新たなる敵とやってきた練習の料理による成果

第12話 新たなる恋敵(ライバル)

達と真昼先輩が付き合い始めた。

そして5月に突入し。

俺はゴールデンウィークに突入した.....のだが。

せっかくの休みだというのに部屋に何故か幸菜が居座っている。

そしてラノベを読みながら笑っている。


「.....あのな。幸菜。俺はそんなに暇じゃ無いんだぞ。毎日毎週」


「だって春樹のアホ。.....私と付き合ってくれない」


「無理だっつってんだろ。.....確かに恋人同士の関係は停止はしたが今は俺は山中と付き合っているんだから」


「.....ふーん。そう言う事言うんだー。.....じゃあ私もやっちゃおうかな。色々と」


「.....どういう事をすんだよ」


春樹にこの場で直ぐにおしっこかける、とパンツを脱ぐ.....コラァ!!!!!

止めろこの馬鹿野郎が!!!!!

俺は慌てて止める。

すると幸菜は、良いじゃない。ただのアンモニア水だよ、と言う。

モゾモゾしながら.....早くトイレ行け!


「お前な!早くトイレ行けや!」


「.....膀胱が破裂しそう」


「良い加減にしろ!この変態!!!!!」


俺は真っ赤になりながら汗をかく。

それから部屋から雪菜を直ぐに追い出した。

そして盛大に溜息を吐く。

全く、と思いながら、だ。


でも.....それはそうと良かった。

達が決断して.....付き合い始めたのが。

世界が変わったな。

俺は納得しながら.....ラノベを読む。

しかし5月なんだから何かしたい。

折角のゴールデンウィークなんだから、だ。


「.....」


そう考えていると。

山中から電話が掛かってきた。

俺は?を浮かべて電話を取ってみる

それから、もしもし?、と話した。


『もしもし。春樹くん』


「.....どうした?山中」


『うん。えっとね。.....デートしない?出掛けない?何処かに』


「.....そうだな。.....それも良いかもしれない。気分転換に。ラノベばっかだったしな」


『.....じゃあ今から行ける?』


「.....今か.....」


そうしていると。

背後に気配を感じた。

俺はゾッとして背後を見る。

そこに.....幸菜が立っていた。


オイオイ!?トイレから戻って来るの早いな!?

幸菜はジト目で俺を見てくる。

真剣な.....ジト目。

そして、誰、と聞いてくる。


「や、山中だ。デートのお誘い」


「.....そう。.....じゃあ私と今からデートするからって電話切って。早く」


「あのな.....お前.....」


「どっちが大切。私と山中と」


「.....どっちも大切だ。.....だから明日デートしてやる。今日は見逃してくれ」


良いよ。

そこら辺におしっこ撒いておくから。

と、とんでもない事を.....コイツ!

俺は赤面しながら、良い加減にしろ!、と向く。

全くもう!


