第10話
けれども、そんな場所はなかなか見つからなかった。
そんな時だった。おばけの王様が正気に返ったのは。
おばけの王様は、少しはよい人間もいたろうにと、自分がしたことをひどく後悔して、嘆き悲しんだ。
そして、おばけの王様は城に閉じこもってしまったのさ。
おばけの王様が嘆き悲しんでいると、周りの妬みとか怒りとか恨みといった負の感情を集め出してしまった。
周り中の負の感情をどんどん集めて、城は際限なく重くなっていき、しまいにはどんどん沈み込んで、表側と裏側との境界に裂け目が入るほどになったんだよ。
すると、おばけたちの中には、裂け目の向こう側はどうなっているのかと、興味を持つものが出てきた。
裂け目を越えたおばけたちが見たのは。巨木の森だった。
何のことはない。おばけの国と同じようなもんだ。
ただそれが、とんでもない大きさでね。
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