第2話

声の方向を向いて見ると、真っ白なドレスを着てる少女が、堂々と二階に立っている。その少女の肌はとても白く、あたかも雪のようだ。彼女はメイドの手を借りて階段を降りつつ、私たちを見回している。

「おはようございます、レナお嬢様。」

彼女を見て、メイドたちはすぐ仕事を置いて、彼女に丁寧に挨拶をした。

れいな?私と同じ名前?いや、一文字違う、レナだ。彼女の花を欺く美しさのせいで、耳逸らしたな

でもなんか気分が落ち込んでいた、名前は近いのに、身分や育ち差が大きいとは全く皮肉なものだ。

それから、私たちは、1人ずつお嬢様の前で順番に自己紹介し、文章を読み聞かせ、お嬢様の質問に答える。

私の番では

「玲奈か、私たちは意外に縁があるかもしれませんね。面白いですわ」

「え、うそ。私と同じ日に生まれたってこと?嬉しいです」

「この文章を読みなさい。」

「そしたら、この子でいいわ。」

「え?」

この時、私はまだ何かが起こったのか分からない

選ばれた?どうして私なんかに

彼女の側にいる金髪のメイドはなんだか不満そうな表情で、お嬢様の耳に何かを囁いた。

「私が決めたんだもの、問題ないわ。千鶴、まずは彼女を着替えに連れていきなさい。」

この言葉聞いて、周りの人はにこにこ笑った。

私はきっと真面目な面接だと思って、わざとこの洋服を借りてここに来たんだが、揶揄われても仕方ないね。

メイドさんは、不愉快な言い口で私を呼んで、ちょっと乱暴に私の服を脱がしてバストを測る。

「待って、そんな。。」

「同じ女だから、このぐらい大丈夫でしょう?」

全て測り終えた後、メイドは高そうな赤いドレスを持って来て、私に渡した。

「汚したら許さないわよ。」

私の手には柔らかい感触がした。今までこんなの一度も着たことはないので、敵対されていても今は感謝の言葉しか言えなかった。

「ありがどうございます!千鶴さん!」

お礼を言って、ワクワクな気分で、試着室を出た。

「おお、すごく似合ってると思うわ。」

ノックをしてお姫様の部屋に入った途端にそう言われた。

嬉しくもない、ただ今周りの全てが幻のように見える。

例え本当だとしたら、どうして私はこんな幸運なことに出会えるのでしょう

「さて、そろそろお仕事を始めましょうか」

「はい!」

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