僕の答え 1/3
強く吹き抜けていく向かい風に
立ち向かおうとして倒れそうになって
あの日君に出会わなきゃよかったなんて
何度も挫けそうになった僕の心は
ああ、なんて弱いんだろうな
君が隣にいた頃は無敵だとすら思った
君がいるだけで生きていけるなんて
甘ったるいJ-popの歌詞みたいなこと
まるで信じて疑わなかったんだ
どうして僕を置いていってしまったの
どうして僕に言ってくれなかったの
どうして僕は君の力になれないの
声にならない悲しみに打ちのめされて
僕の心はあまりにも心許無く崩れ去る
未来を見つめることすら臆病になって
過去の煌めきばかり目で追いかけて
歩みを止めた僕は なんて弱いのだろう
だって怖いの また何かを失うことが
君を失ったときみたいに わかるだろ
小さな望みすら目にチラついて痛い
こんな心ごと捨て去ってしまえば
思い出ごと消え去ってしまえば
僕は楽になれるのにと何度も呪う
だけどそんなことできるはずもない
進むことも戻ることもできない僕は
過去にばかりしがみつく弱虫だ
一寸先が闇じゃない 此処こそが闇だ
その先も 過去も 未来も 何もかも
終わったピリオドは都合よく動かなくて
終わってしまったものは変えられなくて
僕はなにもできないまま毎日生きてる
暗闇が包み込む君がいないこの世界の
どこに生きる希望をみたらいいんだ?
「大丈夫?」
記憶の中の君が白々しくそう言った
そんなわけないだろ 馬鹿だな
あの日と同じ空がただ憎らしいんだ
あの日みたいに笑ってよって無責任に
君が優しく語りかけてくるようで
涙の痕がひりついて 頬が引き攣る
こうしている間にも君は遥か遠くまで
行ってしまうんだろうなと
見上げた空に一本の飛行機雲
ずるいよ ずるいよ ねえ
寂しいよ、君は「どこ」にいるの
寂しいよ、僕は「どこ」にいけばいい
僕を置いて そんな遠くへ行くのか
僕を置いて 君ばかりが自由になってさ
僕は未だ 答えを見つけられないままで
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