第4話.美少女受験生

覇王学園の入学試験は最初に実技試験、次に筆記試験の順番で行う。

実技試験は魔力の測定、使用可能魔法の確認、あとは試験官との模擬戦が評価項目となる。

筆記試験の内容は基本的な数字の計算や歴史などを理解していれば問題ないので、実技試験に比重を置かれている。

だいたい実技試験8割、筆記試験2割の割合で評価される。だから実質筆記試験はおまけみたいなものだ。


「第一試験場とやらについたが、なんだ?この人の数」

刹那がそのように呟くのも無理はない。試験会場の中にはぱっと見だけでも1000人以上がいた。

そこでちょうどドアの近くにいた学園の教師のような人に尋ねることにした。


「あの、試験会場っていくつぐらいあるんですか?」

「ん?ああ、第十試験会場まである」

「ありがとうございます」

そう言って教師から離れると

『と言うことは単純計算で10000人以上は試験を受けると言うことか。そして合格率が1割と言うことはだいたい1000人ぐらいが合格すると言うことか』

多いなーっと他人事のように考えていた。


「ん?そういえばなんかここにいる奴ら心なしか何人かで固まっている奴ら多くないか?」

そう刹那は1人でいるのに対し、ひとりぼっちでいると言うものがあまりにも少ないのだ。


「それはそうよ。第一試験場にいる人のほとんどは上流階級、いわゆる貴族の人間なんだから」

周りをぼーっと観察している刹那に1人の女性の受験生が話しかけてきた。

「へー。親がらみで腰巾着になっている奴らがつるんでるってことね」

「あなたそんなこと周りに聞かれたら総叩きに会うわよ」

「正直者なのが俺の唯一の自慢でね」

「あら、とてもよろしい自慢の種を持っているのね」


刹那は初対面の女性とそんな軽口を交わす。

「あ、名乗るのが遅れたが、俺は宮本刹那だ。刹那でいい。よろしく」

「私の方こそいきなり話しかけてごめんなさい。私の名前はフレイア=フレイムよ。私もフレイアでいいわ。よろしくね」


そう笑みを向けてきたフレイアという少女は緑色の髪に左目が赤色、右目が青色というオッドアイの持ち主で身長は約150cmほどで何とは言わないがCカップほどだ。

右手には杖が握られており、魔法を得意とするのだろう。


「ま、お互いに試験に受かれたらの話なんだがな」

「ええ、そうね。まあ私は落ちる気がしないけど」

「すごい自信をお持ちのようで」

「まあね。刹那こそずいぶん落ち着いているじゃない。あそこらへんで群れることによって落ち着きを保っている愚か者たちとは違うのね」

「俺よりもひどい事言ってるなフレイア。周りに聞かれたらまずいんじゃなかったか?」

「いいのよ。私は」

「?」

『どう言う意味だろうか。確かにフレイアがここに来てから少しこちらに視線が注目しているがこいつ有名人なのか?』


そう刹那が感じている通りフレイアの方へ多くの視線が寄せられている。それはフレイアがとある国の王女様だからなのだが、それはまた別のお話。

「フレイアは他のやつと一緒に行動しなくていいのか?」

「ええ。刹那がいるもの」

と、男であれば誰もが恋に落ちてしまうような魅惑の笑みを向けてきた。

そんな笑みを受けて刹那は

「おいおい。そんなこと言われたら惚れちまうぞ?」

と飄々と返した。

「あなたは私のことを特別扱いしないのね」

「あ?あったばっかのやつを特別扱いするほうがおかしいだろ普通。」

刹那がそういうと

「あなた、ニュースとか見ないでしょ?いかにも興味なさそうだもんね」

とくすくす笑いながらフレイアは言った。


「ああ、テレビで見てることには見てるんだが、いつも流し見だからほとんど頭に入ってきていないな」

「もう少し社会勉強したほうがいいわよ?」

「へいへいありがたい忠告感謝しますよ」

そんな楽しげな?会話をしていると試験官と思わしき人が試験場に入ってきた。


「そろそろ始まるみたいだな。お互いに頑張ろうな」

「ええ、2人で合格できることを祈ってるわ」

そう言いながら2人別々に試験官の元へと向かったのだった。


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どうもみなさん初めましてNASKAです。今回から後書きを書こうと思います。

最強ってタイトルにあるのにいまだに戦闘シーンが出ないこと誠に申し訳ありません。次は入学試験を書く予定なので最強の無双が観れると思います。


作者は最強系が好きな厨二病なので、主人公はとことん強いです。主人公最強系ってなんか主人公苦戦することよくありますよね。この作品では戦闘で主人公が苦戦することは一切ありませんのでご容赦を!

気に入ってくださったらフォローなどしていただけると私が泣いて喜びます笑


ではまた次の話でお会いしましょう!まったね〜!

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