第61話 たっくんを元気づけたい・・・!
あお「おかえり!たっくん!」
たく「ただいま。はぁ・・・」
あお「大丈夫だよ!たーっくん!」
たく「愛央・・・」
私はたっくんが帰ってきたとき、必ずポンポンを持って出迎えるの。理由は、たっくんが辛そうにしてることが多いから。
あお「どうしたの?」
たく「損した気分になっちゃってさ・・・」
あお「損?たっくん真面目ですごい頑張ってるのに?」
たく「愛央はさ、俺が損をしてるなんて思ってないだろうけどね。真面目なのが裏目に出たって感じで」
あお「ぎゅーっ♡」
たく「あにしと」
たっくんが頑張りすぎちゃったのかも。私はそう思ってたっくんに抱きついた。そうすることで、少しは楽になるはずだからっ。
あお「たっくん、損しちゃうって思っちゃったんだ・・・」
たく「うん」
あお「立ち話もあれだし、座って」
たく「うん・・・」
やっぱりたっくんの元気がない。私は不安になったけど、ちょうどその時あいちゃんが来たの。
あい「たーったー!!!」
たく「おかえり」
あい「きゅぴ?」
あお「たっくんね、元気ないんだって」
たく「うん。ごめんね」
あい「ぎゅーっ!へぇ」
たく「あいちゃんも・・・」
あお「あいちゃん、応援してあげようよ」
たく「悪いけど俺寝る」
あお「うん・・・」
たっくんはそう言って寝ちゃった。無理させちゃったのかな・・・
翌日、浮かない顔をしていたたっくんは朝から何も食べず、黙々とパソコンの前でひたすらに表計算をしていた。わたしも流石に不安。そう思っていたら・・・
あお「たっくん、そろそろ11時30分だし何か食べて」
たく「・・・」
あお「どうしちゃったのかな・・・」
昭仁「匠、負けなくないからなんだろ」
たく「んだ。あにしにきた」
昭仁「肴持ってきた。飲むぞ」
たく「あれあるよな?」
昭仁「ある。一杯やるべ」
たく「んだ」
私はパパとたっくんが一杯飲み始めたのを驚きが隠せずにいた。それからたっくんはパパと二人で話していた。
昭仁「一杯飲むと話せるべ。んだ話してみ。あにがあった?」
たく「あぁ、おらが数ヶ月前から元気ねぇのは知ってんだよな?」
昭仁「んだ。それで?」
たく「自身がないってんかね。愛央に応援されても元気が出ないってか」
あお「たしかに。愛央がフレ!フレ!たっくん!って言って可愛く応援しても落ち込んでるから・・・」
昭仁「じゃあさ、今度医者行くべ。多分うつ病なのかもな」
たく「二次障害かぁ・・・はぁ」
あお「二次障害って?」
昭仁「匠が持ってる発達障害を一次障害とすると、二次障害って言うのは発達障害を持ってる匠が何らかの影響を受けて引き起こしてしまったものって考えればいいよ。それで匠、いつ行く?」
たく「あーたの都合に合わせて。どうせ愛央と俺二人で行かないと公欠になるし」
あお「ちゅっ♡」
たく「愛央・・・なでなで」
わたし、たっくんに頭なでなでされたの初めてかも。愛央はぎゅ~ってたっくんにしてるけどお返しなのかな?パパが部屋に戻ったとき、私聞いてみたの!
あお「ねぇ、なんでさっきなでなでしたの?」
たく「愛央がいっつもなんかしら手伝ってくれるから。あとキスしてくれたお礼?」
あお「もう・・・でも、だいすきっ!」
たく「でも散々愛央たちに悪いことしちまったな・・・」
あお「いいのっ!たっくんがそうなっちゃったのはもうどうにもならないんだし、愛央もあいちゃんもサポートするからね!」
あい「きゅぴ!たったー、あしょぼ!」
あお「フレ!フレ!たっくーん!」
たく「じゃあ・・・3人で遊ぶ?」
あい「やったー!」
あお「うん!たっくん、無理しないでね!」
たく「ありがと」
たっくんが元気になってよかった!私はこれからもたっくんのことずーっと応援するよっ!
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