第11話 忍術ってどんな感じ?

「それじゃ、まず、コガネさんの閃光から見せてもらえる?」


「うん、承知!」



「閃光!」


 うわっ!スゴっ!一瞬で真っ白になるんや。

 でも、目が見えなくなることはないな。

 この威力だと、視界がなくなってもおかしくないのに、なぜやろ?



「ハガネさん!視界はどう?」


「大丈夫です。ものすごく眩しいはずなのに、何故か変ですね。」


「そうなんだよね。」



「えー。なんかショック〜。なら、もう1回行っとく?」


「あ、一旦、保留でお願いします。」


「は〜い、承知!」


 やっぱり、ちょっと、効果に違和感があるよね。でも保留。



「ほんじゃ、次、ハガネさんの影縫を見せてもらえる?」


「はい、承知です。」



「影縫!」



「コガネさん!どう?動ける?」


「え?ぜんぜん動けるよ。ほらほら!」



「えー。ショックです。私は動けないんですけど!」



「うーん、ということは、術は発動してるってことだよね?なんでだろ?

 あ、そのまま、かけ続けてもらえる?」


「あ、はい、承知です!」



 うーん、ハガネさんは、動けないまま、コガネさんは動けるまま。



「あ、ハガネさん!そろそろ解除してください!ありがとうございます。」


「はい!」



「えーとですね。閃光は1回でMPを1消費です。影縫はおおよそ1分でMPを消費でした。

 レベル1の忍術はMPが1消費なのかも。燃費いいです。効果は、予想ですけど、なかまシステムが関係しているような気がする。」


「へー、お頭、そんな確認してたんだ!」


「さすがお頭です。」



 というわけで、半ば、強引になかまには効かない?という結論で納得した。

 まあ、あとで答え合わせすることにしよう。



「それじゃ、次はお頭よろしく!」


「楽しみです♪」



「ほんじゃ、やってみるね!覇気から行くけど、使い方がいろいろあるんだよね。まあ見ててよ。」



「覇気!」


「あ、なんか来たよ!気持ちいいよ!」

「はい、何か来ました。気持ちいいです。」


「あ、やっぱりか?これもなかまシステムかもね。効果なし。でも、気持ちいいんやね。

 あれ?MPが減ってない。

 さっきの結果だとMP1減るはずなんだけど、たぶん、これは超回復スキルで、速攻回復してるってことかな?」


「あ、たぶん、そうですよ!お頭。」


「え? なんで分かるの?」


「それはねえ、これもなかまシステムの効果なんだけど、ちょっとやってみるから待ってて!」


「あ、コガネ!ずるいです。私も!」



 彼女達がそう言うと、また、幸福のサンドウィッチ状態に突入しました。


『『ムギュー!』』


 ほえー、やっぱ気持ちいい〜!



「あの〜。すごく嬉しいんだけど、これは、どう言う意味が?」


「ちょっと、このままね!」

「ちょっと待っててくださいね!」


「はーい!」



「もういいですよ。私達のMP見てください。」



「あ、回復してる!」


「でしょ!これもなかまシステムなんだよ!」


「そうなんです。お頭の超回復の効果なんですけど、私達はお頭と密着すると、HPとMPが徐々に回復するんだそうです。

 これも密着じゃ無いとダメなんです。」



「また、神様?」


「そうだよ。密着エナジーチャージって言うんだって!これも試験に出るんだってw」


 神様!それ好きやねぇ!



「あとね、急速エナジーチャージって言う裏技もあるんだよ!」



「そ、それは?まさかの?」


「はい、契約と同じことをしていただくと、急速エナジーチャージできます。」


「うぉー、アーメン!」


 神様!グッジョブアゲイン!

 ありがとうございます!


 ううぉー、鼻血出そう。

 それにしても、超回復スキルは凄まじいな!



「なるほど、あれ?それはわかったけど、忍術がなかまに効果ないことは言ってなかったの?」



「うーん。それは、たぶん、神様の興味のないところだったんじゃないかな?」



 あー、なるほど、それはあるかも。



 でも、こうなってくると、ここで覇気の検証を継続することにあんまり意味がなくなってきたな。



「あ、あとね。覇気スキルなんだけど、刀に覇気を纏わせて刀を強化するのと、体に覇気を纏って身体能力を上げることができるんやけど、ま、それは、また、実践で試してみるね。」


「「はーい」」


 忍術のことより、エナジーチャージのインパクとが強過ぎて、妄想中です。


 もう、すっかり春やな〜!


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る