第20話
時代村に着いた三人…もといミナトは、初めて訪れる時代村に驚きの声が出た。
大きく作られた和風な造りの門に、レストランであろう庵を思わせる建物に侍や村人の恰好をした従業員。
残念ながら、レストランは点検を行っているようで休みだった。
少しガッカリした様子のミナトを他所にオオダとアキは、昔に似たような場所に行った事があるようでこう言う場所のアルアルみたいな話が盛り上がっている。
なにはともあれ、入場をしよう。
3人がテコテコと門に向かっていると、ミナトの前を遮るように人が現れた。
「へい、お帰りなさいお嬢さん方!!
手形はお持ちですかい?
お持ちでないなら、そこで受付を行ってくだせぇ!!」
元気の良い村娘風の従業員が、腹から声をだしてミナト達を歓迎していた。
時代村のような場所に来るのが初めてなミナトはトレードマークのサイドポニーが逆立つくらい驚いた様子でビクッと体を震わせる。
コミュ力の高いアキは従業員の人に対して軽やかな返事をした後にミナトの両肩を掴んで受付に向かう。
入場料を払うと、映画館や動物園のチケットのような手形と書かれた紙のチケットを渡された。
紙で出来た手形に少しガッカリした様子のミナトだったが、気を取り直してテンションの高い入り口の従業員に手形を渡して中に入る。
中に入ると時代劇で見るような街並みが広がっていて、入り口の従業員の迫力に圧倒されていたミナトのテンションが少し戻ってきたようだ。
衣装のレンタルとかもあったが…流石に恥ずかしいとすぐに流れ、先に進む。
何気なく入った建物というか小屋のような所に入ると資料館のような場所についた。
昔のお金やそれの仕組みに実際に使われた道具の資料が並べられていて更に調べてみると他の建物でいくつか劇がやっているようで場所と役者達の写真が貼られている。
あんなに声を張っていた入り口の従業員も役者志望だったのだろうか…。
更に進むと甘味処を思わせるような建物についた。
小腹も空いたし施設内の地図の確認がてら団子とお茶を頼んだ3人。
「これの提供は随分と早いわね。
おおよそ検討はつくけど…。」
「アキや、そこは考えないで楽しみなされ。」
職業病なのか効率と原価を考えてしまうのだろう。
アキはぶつぶつと独り言をつぶやいている。
資料館や体験所みたいな所を通りすぎて、現在は甘味処。
地図を見る限りだとここを過ぎると大き目の広場について体験型の施設が多いらしい。
迷路ではないが…長屋を思わせるような場所と忍者屋敷や手裏剣投げてる場所など結構ある。
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