S12.2 殺生石の怪 3月13日
――郷宮市 宮文大:駐車場―
▶大きいキャンピングカーに、鵜戸が乗っていますね
澪和「お父さんにバレずに外出ようと思ったら見つかっちゃった。めちゃくちゃ怒ってたけど別にいいかなもう」
凛「そりゃこんな朝早くからじゃあねぇ……」
みあ「朝から出ていってもすること無いのにね。心配し過ぎも毒だと思う」
羽生「ついに家出を……?」
幣原「お父さん、むしろよく気づいたね……」
空「お父さんも、早起きなんですね」
鵜戸「悪いね。これから冬泉と皇の合同で、栃木に行くんだ。道中少しでも快適になると思ってレンタカーで大きいのを借りてきたんだけど、やはり朝早いと辛いよね」
鵜戸「君たちは殺生石というものを知っているかな?那須湯本温泉の近くにある石で、上総介広常に退治された九尾の狐の玉藻前が石に変えたっていう伝承があってね」
鵜戸「石になっても悪さを続けていたから、砕かれた欠片が栃木にあるんだ。本当は色んな場所にあるんだけど、殺生石といえば栃木のものだと思ってもらっても構わないよ」
鵜戸「だから、本当は砕かれて……ってこの話車でやったほうが早いね。乗ってくれるかな?」
羽生「最近ネットで話題……」
空「はい。姉様、今回もとてもマズイ空気がしますね」
凛「きつね自体は好きだけど……。悪いきつねな時点でヤな気配しかしないねぇ、くーちゃん」
羽生「今回はそこか……」
幣原「到着は、今日の夜中……ですか……?」
鵜戸「そうだね。泊まりになるから、若い子達は親御さんに連絡するんだよ」
幣原「だ、そうですが……。まあそうなるよね……」
澪和「まあ別にいいかな……。お母さんには連絡しとこう」
弥上「そうしてあげて。お母さん私のこと知ってるし」
みあ「みあのとこは多分大丈夫でーす」
――キャンピングカー――
▶かなり広い上に、2Lジュースがたくさん入った冷蔵庫にふかふかのソファ、switchまで用意されていますね。空や凛に対しても普通に乗せてくれています
鵜戸「時間がかかるから適当にくつろいでくれるかな。足りないものがあったらサービスエリアによるから、早めにね」
みあ「すごーい、ひろーい!いつもこのくらいだと楽なのにねえ」
凛「わぉ、まさか普通にのれるとは」
鵜戸「普通に乗れる、とは……?」
空「専用の特別な席をいつも用意されていましたので、みなさんとお話ししながら乗れるのは珍しくて」
幣原「冬泉の方が車運転すると、いろいろあるんです……。私もいつでも運転交代できますので休憩のときはお申し付けください……」
鵜戸「ううん……。そんな報告は来てないんだけどなあ。後でこっちで調査しておくよ」
鵜戸「不快なルールがあったとしたならば、申し訳無い。忙しい、は君たちには言い訳にもならないね」
空「いえ、普通でしたので。お気遣いありがとうございます」
凛「おおう……まさかの事実……?」
羽生「……?」
――2時間経ち、普通にマリパやアソビ大全をして楽しんで落ち着いた頃鵜戸が話しかけてきます
鵜戸「忘れてると思うが、一応駐車場でした話の続きをするね」
鵜戸「殺生石が割れることそのものは特に影響はないんだ。ああいうのは、玉藻前が負けたということを対外的に示し友好的側に遷移したことを証明するもので」
鵜戸「常識的に考えて、狐が石になるわけがないだろう?倒されました、というトロフィーのようなものでしかないんだよ」
鵜戸「だけど、昨今の別にガワを用意して信仰の形を大量に用意して妖怪の生存戦略をしている今。話は変わってくるんだ」
鵜戸「玉藻前の由来や説話、どういった存在なのかはうっすらとしか知らないけど、殺生石が割れたのがやばいっていうのだけはわかるという層が誕生するんだ」
空「SNSで見た気がしますね」
凛「まぁ悪いきつね=せっしょーせきってなってるとそう思ってもしかたないよねぇ」
幣原「不吉の印と思われるだけで利用されそう……」
羽生「倒されたっていう証明となるトロフィーが砕けたから、ですか」
