S9 紅葉との合同調査 1月22日

――郷宮市 宮文大:ギルド――


澪和「お父さんから何処でお金を手に入れてるか聞かれたから、内緒って答えたら泣かれちゃった。深夜の外出も禁止されちゃったけど別にいいかなあって。お母さんにはちゃんと許可もらってるし」

空「女には秘密があるほうが魅力的、と言いますし。お父さんも娘さんの成長を泣いて喜んでいらっしゃるんでしょう」


幣原「ちゃんと言ったほうがいいんじゃないかなあ……、そろそろ」

凛「たいへんだねぇ、澪和さんもお父さんも」


シノブ「こんにちは。今日は鹿狩瀬さんから直々に指定が来ていますよ」


海夕「んー?これ……?」


紅葉との合同調査


依頼主 鹿狩瀬優弥


紅葉と共に、ある悪鬼の調査依頼が出ている。


本来ならばこちらに利のない合同調査なんぞ受けるわけはないのだが、こちらにも目的がある。


この依頼は日之影と、英雄が共に随行してくれるらしい。英雄の気を損ねると俺達が暗殺されかねない。


くれぐれも気をつけて依頼を受けてほしい。


幣原「書き間違い、じゃないんだよね」

羽生「気を損ねるとダメなの……?」

空「日之影さんと……英雄、ですか」

みあ「短気な人も居るんだねえ」

澪和「英雄って人たちは強いらしいからねえ」

凛「こわいなぁ……」


シノブ「鹿狩瀬さんはあちらにいらっしゃります。ですのでそちらの部屋にお入りください」


海夕「行こ」


――郷宮市 郷宮市部紅葉:奥の部屋――


▶鹿狩瀬が座って待っています。いつもより険しい顔ですね


鹿狩瀬「来たな。この間はみっともないところを見せてしまった、悪い」

鹿狩瀬「お前達に共有したいことがある。世界樹についてだ」

鹿狩瀬「あの時は勘が悪かったが、入院中ずっと考えていたことがある。――俺の妻、世見よみの話だ。惚気をしたいわけではないから、最後まで聞いてくれ」


澪和「はぁ……」

幣原「世界樹、ですか……」


鹿狩瀬「紅葉の報告だと、世界樹というものが存在するという話だったが正しくは世界樹は各所に存在すると思われる。根拠は俺の妻の存在そのものだ。俺の妻はかつて俺と一緒に紅葉で夜叉をやっていた。が、ある時カルパヴリクシャの巫女とかいう女に会ったことがあるんだわ」

鹿狩瀬「世見はどうやら巫女に選ばれてしまったらしい。あの女が言うには、世界の構成するシステムパーツとか言ってな。断れば世界が滅ぶなどと抜かしやがった」

鹿狩瀬「一度選ばれてしまうと、概念的不死性というのが適用されるって話でな。俺はともかく、世見も巫女になるのは御免だった」

鹿狩瀬「それで、俺は世見を手にかけ命の安寧を与えてやり、紅葉を見限ったってだけの話だ。――入院中、少し調べたがカルパとかいうのも世界樹に相当するものらしい。概念的不死性が与えられるだけでも不穏だが、それを紅葉が周りに共有しないというのはもっと不可解だ」

