第100話 おー!マリア!

 国王が息を切らしてマリアさんの部屋に入って来た。

 続いて、女性の方もいらして。


「おー!マリア!

 おー!元気になってるぞ!

 良かった!本当に良かった。」


「まあ!マリア!あなた本当に!」


「はい、ありがとうございます!

 国王様、王妃様!」


 国王様と王妃様がマリアさんを抱きしめて泣いて喜んでいる。

 ニコラス王子もその上から抱き締めている。

 女性の方はお母様やったんやね。


 あー、いい光景。もらい泣き。


「マサユメ殿、ありがとう!

 感謝しても仕切れぬ。夢のようじゃ。」


「本当に!初めまして!

 マリアの母のジョセフィーヌです。

 マサユメさん!ありがとうございます。

 もう、夢のようです。」


「いえ、大したことはしてないんですけど。

 願いが神様に通じたというか、そんな感じです。」


 黒の軍団も笑ってる。

 事情がわかってるからね。

 マリアさんもわかってるからね。


「ところで、呪いが解呪されたようだけどニコラスからは死神の討伐は失敗に終わったと聞いているんだが……。

 一体、何が起こってるんだ?

 マサユメ殿とマリアの間で奇跡が起こったと聞いたのだが。」


「えーとですね……。」


 なんて説明しよう……。


 エマから助け舟が。


「国王様、王妃様!

 お頭はたまにこういった奇跡を起こすことがありまして。

 私も一度、命を落としかけた際に奇跡にて助けられたことがございます。

 愛の力とでも言うのでしょうか?

 お頭に愛されたものは、奇跡を起こすことができるのです。

 詳細はよくわかっておりませんので、申し上げることができないのですが、そういうものを神様から授かっております。

 ですよね!お頭☆」


「そ、そうなんです!

 よくわかってないんですけど、そんな感じで。ははは。」


「素晴らしい!まさに奇跡よ!

 そうであったか!はっはっは。

 ここでマサユメ殿に来ていただいたのも、何かの運命であったのだろう。

 神様に感謝じゃの!

 良かったの!マリア!」


「はい、私も神様に感謝してます。

 そして、ユメさんにも。

 愛の力なんですね!

 私もユメさんに愛されてるんですね!

 私もユメさんを愛してます!

 愛が止まりません!

 私、異性を愛したことはなかったんですけど、今はすごく幸せな気持ちです。

 これが愛なんですね!ふふふ。」


 おー、マリアさん!

 国王様と王妃様の前なんですけど。

 第一王女が、そんなにストレートに言っちゃって大丈夫ですかー?


「まあ!マリアったら!」


「ん?何やらものすごい告白があったの?

 マサユメ殿!うちのマリアに何したんじゃ?」


「あのですね。そのなんと言いますか。

 詳しくは言えないんですけど、儀式というか、そういうものをですね……。」


「私がお願いして、キスしていただいたんです。

 濃厚なキスを。

 もう天にも昇る気持ちでした。

 というか、昇天いたしました!」


 ちょっと!マリアさん!言い方が!


「キ、キスじゃと!おー、マリア!」


「まあ!おめでたいわね!

 おめでたいづくしね!ふふふ。」


「おい!ジョセフィーヌさんや!

 マサユメ殿!」


「はい!」


「うーむ。まあ、遅いくらいかの。

 マサユメ殿なら良いか。

 うむ。それはそうと、聞くにマサユメ殿は、すでにカナール皇国の子爵位を授与されているらしいの?

 先を越された感じじゃの。

 それでの、我が王国からも爵位を授与したいと思うておる。

 返事はいらん。決定事項じゃ。

 少しの間、王都に留まっておいてほしい。頼むぞ。」


「そうね。マサユメさんとの繋がりは、我が国にとって大切にしないとですわ。

 国王様!私も賛成ですよ。

 マリアのこともありますしね。ふふふ。」


「そうじゃろう。ジョセフィーヌさんも賛成か。はっはっは。

 マサユメ殿!日取りは追って知らせるから、よろしく頼む!

 王城の客間で一番いい部屋を用意するぞ!

 風呂も大きいぞ!はっはっは!」


「よろしくお願いしますね。」


「は、はい!ありがとうございます。」


 このあとは、家族で少し話をしたいということで、国王様、王妃様、王子様がマリアさんの部屋に残り、僕たちは別の部屋に案内されて移動した。


「うわー♡部屋広い!」

「わー☆これね!自慢のお風呂ってのは!」


 みんなも、今日は一応ハッピーエンドだったので、いつもの調子に戻ってる。

 一番戻ったのは、たぶん僕。

 でも、いろいろ今日は疲れた。

 主に精神的にね。

 体力的には、まったく問題ないですけど、ちょっとひと眠りさせてもらおう。

 本当に良かった。


〈ステータス〉

 マサユメ・ハットリ 15歳 レベル10

 称号 冒険者ランク9(藍)

    子爵(カナール皇国 ハットリ領)

 ジョブ スーパーニンジャ(頭領)

     スーパーテイマー

 HP 2000/2000 MP 2000/2000 BP 2650

〈スキル〉

 忍術(覇)レベル2

 隠密(ステルス)

〈固有スキル〉

 全鑑定 無限収納 超回復 

 状態異常完全無効


〈なかま1号〉

 ハガネ 13歳 レベル9 絆P 47

 称号 冒険者ランク10(紫)

 ジョブ スーパークノイチ(下忍)

 HP 900/900 MP 900/900 BP 1050

〈スキル〉

 忍術(影)レベル1

 隠密(ステルス)


〈なかま2号〉

 コガネ 13歳 レベル9 絆P 47

 称号 冒険者ランク10(紫)

 ジョブ スーパークノイチ(下忍)

 HP 900/900 MP 900/900 BP 1050

〈スキル〉

 忍術(光)レベル1

 隠密(ステルス)


〈なかまEx1号〉

 モニカ 18歳 レベル9 絆P 45

 称号 冒険者ランク10(紫)

 ジョブ スーパー軍師(下忍)

 HP 900/900 MP 900/900 BP 1050

〈スキル〉

 戦術(無)レベル2

 隠密(ステルス)


〈なかまEx2号〉

 エマ・ハットリ 17歳 レベル9 絆P 44

 称号 冒険者ランク10(紫)

    公爵(カナール皇国 ハットリ領主)

 ジョブ スーパー歌姫(下忍)

 HP 900/900 MP 900/900 BP 1000

〈スキル〉

 大歌唱(無)レベル1

 隠密(ステルス)


〈なかまEx霊獣〉

 カグヤ 2712歳 レベル9 絆P 49

 ジョブ スーパー神の使い

 HP 900/900 MP 900/900 BP 1150

〈スキル〉

 霊術(太陽)レベル1

 隠密(ステルス)

〈固有スキル〉

 膨張・収縮


〈えにしEx1号〉

 エメ・カナール 17歳 レベル1 絆P 20

 称号 皇王(カナール皇国)


〈えにしEx2号〉

 エルザ・バード 33歳 レベル40 絆P 19

 称号 伯爵(カナール皇国 ハットリ領主代理)


〈えにしEx3号〉

 ミラ・ハットリ 22歳 レベル1 絆P 19

 称号 伯爵(カナール皇国)


〈えにしEx4号〉

 ソフィア 40歳 レベル48 絆P 3

 称号 冒険者ランク10(紫)


〈えにしEx5号〉

 マリア・ウサール 17歳 レベル1 絆P 1

 称号 第一王女(ウサール王国)

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