鵜戸「ここにつけこんだのが冷笑サロンでね。今の戦争の原因を誑かしているのは玉藻前であり、封印が解かれたから戦争が起きている。戦争が起きているということは、封印を解いたものがいる。という論理を展開したんだ」
鵜戸「戦争が起きた原因を玉藻前だけに集中させることで、妖怪が求めている根本的な感情、恐怖だけを効率的に集めることが出来るわけだね」
鵜戸「玉藻前を利用して、玉藻前の目論見を見抜くことが出来た偉大なる預言者……のように振る舞い自分の力を強化してるというわけだ」
鵜戸「これに影響を受けてしまっているのが、他ならぬ九尾の狐、玉藻前本人でね」
鵜戸「敢えて殺生石が置かれている場所で夜叉と大立ち回りをして、もう一度敗北し封印されることで陰謀論の感情と自分の力を両方削ぎ落としたいとのことなんだ」
鵜戸「伝説の大妖怪を相手にするのに、紅葉が言う英雄程度の英雄じゃ話にもならないからね。数の暴力で玉藻前の分身を一斉に叩くことで実質的に倒した、ということにするわけさ。冬泉だけじゃなく紅葉や皇。苞星も参戦してほぼ総力戦になる」
凛「なるほどねー」
羽生「元々の逸話考えても、不思議ではないもの」
空「人間の味方なら大歓迎ということなんですね」
鵜戸「苞星も元は知り合いの人が多いしね。清濁併せ呑めない人たちが理想論を掲げているだけだから、理想論を維持できるならこちらとしては敵対する理由もないんだよ」
羽生「玉藻前の、事前情報とかあれば……」
鵜戸「玉藻前は、そうだね……。想像しているあらゆる媒体の玉藻御前や九尾の狐、それらが知名度順にソートされて影響のあるような技を出してくる、って感じかな」
凛「あからさまにやばそうだねぇ……」
空「今玉藻前として一番有名なものだと、なにがあるのでしょうか」
みあ「みあ詳しくないからわかんなーい」
――栃木県 那須町:温泉地――
▶寝て起きてもっかい寝て起きたくらいの時間に到着します。時間は次の日の朝くらいです。既に大量の人間が集まっており、空間の周りも白い悪鬼でガチガチに固められて外側から護符などで空間を固めているようですね
鵜戸「第88小隊を連れてきました、社長!」
▶社長と呼ばれた女性が振り向きます。隣に萩風もおり、萩風はこちらを見ると小さく手を振ります
皐月「知ってると思うけど、私は冬泉コーポレーションの社長の
澪和「第88小隊隊長、十寸鏡です。お会いできて光栄です」
皐月「噂の第88小隊がこんな若い子ばっかりとはねえ。……九州支部の人材調整はどうなってるの?ベテランと新人。大人と子供のバランスを考えて割り振りなさいってマニュアルにも書かれているはずだけど?」
鵜戸「申し訳ありません。それが……、件の戦争で佐賀に赴いている間に気づけば結成されていまして……。一応後からバランスを取る為に焼夷兵を加入させたりはしています……」
皐月「まあいいわ……。しっかりと所属調査と結成理由を調査しなさい。冬泉の沽券に関わるわ」
鵜戸「はい……」
みあ「まあみあたち大体は偶然で入ったのでー」
空「大人の社会は大変なんですね、姉様」
凛「こわい世界だねぇ、くーちゃん」
羽生「やーい管理不足」
皐月「さて、第88小隊には余波と呼ばれる第3ウェーブに待機してもらうわ。本体に近いのほど夜叉の精鋭を用意して戦ってもらい、弱いものを意図的に見逃してそれを第2ウェーブが叩く、というのを繰り返した3番目よ」
鵜戸「はは……。所定の位置まで案内するよ。こっちだよ」
幣原「あれ、冬泉って思ったよりもちゃんとしてる……?」
羽生「その思い違いは早めに何とかした方がいい……」
――余波――
▶既に少年少女が変身して、待機していますね。なんかガンダムっぽいのとかほぼ裸の人とか烏とか鳩とか滑り台とかも混ざっています
凛「わーおカオス空間」
澪和「私達は私達のやることをやるまでです!総員隊列配置!」
みあ「みあたちももっと凝った変身できたほうが良かった?」