鹿狩瀬「今回は、未知の遺跡の調査だ。日之影と一緒に、紅葉のエリート、通称英雄の星名慧という男が同行するらしい」


澪和「私達は結局何をすれば?」


鹿狩瀬「そうだな。依頼の通り、紅葉と合同調査をするだけだ。念の為、英雄には近づかずカタブツの日之影の近くにいておけ。あいつは信用できる」


みあ「なんかわかったら教えろってことですね。りょうかーい」

幣原「とにかく、調べればいいんですね……がんばります」

羽生「よーし。じゃ、いこー……?」


――白雨市 裏路地紅葉:奥の部屋――


▶辿り着くと、物凄い疲れた顔をした日之影が案内してくれます。奥の部屋に行くと、神影がマシンガンを男に乱射してますね


凛「いきなり修羅場……?」

空「……これは、どういう状況なのですか?」


日之影「……神影さんの天敵ってところかな……」


幣原「止めると命が危なそうかな」

みあ「あれを見て信用できるって言われてもなあ」


神影「紅花様に手を出しておいてよく私の前に姿出しましたね……?今日こそその喉仏を散骨させてやりますよ!!!!!」


男「いやいや、誤解ですって……!ていうかたまに撃ってきたのってあなただったんですか!?」


神影「仕事だから一応9割殺しくらいで許してあげなくもなくもないくらいにしてあげようと思ってましたが、最近も紅花様と会ってますよね?」


男「それは仕事仲間だから当然で……!ほ、ほら!冬泉の方もいらっしゃったし!」

神影「……命拾いしましたね」


空「見つかってしまいましたね、姉様」

羽生(やだなー。行きたくないなー……)

みあ「こんにちはー、第88小隊でーす」


▶マシンガンをライフルに変形させ、忌々しく睨みつけながら神影はライフルの照準を合わせ続けてます。合わされ、赤茶髪の髪を掻いた男は、どう見ても愛想笑いとわかる下手な笑みを浮かべて挨拶をしてきます


星名「星名です。一応、英雄って呼ばれてますけど俺はそういう器じゃないです。たまたま、生き残ってしまっただけですよ」


澪和「第88小隊隊長の十寸鏡です。それで、遺跡の調査とだけ伺ってるんですが」

空「そうでしたか。空とこちらは姉様の凛と申します、よろしくお願いします」

凛「あ、りんだよ……です。よろしくですー」

幣原「私は、幣原です。どうぞよろしくお願いしますね」

みあ「みあでーす。頑張りまーす」

羽生「……小蒔です」


星名「そうですね……。鹿児島の方でアンドロイド・クローン戦争というものがあったんですよ。戦争そのものはもうとっくに終わってるんですが、クローン側の施設がまだ完全には廃棄されていないみたいで。俺一人でもなんとかならなくはないんですが、人手が多い方がいいだろうと思いまして」


日之影「というわけだ。俺や忍峡も数合わせってわけだな。星名さんは1人で片側を全部やってくれるらしい」

忍峡「っす」


凛 「色々なとこで聞くなぁ……相当大きい戦争だったんだねぇ」

空「――確かによく聞きますね」

鹿狩瀬「星名さんとやら、車は?」


星名「あっ、大丈夫です。紅葉の人は乗せていきますよ」


幣原「私も運転できますよ、だいぶ慣れてます」

鹿狩瀬「じゃあ頼むわ。とっとと行くぞ」


――鹿児島県 枕崎市 マンション:12F――


▶結構な距離を運転して、ちょっと古いマンションに到着します。ガタガタと音がする明らかに古いエレベーターに乗り、星名が鍵を開けてワンルームに入ると、赤黒く渦巻いた悪鬼が部屋を飲み込むような大きさであるのが見えます


星名「……ここです。見ればわかりますが、かなり大きいので気をつけて下さい」


羽生「……ちょっと、大きくない?」

みあ「うげー。色もヤバーい」

幣原「すっごく禍々しいかなこの色……」


忍峡「赤って、新人が入っていいような場所なんですかね……」


星名「俺が全部なんとかしますんで、調査の方に集中して下さい」

星名「じゃ、露払いをしてきます」


▶星名はお祈りもせずに雑に入っていきました


凛「すごいなぁ」

鹿狩瀬「これだから英雄は……身の危険とかもないらしい」

日之影「まあまあ……。少しは安全ならそれでいいじゃないですか。俺たちはちゃんと祈ってから行きましょう」


空「油断しているわけではないとは思うのですが、凄まじいですね」

みあ「生き残っただけっていうか、生き残るのがすごいんですねー」

幣原「私たちは調べることに専念しよう」

羽生「んー。団体行動久々だからみんなよろしくね」

みあ「まあ全部なんとかしてくれるらしいし、気楽に行こーう」


澪和「危なくなったら即撤退ってことで。有音くんも頑張ろうね」

忍峡「あっえっうん」


鹿狩瀬「――おいポンコツ共。あれは素か?」


凛「いつもと変わりないし……多分素じゃないかなぁ」

空「ええ、いつもの隊長らしい気配りですよ」


鹿狩瀬「これはまずい。男に毒だ」

日之影「あれは思春期なら一発ですねえ……」


――兵器工場――


▶カプセルのようなものが並んでいたり、出来損ないと思われる人間のようななにかが雑に踏み荒らされていたりします。所々で最近できたと思われる戦闘の跡もあり、露払いは本当にしてくれてるのだと感じます


