第二話 大塚明夫氏 前編 ~男の色気と男気と~
大塚明夫氏。
日本を代表する『俳優』である。
『俳優』という表現に対して疑問を持った人もいるかもしれない。
確かに大塚氏は、アニメ(「攻殻機動隊・バトー」「ふしぎの海のナディア・モネ船長」など多数)やナレーション(「歌の祭典」「とびだせ、科学くん」など)、吹替(スティーブンセガールなど)をしている。
その功績が認められて『二代目・次元大介』にもなった。
普段、アニメにうるさい同僚が「YouTubeで見ましたが、文句ひとつありません」ともろ手を挙げて賞賛した。
「もしも、クリカンみたいに物まねやアイドル気質の声優とかだったら嫌ですけど、大塚明夫さんなら全く問題ないです」
私も見た。
感想は一言。
「次元大介だ!」
ちょっと声が太いが、そんな些細なのは問題ではないぐらい次元だった。
たぶん、相当研究したのだと思う。
下手したらルパンを全話見たのかもしれない(それこそパート1からテレビスペシャルまで)。
私の見立てだが、たぶん、あと少しで大塚氏の次元は最も最高潮になるだろう。
ただ、一つだけ気にしていることがある。
年齢だ。
小林清志氏は米寿だが、大塚氏も六十代。
レギュラーメンバーでは高齢だ。
もしも、三代目を育てるのなら今から可能性のある若者を探さないと大変だと思う。
と、ここまで言ったが、私、やっぱり大塚氏には普通に『俳優』という思いがある。
ちょっとだけ、思い出話をしよう。
私の住む群馬県高崎市には『高崎映画祭』と言うイベントがある。
大都市の単館上映されるマイナーな作品を集めて市内の各劇場で上映する。
私が二十代のころ。
暇つぶしに観たのが『プリズナー』という百分程度の映画。
若手だった伊藤英明が主演していた。
大塚明夫氏も『テラダ』という役で出てくる。
そして、かなりショッキングなことになる。
(映画の内容とかはDVDを見てください)
その後も、大河ドラマを見ていたら出ていた。
でも、やっぱり『プリズナー』の印象が強い。
軽い役から重い役まで、味方から敵まで、アニメから実写まで本当の意味で
大塚明夫氏の父は大塚周夫氏である。
親子で俳優というと息子が下に見られがちだが、明夫氏に限って言うのならそれはない。
男の背中からにじみ出る渋さや色気はいい。
(周夫氏に関しては後日書きます)
年輪と言っていい。
熟成と言っていい。
いい声に出会えると『ナレーション好きでよかったなぁ』と思います。
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