羽生「初めてこの変身の話した時誰か痛い格好とか言ってなかった……?」
空「個人の感想など履き捨てておきましょう。小蒔さんも素敵ですよ、最初よりもずっと」
▶しばらくすると、物凄い衝撃波が君たちを吹き飛ばします。慌てて態勢を整えると見た目完全な九尾の狐みたいなのから、着物を着たえっちなお姉さん、はたまたイケメン陰陽師みたいなのまでが大量に飛びかかってきますね。君たちの周りには大量の黒いレーザーのようなものが飛び交い、実質的に動ける場所は少ししかありません。そんな君達の前に道士服を着たロリっぽい狐少女が見下すように扇を振り、鏡のようなものを上空に展開させます
空「ッ!なるほど、周囲のイメージも一緒になってるんですね」
羽生「ペットに一人ほしい」
澪和「来ますよ!総員戦闘配備です!」
みあ「はーい!」
空「撃ち漏らしは、おそらくできないのでしょうね」
幣原「かわいいんだけどなあ……」
凛「きつねみみしっぽいいなぁ……。でもそんなこと言ってる場合じゃない、頑張ろー」
羽生「私は妖怪の生活に興味があるだけで、年がら年中眠りこけてるご隠居様には興味ないんだけどな……」
▶戦闘前行動 幣原 尖った石2個拾う 止マナイ雨
お仕事モード(エレメントウィスプ、力の盾改、薬の知識、広域、ティアーズピース、ミケロマム、応急薬、樽香、広き心、エーテル飲み薬、ダマスカスカス、ライトニングニードル、雲散、恋草、心妻、石投げ、スタッフスリング、デバフネイチャ、バリアブルプライス、フラジャイル、蒼星、裏アカ)
▶戦闘前行動 空 瓊音 ブレイジングインターセプト ローリングロッカ 小手すり上げ小手 コンルシラル 鉄壁 ファーコート スターストローク
▶戦闘前行動 羽生 ゲシュペンスト ブッソール ホープファインド 美宵 小夜 橙 レティ
▶戦闘前行動 凛 癒しの風 コイノーニア ジャンヌ クロースト サンカイメヒメカ ロンガンブラビ 聖なる光 蒼星 雪華綺晶
▶戦闘前行動 みあ サンカイメヒメカ チザン茶
[プリンセス天狐 ‐Illusion‐(敵が移動、回復行動をした時、攻撃行動を割り込む)]
[殺生石(全体に禁止効果の使用不可)]
[イナズマステップ(全体ターン開始時、自分より行動値が早い対象がいると割り込む。割り込んだ時、攻撃行動を行う)]
▶九尾の狐 白い稲妻、見せたるで!(風。自然反応で敵の行動値×6倍のダメージ)みあ
228ダメージ
[みあ:窓の板、オンリーイベントカタログ]
[怨念の魂(サモン:狐トークンを2人呼び出す)]
[紅蓮地獄(狐トークンを呼び出した時、割り込む。アーマードサモンさせる)]
[大文字(火魔法。12d13。呪い火傷付与)]
[もっと、私を!見て!![身バレ防止]]
[影さえ持たぬ暗黒の光(影。状態異常火傷呪いを回避成功の任意の対象に付与)]
[幣原:免疫][彼岸花]失敗
[ファイアトレサ]
▶空 魔神剣[業禍爆炎斬(貫通、小手打ち、細流、キルストリーク、瀬音、瀬音、静寂、静寂)]21ダメージ
[弧月斬[業禍爆炎斬]43ダメージ
[月詠華]
[魔神剣[業禍爆炎斬]78ダメージ
[弧月斬]47ダメージ
[ワイルドダウン]
▶みあ マクロコスモス
ヒーリング[休憩[ガーデンパズルミント、ヒノマート、柳浪、落椿、狂美人、シズフラット、イチゴーシス、ヴァンビレント、リバースファイア]]
諸刃の刃[ヴァスティ](3消費)
55+59回復
60+62回復
成功 20ダメージ
[冬のひととき]
[アイスプリースト]
[プリンセス天狐 ‐Illusion‐]×2
[渺然たる狐火(敵全体に移動禁止。物理70ダメージを与え回復)]羽生
70ダメージ
[渺然たる狐火]空
70ダメージ
▶九尾の狐
呪層・廣日照(敵全体に呪い)
金剛界曼陀羅(敵1人に願い物理。9d15。そのマスにワープ移動)凛
82ダメージ
[風遁・砂散弾(敵全体に呪いの効果発生)]
