第4話 黒装束とピェロペト

 今日は楽しい遠足である。実際のところは裸足の25km行脚修行なんだ。

 そういって鉄郎くんは元気よく偈箱に行脚グッズを入れ始めた。

 「根性焼きの準備はバッチリや!明日が楽しみやわ!」この時を境に、鉄郎くんは関西弁を話さなくなった。


 遠足当日は裸足となり、とうとう爆撃機に乗る時が来てしまったのである。

 「諸君、今までご苦労であった。最後に言いたい事はあるか…」

 「はい、鉄郎話します。先生、そば茶は異国の飲み物ですが、これを市場に出すことは一部への誹謗中傷または差別的行為に該当しますか?」

 先生の罵声と平手打ちが鉄郎の頬をピーリングした、なんならヒアリングも欠かさなかった。

 「お前に与えられている権利はただ一つ、敵地への進軍だけである。ただひたすらに進軍の歩を止めなことだ。わかったのなら、さっさと爆撃機の準備をしろ。」

 そうマジョリティーというものは、それであろうとすることにいつしか誇りを持ってしますのである。誇りはのちに首を絞めるような差別意識へと変わり、あたかも自分らマジョリティーこそが優れた生き物であるという優生思想へと変貌を遂げるのだ。




 爆撃機から命からがら脱出した鉄郎は、このとき実に1時間ぶりの地上へと足を下ろすのであった。

 「鉄郎、息をしろ!お前は故郷に帰ったらポエマーになってピクシブに投稿するんだろ!生きろ!!!」

 「おっ…俺が死んだら、故郷にいる妹に今履いてる靴下のロックを外して持っていってくれ…」

 く゛つ゛し゛た゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛っっっっっっっっっっ!!! 


 

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