第30話 クエスト達成?
いつものとおり、街の手前の岩影に到着。
隠密を解除して、街に入る。
そして、そのまま、クエストの達成報告をしに、冒険者ギルドに直行した。
「モニカさん!ただいま戻りました!」
「ユメさん!もう戻ってきたんですか?
何かトラブルがありましたか?
大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ。至って順調でした。
なので、クエストの報告をしに来ました!」
「え?クエストの報告は達成後にまとめて来てくれたらいいんですよ!
わざわざありがとうございます!」
「はい、だからクエスト達成したので、確認お願いします。」
「え?」
「魔心と薬草はどこに出せばいいですか?」
「え?あ、はい、では、そちらの鑑定プレートの上に置いて下さい……。」
僕は鑑定プレートに本日の成果を、マジックポーチから取り出したように見せかけて、無限収納から取り出して、置いた。
少し待っていると鑑定プレートの表示が出た。鑑定が終わったらしい。
スライム魔心(黒10)120個
薬草 100本
モニカさんの表情がおかしい。
そして、黙ったまま階段を登って行った。
え?置き去り?いきなりの放置プレイ?
状況がわからないが、少し待っているとソフィアさんと一緒にモニカさんが戻ってきた。
「おー、ユメ!早速頑張ってくれてありがとう!それにしてもすごいな。
アキラでもここまでぶっ飛んでなかったぞ!
モニカ!ユメなら、信用していいぞ。
こいつの家系は、ある意味壊れてるからな!
ははは!
それじゃ、私は戻るぞ。
ユメ!終わったら、支部長室に来てくれ!」
あー、モニカさんが元気ない。
目も涙目なんですけど……。
「あの〜、モニカさん。」
「あ、すいません。討伐クエスト、採集クエスト共に達成確認しました。
討伐クエスト達成x12 報酬 12000G
採集クエスト達成x10 報酬 10000G
魔心と薬草は買取でいいですか?」
「はい、お願いします。」
「では、買取金額は、
魔心(黒10)120個x1G 120G
薬草 100本x10G 1000G
になります。
達成報酬と買取金額の合計23120Gは、冒険者証の口座に振り込まれます。
ユメさん、ハガネさん、コガネさん、冒険者証をお預かりします。
クエスト達成と口座振り込みを記録します。
振り込みはユメさんに一括振り込みでよろしいですか?」
「はい、お願いします。」
チャカチャカチャカ
「はい、完了しました。
冒険者証をお返しします。
ありがとうございました。」
終始、モニカさんの元気がなかった。
しかも、対応してくれている間もずっと涙が流れていたのだが、触れてはいけないと思い、それには黙っていた。
そのまま、呼ばれていたので、支部長室に向かって、階段を登って行こうとしたそのとき、微かにモニカさんのつぶやきが聞こえた。
「私にも……。」
いったいどういう意味なんだろう?
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