[ランダムイベント:味方全体の自然反応攻撃限定追加ダメージ+80]
▶九尾の狐 ふぶき(自分を起点に10mに氷自然反応。14d13)
112ダメージ
[空:無限の板[アリスノーリ]アムリェート、タリスマン]]
[凛:星へ至る棺][みあ:林檎の板]
[幣原:ヒカリサクナ、厚い薄い本2個]
[怨念の魂]
[紅蓮地獄]
▶九尾の狐
色仕掛け(敵1人をスキップ)幣原
金剛界曼陀羅(敵1人に願い物理。9d15。そのマスにワープ移動)みあ
[幣原:清良]
77ダメージ
[風遁・砂散弾(敵全体に呪いの効果発生)]
▶九尾の狐 白い稲妻、見せたるで! 幣原
64ダメージ
[幣原:厚い薄い本]
[携行食:尖った石]127ダメージ
▶凛 キュア[リストーロ]凛空幣原羽生
[ネフィリムスクライブ]204ダメージ
[大文字]
[オトナ帝国を夢見た者達[プチシュヴァリエ]]
[乱入禁止]
[冬のひととき]
[スリーピングホロウ]空
▶羽生 妖怪知識で判定
大妖精・青[リリーブラック、スターサファイア、チルノ]
成功
60ダメージ[精霊の加護×2]
[エレメントボム:ルーミア]
[エレメントボム:ルーミア]
[美宵:大妖精・青[リリーブラック、スターサファイア、チルノ]][精霊の加護×2]
66ダメージ
[小夜:大妖精・青[リリーブラック、スターサファイア、チルノ]][精霊の加護×2]
83ダメージ
[エレメントボム:ルーミア]
[冬のひととき]
[アイスプリースト]
▶空 高速石 剛招ビート[炎穿陣][精霊の加護]
魔神剣[業禍爆炎斬]
331ダメージ
成功 84ダメージ
[弧月斬[業禍爆炎斬]]112ダメージ
[月詠華]
[魔神剣[業禍爆炎斬]]82ダメージ
[弧月斬[業禍爆炎斬]]80ダメージ
[ワイルドダウン]
[三日月の小瓶]
[休憩[ガーデンパズルミント、ヒノマート、柳浪、落椿、狂美人、シズフラット、イチゴーシス、リヤトレイン、ナナペックス、レタブリスマン、レフェクティオー、ヴァンビレント]
138+54回復
121+67回復
[ファイアトレサ]
[魔神剣[業禍爆炎斬]137ダメージ
[弧月斬[業禍爆炎斬]199ダメージ
[月詠華]
[魔神剣[業禍爆炎斬]153ダメージ
[弧月斬[業禍爆炎斬]222ダメージ
[殺生石の封印(全体に呪いをかけ、呪いを4回発動する)]
澪和「くぅ……。ま、まだまだ……!」
羽生「かわいい……、けど……きつ……」
空「そこっ!≪地衝斬・尖≫!」
幣原「うぅ……つらいけど少しでも……!」
凛「またなんか厄介な……りんちゃん全然活躍できないじゃーん……!」
空「災害を!≪エルアンガー≫」
▶ロリっぽい九尾の狐が倒れると、周りでも倒したのかぐったりと倒れ込んでいますね。負傷者もかなり出ているみたいで、後ろの援護に出かけたりしています
澪和「私達の仕事は完了しました!後は辻治療しながら撤退です!」
空「はい。――あの、小蒔さん、ご期待に沿えたでしょうか?」
羽生「んー……。かっこよかったよ」
幣原「倒した……。思うように動けなかったかな……」
凛「やっとりんちゃんの出番じゃーい!」
みあ「そっちのほうがみあたちの本領って感じ」
空「ありがとうございます、とても嬉しいです……!」
――栃木県 那須町:温泉地――
▶傷病テントのような場所で治療した後、かなり疲れている様子の鵜戸を見かけます
鵜戸「やあ……。第1ウェーブはキツイねえ。君達は第3とは言え余裕そうだ」
鵜戸「まあ良いよ……。紅葉や苞星の、本当の英雄様がしっかり暴れてるからここは安全だ。もう少ししたら第2陣に送られるだろうが、最初よりは楽だと思うよ」
鵜戸「それまでゆっくり休むと良い。冬泉は労働待遇だけは夜叉一だからね」
澪和「お気遣いありがとうございます」
羽生(ほんまか……?)
幣原「……はい」
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