第6話

迷宮の外に出てきた。

多分、1時間も入ってないけどバテバテ。

この後の薬草採りなんて考えたくなかった。

でも、お金無いしなぁ…

行くか。


地上に戻った時点で一人抜けた。

気の弱そうな女の子。

もう続けられないって。

気持ちはわかるよ。

誰も止めなかった。


ノロノロと街の外に出る。

ギルドで教わった草原に向かい、ダラダラと薬草を摘んでいく。

似たような草がいっぱいあって分かりづらい。

頭働かないけど、惰性で摘んでく。

あ、頭空っぽでやってたら半日くらい過ぎたらしい。

結構貯まってる。


「帰ろっか」


私がボソッと言ったら皆んな付いてきた。


ギルドに帰って、コボルトとゴブリンの耳を出す。

手続きしてくれたけど、何でも次のレベルに上がるには一階の敵なら千匹倒さないといけないらしい。

何じゃそりゃ。


今度はクエストカウンターで薬草を皆んなで出す。

奥に持って行って選別してる。


祝クエスト達成1回目!


「薬草223枚で金貨二枚と銀貨二枚、銅貨三枚になります」


四人で分けた。

私の取り分は銅貨56枚。

宿代は稼げた。


半年くらい、そんな生活を続けたよ。

ツンケン魔術士のミヨとはその間もパーティー組んでた。

地図書いてくれる、良い奴だ。

思ったより仲良くなってた。

前衛はコロコロ変わる。

うん。

そういう事だね。


魔法の腕は少し上がった。

魔法球、一日に五発はいける。

しかも!

ちょっと火を纏ってる。

カッコイイでしょ!

私はファイアーボールと名付けた。

まんまの名前だし、同じような魔法使う人は皆んなそう言ってる。


ミヨは水属性らしい。

清らかだからって本人言ってるけど、あり得ねー。

じゃあ、私は何で火?

私こそ水じゃない!

失礼しちゃうわ。


レベル2にはまだまだ届かない。

今は552匹だ。

冒険者ランクは上がった。

薬草摘みまくってCランクになった。

もう達人だと思う。

多分、スキルに薬草摘みって載ってるね。


その日、二人で掲示板を見てると私達向きの仕事が目に入った。

10日間住み込みで、毒消草採取。

毒消草一枚で銀貨一枚!

ちょっと離れた村だけど、これは破格だ。

私達は、クエストを受注して早速村に向かう。

勿論、馬車でね。

そのくらいのお金は貯めてあるのさ。







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