〔私訳〕かざしの姫君
工藤行人
本篇
杪秋の庭
昔、京五条の
姫君が御齢十四におなり遊ばしたる
うきことを忍ぶがもとの朝露のおき別れなんことぞ悲しき
(つらく苦しいことを忍びつつ、忍ぶ草の
と詠まれるので、姫君も差し当たり、
末までと契りをくこそはかなけれ忍ぶがもとの露ときくより
(「末までも長く」と契る言葉も当てにはなりませんね、忍ぶが
と
そのように
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