第2話.入学試験の受付
2話から一人称視点ではなく会話と心の声以外は3人称でいきたいと思います
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「全くこんなギリギリに招待状を送ってくる学園長の学園とか絶対碌な場所じゃねえだろ」
覇王学園の仰々しい校門の前でそんなことを刹那は愚痴っていた。
「俺じゃなかったらこの距離を一瞬で移動なんてできないんだぞ」
そう刹那が住んでいた場所から覇王学園まで最速の移動手段を使ったとしても一週間はかかるのだ。
まあ刹那は【空間移動】を使用したのだが。
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空間移動
自分を別の空間に飛ばすと言うもので別に自分じゃなくても飛ばすことはできるが、慣れないと変なとこに飛ぶこともある。刹那は使えるようになってから20回ほどよくわからないところに飛んでいる。
南極とか目的地のちょうど真裏とかその他諸々...
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『空間移動を使うことができてよかったな。とりあえず受付をさっさと済ませて行ってのんびり学校見学でもするか』
そう思い立った俺は受付へと来たんだが、
「あのこの手紙をもらってきたんですけど」
「はい。確認いたしますね。
...え?が、学園長からの手紙?!こ、これを本当にあなたが?一応確認いたしますが、あなたは平民でございますよね?!」
「?そうですが何か問題でもあるんですか?」
『なんだ?偽造でも疑われているのかね』
「い、いえ学園長から手紙を貰い受けることができるのは、一部上流階級の方々と学園長がその目で見た実力の持ち主だけなのですよ!」
『興奮しすぎて口調が変になってるな。と言うかそれを言うってことは遠回しに俺がそんなに実力がないって思われてね?』
「は、はあ」
「はあって覇王学園の学園長のお墨付きですよ!?」
「まあ元々くるつもりなかったんですがね」
「は?!覇王学園への招待状が来てるのに来ない理由なんてあるんですか?!」
「単純に面倒」
「は?」
本日何度目かの「は?」で受付嬢さんがフリーズしてしまった。
「おーい大丈夫ですか?」
「はっはい確かに手紙の確認をしました」
「ん?偽造とか疑われてるんじゃなかったのか?」
「いえ、この手紙には決して偽造できないような魔法が幾重にも重ねが消されているので」
『やっぱりそうだったか。解除しなくてよかった〜』
「試験会場ってどこなんですかね?」
「あ、つい興奮してしまって大事なことを伝え忘れていましたね。ここをまっすぐ進んだ先ですがまだかなり早いですよ?3人目の受付です。」
「早く試験会場の雰囲気になれようと思って早くきました。」
『まあ実際は学園の中を把握するためだけどな。それに...』
「そうでしたか!それでは早速第一試験場へどうぞ!」
「はい。ありがとうございます。」
そう言って刹那は受付が見えなくなるぐらいまで進むと、人がいないことを【サーチ】で確認し【ステルス】を使い、試験会場とは別の場所へと移動を開始した。
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サーチ
自分の周りにいる生命反応を探知する。人によっては視界を奪われたとしても周りに何があるかまで理解することが可能。範囲も人によって違うが、刹那の場合は封印がある状態で半径100kmまでを鮮明に確認することが可能。そして刹那は常時サーチを発動している。
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ステルス
文字通り周りから見えなくなる。練度が高い人だと、触れることすら不可能になる。もちろん刹那も...
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『よし。とりあえず学園長室に行ってみるか。サーチである程度学園内の施設は理解できたからな。俺の予想が正しければ学園長はあいつの可能性が高いしな。』
そんなことを考えていたら刹那は学園長室の前まで到達した。
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