幣原「いいですねこの雰囲気……。なにか持って帰りたくなります……」

澪和「本当に調査だけすればいいみたいですね」

空「少し気が楽になりましたね、目につくところから調べてみましょうか」

羽生「んー。目につくところもだけど、ちょっと待ってね」


▶羽生 イベントサーチ

▶目の前の扉の先に反応します。扉のつまみが何故かスフィンクスになっていますね


羽生「見てあの扉のつまみ。私の嫌いな形してる」

空「嫌いなんですか?確かどこかの国の建築物に似ていますが」

凛「趣味わるそうな感じはするね」

幣原「洒落てるかな、この先だね」


――キャバクラ:比那名居――


▶中に入ると、スフィンクスを擬人化したような露出の多い女性が待っています。スタンドマイクを片手に蝶ネクタイをはためかせていますね


クローンスフィンクス「私はクローンスフィンクス!やはろやはろ!知恵の神のパチもんだよー♪ほしい知識を対価と共に教えてしんぜよう。私はクローンスフィンクス!!」


みあ「扉を抜けるとそこは、なんだろうね」

幣原「思ってたのと違う……もうちょっとこう歴史感じれそうな気がしてたかな」

忍峡「えと、その……」

鹿狩瀬「見てもいいんだぞ。見せてくれてるタイプは凝視しても怒られない」

忍峡「っす……」


クローンスフィンクス「ということで、ポチッとにゃ~」


▶幣原が立っている場所の床が抜けます


幣原「ひ、ひゃあ?!」

羽生(穴をのぞき込んで手を振っている)

空「幣原さん!――彼女は人質、ということですか?」


クローンスフィンクス「楽しんでね~♪」


▶そうこうしていると、幣原がふわふわとした椅子に座らされ、無駄に酔うレベルで回転してステージの中央の高台に辿り着きます。その間にクローンスフィンクスが一行にパネルと水性ペンを配ってますね


