第16話「王様の意地を見せてやるか…」
ふふふ…
いよいよ来やがった
僕が待ち構えているのも
知らないで…
ハチの巣にしてやろうかな…?
それとも
僕は
ヤツ次第だね
どっちにしろ
精一杯苦しませてやらないとね
僕とくみの王国に無断で入ったんだ
しょうがないよねえ
一発で殺してなんかやらないよ
ここは僕の
今までにも何人も
くみの男達の何人かは
ここで僕の
みんな林で眠ってるよ
その前に
解体してやったけどね
バラバラさ…
まだ生きてたヤツもいたなあ
あれは楽しめた…
今回もまた出来ないかな…?
アイツが
死なないで
後で僕がゆっくりと楽しめる
どっちにしても死んじゃうってのは
アイツにとっては不幸なのかな?
でも、僕が王様なんだから
しょうがないよね
あっ、そうだ
いいこと考えたぞ
くみの目の前で
アイツを生きたまま解体するってのは
どうだろう?
くみにも手伝わせようかな…?
だって、くみは王妃なんだもん
王様の手伝いをしなきゃね
二人の共同作業ってやつ
いいなあ…
我ながらナイスアイディア
そうなると…
アイツは殺せないな
生きたまま
よし、
王様の意地を見せてやるか…
おっ… リビングの窓を開けやがった
どうやったんだろう?
なかなか面白いヤツだな
楽しめるかも…
うん?
なんだ… ヤツが手に持ってるのは…?
拳銃…じゃないか…
アイツ、何者なんだ…?
これは想定外だった…
簡単じゃなくなったってわけか…
まあいい…
物は考えようさ…
草食動物ばかりじゃつまらない
たまには
いいんじゃないかな
やりがいがあるぞ
よし、歓迎してやるか
まずは
たっぷり食らわせてやる…
「ダダダダダ!」
うーん、いい
確かに手
くそっ!
ソファーの
ソファーごとズタズタにしてやるか…
でも、弾切れになるとこっちがヤバいな
装弾中に撃たれる
このまま持久戦だな…
まあいい、あっちは
そのうち出血でへばるだろう
その前にちょっと聞いてみるか
ヤッホー!聞いてるかあ?
お前は何者だ?
なぜ拳銃持って一人でやって来た?
お前はバカかあ?
何っ?
お前が…くみの父親だあ?
そう言えば、くみのヤツ…
親父が刑事だって言ってたな…
ホントだったのか…
クソっ! なんてこった!
いよいよ殺さなきゃな…
絶対に生かしては出せないぞ
手加減なしだ!
ぶっ殺す!
「ダダダダダ!」
死ね!死ね!死にやがれ!
クソ
「カチ…カチ…カチ…」
クソっ!
予備の
「ダギューンッ!」
ぐわっ!
なんだ… どうなったんだ…
撃たれたのか…?
い、痛い… 痛いよう!
助けて… 殺さないで…
じょ…冗談じゃないですかあ…
お父さんたらぁ…
ちょ、ちょっと… ふざけてみただけ…
なんですよう…
い、いやだなあ…
お父さんったらあ…
か、歓迎の… ご、ご
すっ、すみません…
ご、ごご、ご
ぼ、僕はくみさんの、お、おお…夫です
は、はは、初め… ま、まして…
あっ、くみさんなら二階に…
も、もちろん…
ぐぎゃあ…! いっ痛い痛いい!
な、何するんだっ!
ぼ、僕は
け、刑事がこんなことしていいのかあっ!
う、うう、う、訴えてやる!
さ、さっ、裁判だ!
ぼ、ぼぼ、僕は何もしちゃいない!
ふ、不法侵入者を追い返そうと…
し、しただけ…
ひいっ!
や…や、めて… こ、殺さないで…
ごめんなさい…
も、もうしません…
わ、悪いのは… ぼ、僕です…
く、くくみさんを…お、おか、おか、お返し、しま…します…
お願いだから…
た、助けて下さい…
か、勘弁…して、く、下さい…
こ、殺さない…で…
お… お願い…
です…
幽閉 幻田恋人 @genda-rento
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