第29話 はじめての討伐

「カグヤ様!あの岩の向こうまで行って、全員で隠密、で、またすいませんけど、乗せていって欲しいんですけど。いいですか?」


「もちろんや。気ぃ使わんでええ。

 これからも移動するときは、いつでも乗ってもろうてかまへん。密着やさかいにな!」


「ありがとうございます!

 じゃあ、お願いします。」


 そのあと、歩いて行ったら、狩りを含めて往復1日で帰って来られるか?という距離だったけど、カグヤ様号だと、あっという間に東の森の手前に到着した。早っ!


 隠密のままだと、ずっと密着したまま行動しなくちゃいけないんで、一旦、隠密を解除して、スライムくんを探すことに。


「うーん、結構見つけるの難しいね。」


 その間、生えてる草を片っ端から鑑定してるけど、ほとんど雑草やな。

 こっちも、難易度高いなぁ。


「あっ、向こうのほうに、スライムがいるんだよ!」


 ホントだ。1匹いたと思ったら、森からもう2匹出てきて、合計3匹のスライムくん発見。

 まず鑑定してみた。


〈ステータス〉

 スライム レベル4

 分類 スライム

 HP 40/40 MP 40/40 BP 40


〈ステータス〉

 スライム レベル2

 分類 スライム

 HP 20/20 MP 20/20 BP 20


〈ステータス〉

 スライム レベル2

 分類 スライム

 HP 20/20 MP 20/20 BP 20


 あれ?スライムくんなのに、結構強いんやね。BPだけ見るなら、普通の一般人なら間違いなく、やられる。

 初期冒険者でも、結構きついと思うけど。

 相場がよくわからんな。

 まあ、戦ってみましょ!


「それじゃ、行きますよ!

 僕は真ん中の1匹を相手するんで、ハガネさんとコガネさんは両端のをお願いします!」


「「承知!」」


 やっぱり忍者だけに動きが早い。

 数歩でスライムの目の前にいく。

 そして日本刀でバッサリ!

 はじめてやけど、瞬殺。

 あら?楽勝なんですけど。

 見るとハガネさんもコガネさんも楽勝でした。

 うーん、やはり、相場がよくわからん。

 でも、スライムは、難なく討伐できることが分かって一安心です!


 倒したスライムは、魔心をドロップしてその場から消えた。なるほど、こういう感じか!


 僕はスライムの魔心を3つ収納した。


「お疲れ様!」

「余裕なんだよ。」

「まだまだ大丈夫です。」

「ほんまや、うちの出番ないがな。」


 あと、この辺りは、薬草がちらほらあるな!根本から引っこ抜いて収納する。

 ただ、鑑定がないとこれはだいぶ辛そうやわ。

 そもそも、気付けへんのと違うやろか?

 普通は、5本でも結構大変なような気がするな。


 それからも捜索&戦闘を続けて、遭遇率は相変わらず良くないけど、1時間くらいで、スライム18匹と薬草15本を達成しました。


「みんな!一応クエストは達成したんやけど、もうちょっと続けようと思うんやけど、いいかな?」


「もちろんや。全然足らんわ。欲求不満や!」

「同じくなんだよ!」

「同じくです!」


 というわけで、お昼まで狩りと採集を続けて、スライム55匹と薬草40本になりました。レベルは上がりませんね。お昼ごはんの弁当タイムにしました。


 午後からも引き続き、狩りと採集を継続!


 ◇本日の成果(収納品)

 スライム魔心(黒10)120個

 薬草 100本


 両方3桁に突入したので、今日はちょっと早いが切り上げることにした。すぐ来れるしね。


 僕たちは、初の狩り&採集を終え、カグヤ様号で街に戻っていった。

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