クローンスフィンクス「他の人が教えてくれる物事を、漢字一文字で書いてね。正解出来なかったら、この!健康にめちゃくちゃいい青汁を2杯飲んでもらいまーす!」

クローンスフィンクス「多分、青汁。飲めると思う。……多分」


みあ「ちなみに健康にいいかどうかも?多分?」

空「え?クイズ、ですか?」


幣原「たぶんってなんですかこれ……うぷ……気持ち悪い……」


クローンスフィンクス「これが、問題傾向だよ。好きなのを選んでね」


>アニメ ゲーム 時事 ネット 一般常識<


幣原「うーん……ここからかぁ。じゃあ時事でお願いします」


凛「じゃあ……『福』、かなー」

みあ「じゃあみあからはー、『巻』」

空「『豆』」

羽生「『鬼』」

澪和「そうですね……、『鰯』で」


幣原「えーと、答えは『節分』、かな」


クローンスフィンクス「正解せいかーい!じゃあこの青汁は……」

クローンスフィンクス「こっちの子に飲んでもらおうかな!ということで、ポチッとにゃ~」


▶羽生の足元の床が開き、錐揉み回転で別の場所に連れて行かれます。幣原は椅子が傾いてゴロゴロと落とされますね


羽生「なんで……」

幣原「ああああぁぁあ……何から何まで正解した感じがないぃ」

空「入れ替わりですか。意地でも飲まないと解放しないつもりですか?」


クローンスフィンクス「在庫処分のチャンスだから!是非!!!!!飲んでいってね!!」

クローンスフィンクス「ちょっと難しくしちゃおっかな~☆青汁3杯にアップ!!!青汁……、青汁!多分、きっとそう!!」


クローンスフィンクス「これが、問題傾向だよ。好きなのを選んでね」


>アニメ ゲーム 時事 ネット 一般常識<


羽生「ぐ、あ、アニメ……」


みあ「じゃあ『歓』で。ちょっと分かりづらいかな?」

凛「うーん……『楽』?」

幣原「私なら、『遊』かな」

空「知ってはいますが……『鞄』」

忍峡「ああ、見てましたよ俺。『鴇』ですね」


羽生「けものフレンズ……?」


クローンスフィンクス「うううう……!仕方ない……!」


▶クローンスフィンクスは青汁を3杯飲み干した後、青い顔でぐったりとしますね


クローンスフィンクス「こ、今度こそ……!」


▶凛の足元の床が開いて、羽生は雑にゴロゴロと元の場所に戻されます


凛「わー!?」

羽生「ひえー」


クローンスフィンクス「青汁を更にドン!です!!4杯です!!!」


空「普通の青汁だろうと4杯も飲みたくないですね……」

澪和「同感です……」

幣原「何事にも適量ってものがあると思うんだよね……」


クローンスフィンクス「これが、問題傾向だよ。好きなのを選んでね」


>アニメ ゲーム 時事 ネット 一般常識<


凛「う、ううーん……。ええと……ゲ、ゲーム……?」


みあ「みああんまり詳しくないんだよね。『巻』かなあ」

幣原 「『携』……」

羽生「『岩』……?」

日之影「懐かしいですね……。『電』で」

鹿狩瀬「『光』だ」


凛「ええ……なんだろ……。ロックマンエグゼ……?」


クローンスフィンクス「あばばばば……飲むかぁ」

クローンスフィンクス「美味しくない……」


みあ「お味はいかが?」

羽生「ちゃんと飲め」


▶ぐいぐいと青汁のようなものを飲ませてますね


空「姉様……なんと聡明な……流石です」

幣原「あれ、私たちが飲んじゃいけないものなのは、たぶん間違いないかな……」


クローンスフィンクス「ラスト・リベンジだから!!!!いっぱい、いっぱい飲んでもらうから!!!今度こそ、このなんかよくわかんないもの!!」


▶凛を蹴落とすように転がし、もう一度羽生をケツワープのような動きで上に持っていきます


凛「きゃー!?」

羽生「ンキャ」

空「意外とかわいい声も出るんですね」


クローンスフィンクス「これが……、問題傾向だよ。好きなのを選んでね……」


>アニメ ゲーム 時事 ネット 一般常識<


羽生「あ……あにめ」


幣原「とりあえず先出しするよ……『異』」

空「……すみません『二』」

忍峡「そっすね……、『初』で」

凛「ううーん……『銃』?」

みあ「みあからは~、『錬』!」

日之影「おお……、『吸』で」

澪和「『眼』、かな」


羽生「ありふれた職業で世界最強……?」


クローンスフィンクス「うわーーーーん!!!!」

クローンスフィンクス「パパ、パパ~~~~!!!」


▶上空からふわふわと風船に吊るされた正しくスフィンクスが降りてきます


幣原「これで無事解放……、あれ?」

空「……新手ですか」


スフィンクス「片身を泣かせたのは君たちかな?」


みあ「泣かせたっていうか、自滅じゃないですかー?」

凛「なんてこったい」

羽生「お前も……青汁飲むか……?」


