を繰り返した。
そして、何日か経ち、消費者金融も利息が流石に発生するからお金を返してと私は強めに言った。
すると彼は【明日、銀行窓口行って100万おろしてくる】といい、その日の夜は以前行ったことのあるホテル経営をしているIのbarに行き酔っ払って帰ってきたのだった。
そのまま泥酔した彼は私の話を聞かず寝てしまい、さすがにイライラした私は【本当にいい加減にして。言ったこと守ってよ】とキレた。
すると、彼は【昨日酔ってたから失くすの怖いから封筒ごとIに預けた】と話し、呆れ果て怒るのにもこんなに体力がいるのかと散々だった。
1週間経っても【Iはbarやってるから夜型人間だから昼間は連絡つかへんねん。Iの彼女のYは連絡つくからYに渡すよう言っといた】と言い、私は完全にキレた。
私は普段、滅多に怒らないのだがキレると私は相手を完全にいないものとし、完全無視を決め込むタイプだった。
それでもなかなか話が進まずイライラしながら日にちだけが経ち、消費者金融の返済日が近づいた。
【Yちゃんは連絡つくんでしょ、いい加減にして】と冷たく言うと、
彼は【うっさいねん!】と逆ギレした為、【何その言い方!】と言う言葉を最後に私は彼を完全に無視しいないものとして、黙々と携帯をいじり、友達にLINEでひたすら文句を言っていた中で、同じ部屋にいるにも関わらず、彼はLINEをしてきた。
【さっきはごめん、ちょうどYに連絡したとのやったから言い方キツくなった、ごめんなさい】と謝ってきたが、私が求めているのは謝罪ではなく返金の100万だった為、無視をした。
そして返済日になり彼が渡してきたのは月々の最低返済額をとりあえずと、渡してきたのだった。
【利息分も必ず払うから、ごめん】
と言い、結局100万は渡される事はなかった。
それでも私は静かに冷たく【100万どうなってるの?】と聞くと
彼は笑いながら【もう使ってもうた(笑)服とかブランドしか着ないし100万すぐなくなった(笑)】
と言い、飲みに行くと出かけて行った。
呆れ果て、仕事をしながらイライラする毎日にも疲れた私がいた。
1回めの返済をし、何も無かったかのように彼はまたぐうたらな日を送り始めた。
時々、電話を誰かとしている彼は、男として人間として最低発言を笑って話していた。
【女は見えない権力に弱い】【任意同行なら俺は絶対行かない、バカやろお前(笑)】等、ろくでもない発言ばかりを繰り返していた。
そうして第一印象からかけ離れた彼を目の前に私は疲弊していった。
ある日、彼は突然こう話し始めた。
【実は7年くらい前にやった不動産詐欺がバレて警察に追われているかもしれないから、自分のカードが使えない、家にも帰れない】と話し出した。【1000万の土地を8000万で売り仲間と分けた、そのうちの1人が別件で捕まって自分の名前が出たと思う】とのことだった。その日から彼の眠りは浅くなり3時間おきに起きるようになった。
そして携帯の電源を落としていた。
数日経つと、うちの近所にあるauショップで携帯買ってきてくれと言い出した。
もう何が本当で何が嘘なのかわからなくなっていた。
この時点で私は気づかなかったが携帯を私名義で新たにネットで2台契約していたことに。
ある日、ソフトバンクから契約ありがとうございますというハガキが届き、どういうことか問い詰めた。
【なんかのサイトの登録時にゴタゴタしたけど契約はしてへん】と言い出したが、彼の携帯はauで、私はdocomoだ。
言い訳には苦しすぎる。
そしてハガキには知らない携帯番号が載っていた為、怪しいと思いすぐに電話帳に登録した。
どう考えても新規契約しただろうと言ったが【わからへん、おかしいな。でもちゃんとお金払うから。】と言いだした。
そして次の日叩き起こされ、【郵便物お前本人じゃないと受け取れないから受け取ってくれ】と言い、寝ぼけた私は2つの封書を受け取った。
2つとも楽天と書かれていた。
ひとつは楽天銀行のものでもうひとつは楽天カードだった。
彼はその2つの封書を開け、カードを私に渡し、契約書は破って捨てた彼は【何かあったときのために作ったから】と言い、不信感が募り、友達にLINEをした。
友達には【すぐにカードを停めたほうがいい】と言われたが、カードは私が持っているため、危機感がなかった。
電気、ガス、水道、私の携帯代を払ってくれていたこともありこの時点では、まだ彼を信じようと思っていた。
ネット社会は便利だがものすごく怖いものだと思い知らされた。
そして、その後、彼は妊活は変わらずしていた。そして次の妊活時、私は病院に行き排卵を促す注射をし、医師に今日明日頑張って下さいねと言われ彼に伝えたがしかし、その日の夜彼は帰ってこず、私は痛い思いをしたのにと、不信感も不満も爆発し完全にぶちギレ、彼を閉め出した。
彼には【もううちにはこないでください】とLINEし内鍵も閉め眠りについた。
そして朝方4時、5時位に彼はドアの前でガチャガチャやっていた。その都度鬼電、LINEが入り無視をした。ドアの前が静かになり、安心しまた眠りについた。すると彼はうちに入ってきたのだった。どうやって内鍵を開けたのか。
彼はキレ、口論になった。【ド突くぞ、舐めてんのか】と。私は【自分が正しいと思うならそうすれば?!】とキレた。
すると彼は私の胸ぐらを掴んだ。
冬なのに猫を飼っているため網戸で大喧嘩になった。最終的には、彼は謝り、キレてる私を見て【どう反応していいかわからなくて、笑ってしまう】といい口を押さえていた。そんな彼にとにかく腹が立ち、無視を決め込み次の日仕事だったので、仕事のことを考えて切り替えて眠りについた。
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