第2話 彼との初デート


待ち合わせ場所に着き、タクシーで来るという彼を待ち約束時間が過ぎた頃、LINE電話が鳴った。 実際に会う彼はサイトの写真よりもだいぶ太っていて金髪で全身ブランド物だった。そして知り合いのお店がやっているとのことでタクシーで向かい、こじんまりとした居酒屋さんで軽く飲みながら話した。


私たち二人が入った時点でお店はぎゅうぎゅうだった。途中、彼の友達が女の子を二人連れて入ってきた。彼の友達、連れだった女の子2人はすでに酔っていた。そして彼の友達はこう話した。【俺スナックやってるんだけどまじこいつ(彼)は本当に親に感謝しなきゃダメだよ】と突然言い出した。



【こないだこいつ(彼)から9800万の時計買うか悩んでるって電話があってさカードこいつ(ブラック)なんだけどカードで落ちるかなってさ、結果買ってたけど(笑)】って話しだし、彼はそれを黙って笑って聞いていた。スナックをやっているというその男の連れの女の子2人は笑いながら驚いていた。

たしかに彼がその日着けていたのは某有名ブランドのギラギラした時計だった。私はその時、まだ何も気づいていなかった。これが彼らの、彼のやり口なのを。そのあと店を出てその猿のような金髪の男のスナックへ行くことになり、一時間ほどしてその小汚ないスナックを後にした。そのあと彼と私はタクシーに乗った。


私は軽く酔っていたのもあり、帰ろうと思っていた。まだ電車があったので駅まで送ってくれるのだろうと勝手に思い込んでいた。そして慣れない街の中、駅とは反対に向かっていることも気づかず彼に任せていた。【まだ時間大丈夫ですか?】と聞かれその言葉に、まだ飲みに行くのだと思ったため、【大丈夫ですよ】と答えた。


そして着いたのはラブホテル街の中に不自然にあるビジネスホテルだった。 【僕、家遠くはないんですけど飲んだとき近くなんでここに帰ってくるんです。1ヶ月契約してるんですよ】と話した。そして部屋に入ると【ツインなんでゆっくり休んで帰ってください】と言われ、ベッドに横になり、彼はシャワーを浴びないと気持ち悪いのでと言いお風呂へ行った。 部屋の様子を見るとボストンバッグ、無残に置かれた郵貯銀行の通帳が置かれていた。今思えばなぜボストンバッグがあるのか疑問に思わなかったのかとあとで後悔することになる。

彼がシャワー中にその通帳をこっそり見たが古い通帳で記載は途中で切れていたが数百円しかなかった。定期預金も入っていなかった。

そして通帳名は韓国名だった。


なぜここで彼を疑わなかったのか今思えば自分なバカさが憎くてたまらない。


そしてこの日の夜、体の関係をもってしまったことも後悔することになったのだった。彼は避妊をせず、LINEで話していた通り、本当に子供を作りたいのだと思った。 翌日夕方まで私達2人はお酒のせいかだらだらと寝ていた。そして家に帰り、お風呂に入り寝たのだった。


次の日彼は博多に旅行に行くといい私はだらけた正月休みを振り切り仕事に対して気持ちを切り替えた。冬休みを開けた子供たちは家でママパパといたせいか登園を嫌がり泣く子供たちが多く忙しい日々が始まった。


疲れて帰って何も食べずお風呂に入って寝るという生活になった。変わらず彼からLINEが入りやりとりをしていた。初対面から4日後、2度目の約束をした。彼は会食後会おうと言い、私は約束の時間までだらだらと過ごした。2度目は彼の友人Iのbarだった。彼の友人も私と同い年でホテルを経営し、barも経営していた。ホテル経営がメインだと言っていたIは、茶髪でメガネ、UNIQLOのような出で立ちで、カラオケが趣味で作ったbarだと言い彼と私とbar経営者三人でのんびりし、bar経営の男性は一人でずっとカラオケをしていた。風変わりなそのbarはダーツやスロット、ゲーム等が置かれていた。そのbarは造る際に1000万かけたと話しており、貯金は億あると話し、数百万減ろうが気づかない、なかなか減らないと彼と笑って話していた。その日の夜、またラブホテル街の中にある不自然なビジネスホテルに行き、2度目のセックスをした。そして彼はこの日行ったbarのIさんは、とあるスナックの女に惚れ込みその女Yを囲う為に本当は作ったbarだと笑い話した。

次の日の朝、起こされお金を少し貸してくれと急に言われ、お金の貸し借りをしている友人が今お金に困っていて貸してほしいと頼まれたという彼は、過去にお世話になっていて助けたいと話した。私は手持ちの一万円だけ貸した。戻ってこようが戻ってこまいが困らない金額に留めた。返ってくるなら彼はちゃんとした人だと判断要素にもなると思い貸したのだった。


そして彼とのやりとりは変わらず、私は保育園での忙しい生活に戻り、彼は体力がないとジムに通おうかと言った矢先、自宅にランニングマシンを買い30分走ってお風呂に入るという羽振りのいい生活をしていた。

そして、なんのタイミングなのかうちの自宅のテレビが壊れたのだった。


テレビが壊れ、アンパンマンが見れないから子供に話を合わせられないと何気ないやりとりをしていた。

彼は笑ってテレビのサイズと好きなメーカを聞いてきた。答えると、彼は録画付きの40インチのテレビを買ってくれると話した。私は困っていたので素直に喜んだ。


そしてテレビを買ったとLINEが入り、あまり信じていなかったので驚いた。そして、3度目の、会う約束はうちに夜ご飯を食べに来るという内容になった。しかし当日彼から姫路に行かなきゃならなくなったから明日でもよいかとLINEが入り、了承した。そして次の日の朝10時頃うちに来たのだった。


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