クイズスフィンクス「やあやあやあ。我が名はクイズスフィンクス。なぞかけをしよう。当然、正解すればご褒美があるぞ」

クイズスフィンクス「1人2問まで。7問突破でクリアとしよう。全て「な」から始める言葉だ」

クイズスフィンクス「

1,ならうより○○ろ

2,なが○○○ば

3,なき○○○○はち

4,な○○○にしお

5,な○○○ばず

6,な○○○うつ

7,なし○○○て

8,な○○○○○う

9,な○○○○

10,な○○○○○ん


クイズスフィンクス「我が片身の問題を正解した数だけ、ヒントを提供しよう」


▶ヒント2,長くかかる物事です

▶ヒント6,大勢の人が移動するさまです

▶ヒント9,特に・とりわけといった意味です

▶ヒント10,表面上、親しげに装う事を指すものです


クローンスフィンクス「答えの時間だオラァ!!!順に答えていってね」


空「では……『雪崩を打つ』、でしょうか」

羽生「『なめくじにしお』……」

みあ「7番もらうね。『なしのつぶて』」

幣原「私の番。8は『ないじょのこう』だよ!」

凛「じゃあ……5番、『なかずとばず』」

凛「あれ、りん連続?なら……2番、『ながちょうば』」

幣原「これで最後。『ならうよりなれろ』……だよ!」


クイズスフィンクス「正解だ。これを持っていくがよい」


▶どこからともなく、空から金貨袋が落ちてきます


クイズスフィンクス「ちなみに、残りでわかった人はいるかな?」

クイズスフィンクス「8番は別解で生兵法というものもある」


みあ「3なら。泣きっ面に蜂だよね」

幣原「9番は、なかんずく、だよね……」

凛「10番が『ないがいそしん』だったか『ないそがいしん』のどっちかだったきがする……」


クイズスフィンクス「9番は就中で正解だ。よしんばと対になっている単語だな」

クイズスフィンクス「正解だ。10番は内疎外親。四字熟語だな」


空「皆さん聡明ですね。――それで、欲しい知識を頂けるということですが、まさかこの慣用句や四字熟語のことではありませんよね?」


クイズスフィンクス「まさかまさか。欲しい情報も提供しよう。何の情報がほしい?」


羽生「この世のすべて」


クイズスフィンクス「いいだろう。君たちにとっての現在の全てについて説明しよう」

クイズスフィンクス「先に行った星名慧という若者。彼はどうやら君たちを無事に帰すつもりはなさそうだ。――彼には彼なりの目的があるからだ。彼と正面から相対しても君たちに勝ち目はない。彼がまだ味方の顔をしているうちに、調査報告をするからと伝え戻る素振りを見せるといい。そうすれば、彼ではなく、彼が授かった使い魔が相手になる」

クイズスフィンクス「気をつけてまた会おうぞ」

クローンスフィンクス「バイバーイ!」


▶クイズスフィンクスはクローンスフィンクスを背中に乗せると、地面に星型の魔法陣が現れ消えてしまいました


凛「なんかものすごくヤバげ……」

日之影「冬泉だけを狙うならともかく、あの言い方だよ俺たちも含めて生きて帰すつもりはない……ということでしょうね」

幣原「君たち、って本当にここの全員なんですか……」

忍峡「暗殺じゃねえっすか……」

空「知らないうちに機嫌を損ねてしまったのでしょうか。本当ならば、かなり有益な情報でしたね」


鹿狩瀬「どちらにせよ、最低限渡すだけの情報くらいは調べないと話にならんな」

澪和「先に扉がありますね。追いつかない程度に調べて、逃げちゃいましょう」


弥上「お金拾ってくね」


――兵器工場:広間――


▶奥の扉を開けると、肉片だと思われるものや機械の残骸などが大量に落ちており戦争という言葉に嘘偽りがないのだろうなと感じます。時折まだ蒸気が出てるポンコツもあるので、星名が露払いはしているのだろう、と感じました


▶空 集中

 成功

▶型番を見ると3年前に作られたものなのがわかります。素体にはカナルと呼ばれるものが使われているらしいです


▶幣原 偽装[啓示、宿題]

 成功

▶カプセルの瓦礫の下に角のようなものが落ちています。羊のような角ですね


▶凛 電子工学

 成功

▶少しだけ残っていた情報をロードすることが出来ました。エイリオ型と呼ばれる不良品を関東方面に廃棄したと書かれています


▶羽生 マジックサーチ

▶隅に謎の機械が置いていますね。それを見た日之影がほお、と言う顔をします


▶みあ 観察力

 失敗


空「製造年月日は、3年前。……カナル、素体の名前でしょうか」

幣原「羊のような角に見えるけど、これは……?」

凛「よし、ちょっとデータが残ってた……。関東の方に不良品のエイリオ型を廃棄……?」

羽生「炭酸抜きコーラですか」


日之影「これは見たことありますよ。アンドロイド・クローン戦争における、ナツノダーというクローン軍団の最終兵器の部品だと思います。珍しいですね、既に倒されてはいますが現物が残っていないのですよ」

