第14話

嫌味な魔術士(男)、超ビビってる。

ざまぁみさらせ。

これで、4対2。

どうよ?

やられたらやり返すのよ。


先制攻撃でビビらせて、戦意を挫こうとしたんだろうけどさ。

こっちはケンカ慣れしてんのよ。

お姉様にくっ付いてどれだけやった事か。


「みんな、撃つよ!」


敵の魔術士が逃げていく。

あれ、諦め早すぎる。

何かあるな。

私はコソッとみんなに話す。


「多分、まだ出てくる」


「撃てる状況で待機して。相手が出てきたら斉射ね。それでそのまま撃ち続けるの」


思った通り。

悪そうな顔の魔術士がさらに6人出てきた。

女っ気が無いと、あんなになっちゃうのかしらね。

怖い怖い。

いやらしいニヤケ顔で合わせて8人。

さっきの2人も笑ってやがる。

リーダーらしき援軍の男が口を開く。


「ふぁいあーぼーる!」


「魔法球!」×4


ふん。

どうせくだらない事しか言わないんでしょ。

聞いてやる義理も無し。

はい!

連打連打!


制圧した。

這いながら逃げようとしてるのも居たので、タコ殴り。

始めに魔法球受けて、倒れた人にはミヨがポーション渡して介抱してる。


「やめてください…命だけは助けて」


涙と涎でぐしょぐしょの顔でお願いしてくる。

はぁーん?


「あなた達は始め、殺す気で撃ってきたわよね」


私も殺す気で撃ったけど。


「殺しちゃった方が後腐れ無くて良いのよね」


ニタっと笑いを添える。

うふ。

ビビってるビビってる。

ちょっと周りが引いてるけど、おかしいな?

みんなの為よ?

楽しんでないよ?


「何でも、何でもします! 助けてー!」


「この迷宮都市から出ていくなら許してあげる。どうする?」


「出て行きます。2度とあなたの前には現れません!!」


なら許してやるか。

えっと、命だけね♪

ボカッ

杖で意識を奪う。


「身包み剥いでください」


私の良い笑顔を受けて、男魔術士が同情したような顔で装備や持ち物を奪う。


「あ、服も全部脱がしてくださいね」


嬉しそうな顔で脱がせてる方がいらっしゃる。

え。

そういう方向の方?

…多様性って大事よね


集めた服は私の着火で燃やしちゃった。

意識が戻ったら、裸で逃げ帰るがよいわ。

うふふ。




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