第23話
こないだの件。
さすがに怠け者な私でも思う所があった。
自分の身を守る、これは大前提。
そして仲間を守る。
巨大蟻に襲われた時、私にはどちらも出来なかった。
集団で襲われたとはいえ、地下2階に出る魔物だ。
レベル2になったばかりの私には力が足りてなかった。
とはいっても、私はそんなに頭が良い方じゃない。
ミヨみたいに工夫して強くなる方法を考えるのは難しい。
そんな事をすれば直ぐに眠くなっちゃうし。
だから、私はお金の力を借りる事にした。
スキルの養成所に通うんだ!
そうすればD評価までは教えて貰える。
今の私の総資産は金貨52枚。
2つくらいなら覚えれる筈だ。
最近思ったのは、魔術士でも身を守るくらいの事は出来ないといけないって事ね。
特に、私達の場合だと前衛に出る事もあるし。
で、私の武器は杖。
なら、杖術。
これなら、杖で攻撃を捌いたり、あわよくば叩き返したら出来る。
1つ目はこれにしよう。
あとは〜
私は属性魔法、全然使いこなしてない。
だから、火魔法初級を受ける。
2つで金貨20枚。
生活費もまだあるし、ちょっとお休み貰って受けてこよう。
ミヨも杖術は一緒に受講する事になった。
ユナはお金が無いから、回復のバイトをするらしい。
良いなぁ。
私も僧侶にすれば良かった。
まずは杖術。
目安は1週間だって!
杖の握り方から始まった。
後は杖で相手の攻撃に合わせて、相手の攻撃を逸らす。
次に杖を槍みたいに持って突く。
そして薙ぎ払う。
打ちつける。
この動作を午前中にみっちりした後。
午後は2人で組んで攻撃と防御に分かれて打ち合う。
私は適正があったみたいで5日で卒業。
ミヨはまだやっている。
きっと純粋に魔術士向きなんだね。
私は火魔法初級を次に受講する。
教えてくれるのは、3つ。
火球。
火花。
火線。
火球は私のふぁいあーぼーると同じ、意味無ーし。
と、思ったら込める魔力量の違いで大きくなったり、速くなったりした。
へー、そんな事も出来るんだね。
魔力も上がった今なら使えるかも。
火花。
これは敵の目の前で火花を散らして上手くいけば目潰し。
悪くても隙を作れる良スキルとの事。
火線。
これは手から火を放射する。
最大2メートルまで届いて、2秒くらい出続けるらしい。
攻撃力は殆ど無いけど、威嚇したり距離を取りたい時に使う。
ひとつひとつ、繰り返しイメージした。
そして何度も反復して体に覚え込ませた後は、どの場面で使うのが効果的かの講義。
少し予定をオーバーしたけど、何とか卒業。
これで、攻略の準備はバッチリ。
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