鹿狩瀬「ああ、これがナツノダーなのか。あの街を火の海にするとかいう」


羽生「ちぇ……。――私はいらないから空くんにあげるよ」

空「えっ……私に、ですか? ――ありがとうございます、大事にしますね」

羽生「次会うときには実装してね」


澪和「これくらいでいいでしょう。奥に進めば星名さんがいるはずです。報告をしてとっとと帰りましょう!」


――兵器工場:根幹研究所――


▶もう本当にボロボロになったマジでよくわからない機械がたくさんある部屋で、星名が背中向きに立っているのが見えます


星名「――レグルス!こんなものか……。ああ、来たんだね。情報は見つかりましたか……?」


みあ「まあみあたち探しものは得意らしいんでー。本当に一人でなんとかなるんですねえ」

澪和「ええ、報告できる程度には見つけましたよ。第88小隊は優秀なので」


星名「あったんですか……。本当に優秀みたいで凄いですね。――証拠は全部潰したと思ってたんですけど」


みあ「これで依頼はおわりですかー?それならみあたち報告しに帰りたいんですけどー」


▶星名はゆっくりと振り返ります。十字剣のようなものが折れて七支刀のようになっているものを徐に構え、目が紫に光ります


星名「俺はね、もう紅葉とか冬泉とか皇とか……うんざりなんですよ!裏でこそこそこそこそ……!正義っていうのは陽の光に当たるようなものだけを言うんですよ。なんですかあの世界樹は!俺は!!ちゃんと、共有すべきって紅葉に言ったんです……!」


羽生「ぐう正論」


▶星名はプラネタリウムのように張り巡らされた網のようなものを全体に張り巡らされます


澪和「……え!?」

幣原「すごく、感謝しないといけないね……あのスフィンクスに……」

みあ「ちょっとー、それみあたち全然関係ないんですけど。それにこっちでもそう言ってる人居たし、短気になる前にやれること探したらいいんじゃないんですかー?」


星名「存在と俺達の理念を解説してくれる第三者が必要なんですよ」

星名「冬川さん!」


▶星名が七支刀を床に叩きつけると、魔法陣のようなものが展開しサキュバスのような格好をわざわざした、ちょっと引くくらい綺麗で見惚れるような女性が出てきます


紅花「はいはーい!ボクを呼んだかな?」

星名「バレてたみたいです……!プランBで!」

紅花「え!?そ、そんなもの……え、ええっと、ええっと……!こいこい……こいこい……!!!」


▶黒髪の女性のようなのが魔法陣から出てきますね。鳥の羽根のようなものが生えていて、鳥人なのかな?と思います


星名「俺たちは新しい組織を作ったんですよ。人様に言えないようなことはしない、クリーンで!潔白な!!正しい組織です。理不尽に晒されたらうちに来て下さい。――ただ、君たちをすぐに返して執行人が来ても困りますし、足止めだけはさせてもらいます!!」

紅花「苞星つとぼしを今後ともヨロシク~~」


羽生「……旅費が経費で落ちるなら考える」

幣原「あなた以外に誰か所属されてるんですか……?」


▶紅花は星名の頬に口づけをすると、2人共消えていきました


忍峡「いやいやいや!足止めって言うにはなんかめちゃくちゃ強そうなんすけど」

みあ「みあたち色んな所と知り合ってきたけど、ここの会社は過激だなあ」

凛「こわいなぁ、色んな意味で」

空「神影さんにこのことを報告すれば、なんとかなりそうな、面倒くさいことになりそうな。先ずは生きて帰ることが目標ですね」

日之影「取り敢えず手助けします。まずは目の前の危機を取り除きましょう!」


▶Unlock! 日之影柚紀 行動時、割り込みで物理12d12+45 2回

▶Unlock! 鹿狩瀬優弥 攻撃判定のダメージを2倍に変換する 2回


▶目を離したつもりはありませんでしたが、気がつけば鳥人が2人になっていますね


澪和「あ、あれ……?」

幣原「2人……」


▶戦闘前行動 鳥人 緊急テレポート(この効果を使用した時、サモン系列の召喚上限を無視する)

▶戦闘前行動 鳥人 緊急テレポート(この効果を使用した時、サモン系列の召喚上限を無視する)

