第11話
「ねぇ水無月さん、こんな講座があるんだけど興味ない?」
また別の日に、コーチング先輩がちらしを持って私に話しかけてきました。
「コーチング講座」とそのチラシには書いてある。
この流れから察するに、勧誘かなと警戒するじゃないですか。
怪訝な顔でそのちらしを見ていた私に気が付いたのか、先輩は笑いながら言いました。
「別に行きたくなければ行かなくてもいいよ。一日だけだし、このまえのカクテルみたいに目標を定めてそこへ辿り着くまでのことがもっと実際に体験できてしまう講座だからどうかなと思っただけ」
「う~ん、考えてみます」
家に帰ってからも、そのチラシを真剣に見ていた私は、一日だけなら行ってみてもいいかなという気になってきたため、先輩に言って申し込むことに決めました。
自宅からは少し遠かったけれど、電車で一時間ほど揺られて着いたのは小さな教室。
体育でもするような場所で、スポーツマン的な男の人や女の人が大勢おられました。
次々とやってくる受講者。
手元に配られたプリント。
「自分の持つ目標と、辿り着くための課程を具体的に書いてみましょう」などという言葉が書いてありました。
コーチング先輩に教わったことそのまんまだな、と思いながらも私は自分のやりたいことを書きました。
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