第15話

ぶん盗った物を山分けしなきゃね。

さすがレベル2。

8人の方からお布施を頂いた総額は。

金貨255枚。銀貨46枚。銅貨62枚。

まぁまぁじゃない。

村人の平均年収が金貨350枚だから、そこそこ貯め込んでいたのね。

何となく私達に巻き込んじゃった感があったので、他の4人には多めに渡して、私達は金貨30枚ずつ貰った。


そして装備。

おお!

魔術士の杖が8本。

シルクのマント3枚。

良いじゃない。

おかげさまで私達は全員が魔術士の杖を装備できた。


魔術士の杖(攻撃力+2 魔法効果+2)


魔法の威力も上がるし、魔法使いって感じ。

シルクのマントも欲しいけど、あんな奴らが身につけてたものはね…


「私達は良いから、みんなで分けて」


ニコっ。


ミヨはさっきまで皆んなに謝ってたけど、今は静かだ。

落ち込んでんのかな?


「ミヨ。勝手に決めちゃったけど、良かった?」


「…うん。私はルミのものだから」


何でモジモジしてるの?

耳も紅いよ?

私はルミのもの(友達)だからって意味だよね?

そうだよね?

周りの生暖かい視線を私は無視した。


冒険者の迷宮での犯罪は見逃される事が多い。

当事者同士でどうぞって感じだ。

治安悪いよね。

だから、アイツらも罪には問われないけど。

見ぐるみ剥いだでやったし。

約束守らなくて、街から出なくても再起には時間がかかるだろう。


ミヨには妙に感謝されるし。

他の皆んなは私にちょっと引いてるし。

くそっ。

全部アイツらのせいだ。

まぁ、でも収入も有ったし、良しとするか。


怪我人も出たし、これから探索に行くって空気でも無くなっちゃったし。

私達は出口を目指した。


あ、ゴブリン。

えーい。

お、ふぁいあーぼーる、ちょっと大きい。

他の皆んなも、ゴブは魔法球2発で殺れた。

強くなってるね!


さあ、今度こそ帰ろう。



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