▶戦闘前行動 幣原 お仕事モード(エレメントウィスプ、応急薬、力の盾改、強化装甲:ディアンドル、強化装甲:グローブ) 石2個

▶戦闘前行動 みあ サンカイメヒメカ

▶戦闘前行動 凛 プロテクター マジックプロテクト 癒しの風 コイノーニア ジャンヌ クロースト サンカイメヒメカ ロンガンブラビ

▶戦闘前行動 羽生 ゲシュペンスト ブッソール ホープファインド 美宵 小夜 橙 レティ


▶鳥人A レスキューサモン(自分の生命を1割減らして、自分を2人増やす)

メンタルサモン(自分を1人致命傷判定を失敗させ、自分を3人増やす)

ダーク・アームド・横並び(自分と同じ行動値の対象1人につき物理追加ダメージ+20、自分が3人の時、横並びの効果は+600とする)

通常攻撃[必中]羽生

 101ダメージ

 101ダメージ

 101ダメージ

 101ダメージ

 101ダメージ

[みあ:忠義のアイアン×4]

[空:庇う[アムリェート]]

[みあ:スライド式携帯電話4個、オンリーイベントカタログ4個]

[空:ティアズカタログ2個]

[コズミック・サモン(ターン終了時に1人致命傷判定を失敗する)]

[ファントム・オブ・サモン(致命傷判定を失敗した対象を1人選ぶことで、失敗した対象の物理追加ダメージをコピーすることが出来る)]


▶鳥人B レスキューサモン

メンタルサモン

ダーク・アームド・横並び

通常攻撃[必中]羽生

 101ダメージ

 101ダメージ

 101ダメージ

 101ダメージ

 101ダメージ

[羽生:所有2回]

[忍峡の援軍防御×2]

[弥上の援軍防御×2]

[コズミック・サモン]


凛「うへえ……えげつない殲滅力……」

空「大丈夫ですか?小蒔さん。久しぶりに見た目通りのようなことができました」

羽生「ありがとう……」

弥上「後でデザートおごって」

みあ「寄ってたかって一人をいじめるのって良くないんだ。こういうのって出した人の性格出たりしてるんじゃないの?クリーン潔白って言っておきながらこれ?」

忍峡「そんなこと言ってもこいつら足止めらしいっすよ!ショッカーっすよこいつら!」

澪和「意思なさそうなのに言ったって無駄じゃないかなあ……」


▶みあ 休憩[ガーデンパズルミント、ヒノマート、リヤトレイン、ナナペックス]

 54回復×2

[マミゾウ]


▶幣原 武器心得で判定[啓示]

ラフルル[ジャイロスコープ]

デリバリー[恋愛の御札]

夢想妙珠[恋の御札、恋愛の御札]恋の御札 封魔の御札

力の盾 みあ

[イビルセラ・サモン(風。割り込み。敵ターン時、補助動作の攻撃の場合、自分1人が受け持つことが出来る。その後1ターンの間補助動作の攻撃を無効化する)]

 失敗

 57ダメージ 108ダメージ 13ダメージ 10ダメージ

 32回復

 成功 26ダメージ

[増殖するサモン(影。割り込み。敵ターン時、主動作以外で攻撃を行った時、自分を1人増やす)]

[プリンシパリティーズ]

[屋敷サモン(影。割り込み。敵ターン時、任意の対象の行動を屋敷サモンを乱入禁止にすることで、1回行動を無効化する)]

[マジカルガールリーフ[リストーロ]]みあ凛幣原

 46回復

▶1人撃破します


幣原「つっこんでルートを開けるのが、私の役割かな。あとはおまかせ、だよ!」

空「≪セパレートシャドウ≫……!かき消されました。まるで読まれているような相手ですね」

幣原「でも次につながった……はずだよね」


▶空 魔神剣[小手打ち、細流、キルストリーク、瀬音、静寂]

 成功 23ダメージ

[ワイルドダウン]

[弧月斬[小手打ち、細流、キルストリーク、瀬音、静寂]]35ダメージ

[ワイルドダウン]

[増殖するサモン]

▶1人撃破します


空「確実に一匹づつと行きたかったのですが、失敗でしょうか?キリがありません」


▶凛 セージ ミスティリオン[フィールドプロテクト]

