思春期の少年が同年代の少女と出会う。人生経験が少ない彼は、何が起きているのか分からない。でも、そこは大人と違い、キラキラ輝いていて、人魚姫の伝説を引用している通り、純粋な涙に似ていて。青春の一瞬を切り取っています。読めば、きっと思います。こういう青春を過ごしたかったと。
ボカロコラボからタイトルが気になって読み進めました。短編なのですが、すっきりとした文体に、にじみ出る人情がじわじわと色彩を形作っていくような物語です。夏の終わりにふさわしい、ぱっと光って消える花火のように美しさと儚さを持った物語でした。著作者様の物語をもっと読んでみたいと思いました。素敵な物語をありがとうございました。