「.....でも分かった。今日は見逃す。だって.....料理教えてくれるし。.....山中は」


そうしていると電話が今度は雪菜に掛かってきた。

それから?を浮かべて幸菜は電話に出る。

そして、もしもし、と言いながら話す。

その姿を見ながら俺は山中に答えた。


「良いよ。デートするか」


『うん。でもデートじゃないよ。.....幸菜ちゃんの事もあるしね』


「配慮.....有難うな。何時も」


『うん。.....でも頼みがあるから仕方が無いよね。アハハ』


そして笑顔を浮かべる様に返事をしてから。

じゃあ駅前で待ってる、と.....山中は返事をしてきた。

俺はその言葉に、ああ、と返事をする。

すると.....幸菜も電話を切った。


「.....誰からだ?」


「.....矢部。.....べ、別に暇じゃ無いけど.....遊びに行こうって事で返事した」


「.....そうか。.....それは良かったな。幸菜」


「.....べ、別に暇じゃない」


「.....そうか」


俺は柔和に返事する。

そして俺達は頷いてから。

用意して互いに別れた。

そして別れてから俺は直ぐに駅の方面に向かう。


まさかこの日が.....とんでもない日になるとは知らずに、だ。

それは.....悪夢とかじゃないんだが.....うん。

結構キツイ感じだ。



「山中。お待たせ」


「.....うん。待ってないよ。有難う。今来たばっかり」


「.....そうか」


駅に居た山中の姿。

結構.....可愛い服装だ。

所謂水玉のスカートとか.....そんなの。


俺はその姿に赤面しながら.....山中を見る。

バッチリ決めた感じだ。

山中は、じゃあ行こうか、と笑顔を浮かべる。

その言葉に山中に返事した。


「可愛いなお前」


「.....そ、そうかな?有難う」


「.....うん。とっても可愛い」


「.....もー。恥ずかしいんだけど。春樹くんだって格好良いし」


「格好良くないよ。俺は」


それから俺達はクスクス笑い合ってからそのまま駅から歩いて行く。

そうしている.....最中だったが何かつけられている気がした。

後ろから視線を感じるのだ。

俺は?を浮かべながら振り向いたが。

辺なものは何も無い。


「?????」


「どうしたの?」


「.....いや。ストーカーされている様な気がした」


「.....え?」


「.....でもきっと気のせいだ。すまん」


それから歩き出した。

が。

やっぱり何か付けられている気がした。


しかしそれが何なのか.....分からない。

俺は?を浮かべながらも。

取り敢えずそのまま対処した。



「でも何か付けられているよね?」


「.....だな。うん」


俺達は眉を顰める。

背後に何か少女が居るが。

かなり深々と帽子を被った、だ。

途中でその少女の存在に気が付いたがずっと付いて来ている。

俺達は途中で頷いてからそのまま駆け出す。


その少女も案の定ついてきたが。

俺は途中から思いっきり踵を返した。

それから、オイ、と少女に声を掛ける。

少女はビックリしたのか帽子が飛んでから膝を曲げて尻餅をついた。


「何だお前は。ついて来て何の.....!?」


見れば。

何と言うか相当な美少女だった。

顔立ちも整っていてまるで.....そうだな。

所謂、鼻が高い感じの。

肩までの赤髪をしている、だ。


モデルにでも抜擢されそうなレベル.....である。

俺は驚愕して山中と顔を見合わせる。

それから.....少女にまた向く。

少女は、痛い、と言いながら俺達を涙目で見てくる。


「.....お前.....誰だ?」


「.....凄く可愛い.....けど.....どっかで見た様な?」


そうしていると少女は不貞腐れた様に俺達を見た。

特に俺に不貞腐れた様に見てくる。

何だコイツ.....勝手に俺達を追跡しておいて.....。

こんな悪態な態度。

気に入らない。


「.....私。黄泉山。黄泉山花梨(よみやまかりん)だけど」


「.....お前は何で俺達を追跡した」


「.....私は春樹が好きだから。貴方が好きだから多賀島春樹君が」


「.....そうか。なっと.....は?」


今何つった。

俺は真っ赤になりながら、は?、と困惑する。

そして顔を上げてくる少女。

2度も言わせる気?、という感じで向いてくる。

俺は、?!?!?、と思いながら少女を見る。


「私。ずっと綺麗になろうと思った。.....春樹の為に。頑張った。貴方を養う為にスーパーモデルになった。それでこんなに美人になったんだけど。.....今日絶対に家に行って声を掛けようと思った。そしたら見掛けたから追ったの。そういう事だけど」


「.....俺はお前の事は知らないんだが.....」


「.....覚えてないの?.....昔、小学校時代に太っていた子が居たでしょ。その子。私.....貴方が私に声を掛けてくれて優しくしてくれたのを覚えている。好きになった。それからずっと」


「.....そんな馬鹿な.....覚えているけど.....そんなに体型と全てが変わるもんか!?」


「.....醜かったから.....変わろうと思った。.....頑張ったよ。春樹」


当時の事は俺は覚えている。

体重が90キロぐらいあっての。

俺以外がデブとか言って馬鹿にしていたあの丸眼鏡の.....長髪の2つ編みの子だ。

それも黒髪の、である。

し、信じられない。


「.....春樹。.....彼女作ったの?」


「.....そ、そうだが.....今はちょっと事情が.....」


「.....じゃあ私と付き合って。.....私はこんなにも貴方の為に綺麗になったから」


「.....思い出したよ。.....春樹君。この子.....日本中のティーン雑誌で有名な.....女子高生の間で人気の超有名スーパーモデルだよ.....!?」


何.....、と俺は愕然とする。

すると、そんな肩書きは要らないけどね。春樹の為だったから、と笑顔を浮かべる黄泉山。

信じられない.....そんな馬鹿な!?

だがその事に、でもちょっと待って、と山中が割り込んで来た。


「どっちにしても今は駄目だよ。付き合うとかそんなのは」


「.....何。貴方。今は違うんでしょ。.....じゃあ私が春樹と付き合おうが勝手でしょう」


「.....だから説明を聞きなさい。わ、私は彼女じゃ無いけど彼女だから」


「.....?.....春樹。意味が分からないんだけど」


「つまりお前に付け入って来る隙は無いんだ。黄泉山」


「.....そう。.....どっちにせよ私は貴方の為にこの美貌になった。痩せた。髪の毛も染めた。コンタクトに変えた。頑張ったから。.....私は貴方を狙う」


俺は真っ赤に赤面する。

黄泉山花梨。

正直、こんなに綺麗になるとは思って無かった訳で。


それも俺の為だという。

全て俺の為、だと。

俺は赤面せずには居られず。

そして.....この彼女がまた旋風を巻き起こすとは思って居らず.....。


「.....私は春樹の為にやって来た。全て貴方の為」


ただただ愕然と。

驚愕に満ち満ちるしか。

それしか無かった。


超有名スーパーモデルが仲間に加わった!


的なドラク◯の感じとはいかない。

どうしたものか.....。

思いつつ俺は頭を抱えた.....。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る