 ガーディング 凛空

[デス・サモン(影。割り込み。敵の補助動作1個につき自分の物理追加ダメージと同じダメージ判定を行う。物理回避不可物防可)]

 600ダメージ

[空:庇う[アムリェート]]

[空:2軸ヒンジ式携帯電話1個、オンリーイベントカタログ1個、ティアズカタログ1個]

[サンカイメヒメカ:サンクチュアリ[柳浪、裂帛、レタブリスマン、シズフラット、イチゴーシス]]

 155回復

[ロンガンブラビ:ガーディング]幣原羽生


凛「あっ……!詠唱中に攻撃したらダメっていう決まりが……く、くーちゃん……!?」

空「……ケホッ。その通りです姉様、続けてください」

凛「くーちゃんまっててね、すぐ回復するから……!」

澪和「そちらばかりに注視していいんですか?隙だらけですよ!」


[澪和の援軍攻撃]

 94ダメージ

▶1人撃破します


▶羽生 ナズーリン[ホワイトアミュレット]

ホワイトアミュレット

大妖精[リリーホワイト、エタニティラルバ、チルノ[精霊の加護]]

 39ダメージ

[エレメントボム[ルーミア]]

[美宵:大妖精[リリーホワイト、エタニティラルバ、チルノ[精霊の加護]]]

 55ダメージ

[小夜:大妖精[リリーホワイト、エタニティラルバ、チルノ[精霊の加護]]]

 59ダメージ

▶3人撃破します


[澪和の友軍攻撃]

 90ダメージ

[日之影の友軍攻撃]

 122ダメージ

▶2人撃破します


日之影「サンダーナックル!!」

澪和「これで、おしまいですっっ!!」


▶鳥人はしゅるしゅると煙を上げて消えていきました。どうやら本当に足止め程度の敵だったようですね


空「やりましたね、小蒔さん。大体は片付けたのではないですか?」

羽生「……キモい」

幣原「さすが皆さん強いですね……」

凛「あぶなかったぁ……ごめんね、くーちゃん……」

空「姉様が居るから安心して戦えるのです。姉様が居なければ私はそこに転がっているものと同じようになっていたでしょう」


日之影「はぁぁぁぁぁ……。英雄が2人も裏切るとかなあ……。俺……、死ななくて良かった……」

忍峡「一瞬出てきたサキュバスっぽい人、めちゃくちゃ綺麗でしたね」


澪和「とにかく、結果的にみんな無事で良かった!ね?」

忍峡「そ、そっすね……」


鹿狩瀬「しずかちゃんの魔力にやられるってああいうことを指すんだな」

弥上「魔性の女っぴ……」

みあ「生き残れるってすごいんだねえ」

空「神影さん、なんていうでしょうか……」


――郷宮市 郷宮市部紅葉:奥の部屋――


▶結構深夜になるまで運転して戻ってくると、部屋が穴だらけですね。室内でライフルを乱射したように見えます


神影「おかえり……!あの男は殺せた……?」


羽生「煙がすごい……」

みあ「殺されかけましたー」


神影「あいつ……、紅花様と口づけをしてたらしいじゃない?やっぱり、言い逃れだったんだわ……!!」

神影「二度と日の目を当たれない生活を送らせてやる……!!」


凛「こっちもこわー……」

澪和「先シノブさんとこに行こっか……」


――郷宮市 宮文大:ギルド――


▶シノブさんが珍しくわたわたしていますね


シノブ「あ!皆様おかえりなさい!!さ……先程、苞星つとぼしと呼ばれる組織から宣戦布告が……!!今詳細を調査中で、です……!」

シノブ「彼らは、『ガオケレナに至る金鵄』を目的としています……!現在も意味を調査中です……!」


羽生「……がんばって」

幣原「それって確か……」

空「行動力ありますね……。いえ、入念に準備をしていたんでしょうか」

みあ「さっき会いましたよー。クリーンな会社目指すらしいでーす」


澪和「少しなら情報を提供できるかと思います。私以外の皆様はお疲れさまでした。また今度、私の為に手伝ってくれると嬉しいです……」


シノブ「はい!些細な情報でもよろしくおねがいします……!」

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