第2話
職業を選んだら、養成所に叩き込まれた。
二食付いて雑魚寝だけど、泊れるなんて最高!
午前中はギルドの手伝いや、外でどぶさらいなどの仕事をさせられるが無料なのだ。
隠れる所も無いから男と一緒とは言え間違いも起きないし。
「まず、魔法の契約をして貰う」
変な図形を渡された。
丸で囲った中に星が書いてあって、なんだか字が書いてある。
「それと同じように、各自の血で書け」
「ナイフはそこにあるから、血が止まったら切り直して、描ききるんだ」
はい?
え、何それ?
そんなの痛いし怖いし無理。
そんな事しなきゃいけないの?
そっと周りを見る。
躊躇いながらも始めてる人もいる。
えーっと。
逃げようかな。
なんて思っていると。
何人かは叫びながら逃げて行った。
私も混ざって逃げよっと。
なんて思っていると。
お姉ちゃんの言葉が頭をよぎった。
お金儲けて、貴族にならなきゃ!
正直、顔は十人並みだが、愛想は良いって言われてきたんだ。
偉い人に見染められてお姫様なんて夢もある。
ええい!
女は度胸!
都合、四回切って描き終えた。
「星の真ん中に座れ。そして祈れ。魔法を使いたいって一心不乱に念じろ。身体が暖かくなったら、完了だ」
魔法使いたい、魔法使いたい、魔法使いたい!
お金持ちになって幸せになる為に魔法使いたい!
暫くしてから身体がぽかぽかしてきた。
驚いて目をパチクリさせていると、教官から声がかかった。
「出来たなら、部屋で休め」
「しっかりと傷口を塩で洗って、薬草で包んでおけ」
塩沁みる!
うげ。
なんとか言われた通りにして休んだ。
次の日、部屋の人数は半分くらいになっていた。
傷が膿んで熱が出た。
ちょっとヤバいかなと思ったけど、なんとか治ってきた。
三日くらい?寝てたのかな。
周りを見ると同じように寝込んでる人達。
なんか動かなくなって運ばれてる人も居るけど、違うよね?
生きてるよね?
元気になって、訓練に出る。
なんで半分以下しか居ないんだろ?
後から聞いた話だと、血をかなり使うので身体が出来てくる16歳以上でないと儀式はやらせないらしい。
だから、魔術士は16歳からだ。
しかも、全員が契約出来るわけでもないらしい。
貴重って程じゃないけど、半分くらいらしい。
契約出来なかった人は違う職業に付くんだって。
え、もしかして私エリート?
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