第2話
彼女がいなくなってから、しばらく経った。
ある日突然、彼女は消えて。今までのことはぜんぶ夢だったんじゃないかと、思ったりもする。
彼女がいない日々。考えたこともなかったけど。数日経つと、彼女のいない毎日に順応している自分がいた。
互いに、素性も何も聞かなかった。彼女はひとりだったし。そう。子供の時分でひとり暮らしというのもおかしい。自分ですら家族がいるのに。
彼女の歩いていた道を、街を、散歩してみる。
ここも。
あそこも。
どこにも。
彼女の面影がある。彼女との記憶がある。
でも、彼女はいない。
もう、いない。
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