第45話 言葉のお勉強
◆エルちゃん視点
「ぐぬぬ……何だこれは……理解出来ない」
「――――――♪」
僕は現在、お姉さんの隣りに座って文字の勉強をしております。しかし、さっきから文字の意味が分からずに苦戦しております。
「しかし、こんな高級そうな紙に僕みたいな人間が書いても良いのだろうか……この紙1枚売るだけで僕の食費10日分はありそうなんだけど……」
「――――――?」
「お、お姉さん! やはり、僕にはこんなお高そうな紙やペン使えませんよ。気が引けてしまいます……」
お姉さんはずっとニッコリとしていますが、流石に貴族のお姉さんと言えど、この大量の紙を用意するのに金貨を使っているに違いない。これでお姉さん達が破産しないか心配です。確かに言葉を覚えるのは大切ですけど……
「か……え……で……ね……」
「ん? 何でしょうか?」
お姉さんは指をさしながら、同じ言葉を呟いております。僕はこの言葉をこないだ何度か聞きました。【かえでねーたん】、この言葉は確か食べ物の名前だったと思うのですが、この紙もかえでねーたんなのかな?
「ふむふむ……謎が深まるばかりですね」
「――――――♪」
かえでねーたんかぁ……食べ物なのか物なのか……とりあえず物は試しに適当に指をさして、かえでねーたんと言ってみよう。数打ちゃ当たる戦法です!
「んにゅ……か、かえで……ねーたん?」
「――――――!? ――――――!!」
「わぷッ!? お姉さんの胸が僕の顔に!?」
ことある事にお姉さんに抱かれている気がします。しかもお姉さんの胸がデカすぎて、僕の顔が胸に埋もれてしまいます。どうやら、かえでねーたんと言うとお姉さんは物凄く喜ぶらしい。何だかお姉さんが愛らしく思えて来ます。元が美人だからでしょうね、より一層可愛く見えます!
「かえでねーたん! よしよし♪」
「――――――!?」
お姉さんの大きなお胸……柔らかくて弾力があって気持ち良いです♪ 一度で良いから、僕の手でお姉さんの胸を思い切り揉み揉みしてみたいです。
「でも、そんなことしたらお姉さんに嫌われちゃいますよね……」
そしたら、僕はこの家から追い出されてしまうかもしれない。ここは
「あれ? 何だこれわ……はっ!? これはもしや!」
僕は机の上に置かれている3冊の薄い本がある事に気が付きました。そこには女の子が笑顔でピースしている絵が書いてあります。僕はつい気になってしまいました。
◆
「エルちゃんあああぁぁんんん!!」
「――――――!?」
ついにやり遂げました! エルちゃんが、私の頭を優しくなでなでしてくれた上に何と! かえでねーたんと呼んでくれたのです! 今日の晩御飯はご馳走にしましょう!
「エルちゃん! もう一度かえでおねーたんと言ってみて!?」
「うぅ……? か、かえで……ねーたん?」
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!! だいしゅき♡」
「――――――!?」
無理! 可愛い! 私の庇護欲が限界突破してしまいそうです! 本格的にAEDの準備をして置かないと私の身が持ちそうにありません! 何時でも心肺蘇生出来る環境にしておかないと!
「可愛いって……罪ね。ん? エルちゃんどうしたの?」
「あいっ!」
「こ、これは……」
私が購入した3冊の百合エロ同人誌……ごほんっ。健全な絵本ですね。エルちゃんもしかして興味あるのかな? いや、でもエルちゃんにはまだ早い。
「いや、いつかはエルちゃんもこっち側になるんだから、遅かれ早かれ変わらないよね?」
「んぅ?」
そうだ。そうですよ! エルちゃんが大きくなったら、きっと私みたいになる筈です! この健全な絵本もちゃんと日本語で言葉として書いてあるので、お勉強にもなる筈です!
「エルちゃん気になるのでちゅか? もお〜しょうがない子でちゅね〜♡ お姉ちゃんと一緒に少し読もっか♪」
「――――――!」
「よしよし♡ じゃあお姉ちゃんの膝の上においで♪」
私はエルちゃんを抱っこして、自分の膝の上に乗せました。やはりこれが、一番しっくり来ますね♪
「少し休憩しますよ〜葵お姉ちゃんはまだ戻って来ないだろうし♪」
「――――――♪」
「あらあら♡ 相変わらずエルちゃんは甘えん坊さんでちゅね〜♡ もっとお姉ちゃんに甘えても良いんだよ♪」
エルちゃんが私の胸にスリスリした後、私の胸で顔を半分隠しながら、上目遣いでこちらを見つめて来ます。私の心がざわついています。尊いが豪速球で私の心に飛んで来ます! 時速500kmはあるのではないでしょうか。小悪魔エルちゃんの可愛いを直にくらい、私は気が狂いそうです!
「エルちゃんは何でそんなに可愛いの? そんなにお姉ちゃんを誘惑して楽しいのでちゅか?」
「――――――?」
「チュッ♡ あ、頬っぺにもしとこ♪」
「――――――!?」
エルちゃんと居るともう仕事に行かずに、ずっと家で遊んで居たいです♪
「ディフフ……あら? タマちゃん♡ 一緒に抱いてあげる♡」
「にゃあっ!?」
タマちゃんも可愛いです! 白い健康的な毛並みにつぶらな瞳……
「よし、エルちゃん♪ タマちゃん♪ お姉ちゃんが今から、この健全な絵本を読んであげるね♡」
タイトルは……【ハイエルフのお姫様は逆らえない】です。
◆【 Rー18 ハイエルフのお姫様は逆らえない⠀】
「あれれ? アレーナちゃん顔が赤いよお?」
「くっ! 殺せ!」
「ええ〜やだ。私は優しいからそんな事しないから安心して♡」
うぅ……これじゃ奴隷と同じ扱いでは無いか。鎖付きの首輪を付けられて、服も取られておしっこする時もこの女性冒険者……フランの前でしなければ行けない。胸を揉まれたり、フランのあそこや胸を触って本人が気持ちよくならなかったら、
「もうやじゃ! 精霊の里に帰りたい! ここでは安心して暮らせない!」
「アレーナちゃん落ち着いて、だってもうアレーナちゃんの背中には、私との契約により奴隷紋が刻まれてるから大丈夫♡ 私の命令には逆らえないから安心して♪」
「何処が安心出来ると言うのじゃ!? しかも今、奴隷って堂々と宣言しおったな!? この変態女!」
こんな可愛い顔をしてる癖にえげつないぞ!? 笑いながら
「ふ〜ん。ご主人様に対してそんな事言うんだ」
「誰がご主人様じゃ! 変態女! 貧乳! 頭お花畑!」
「…………ねえ、アレーナちゃん。お股開いて」
「嫌じゃ!」
か、身体がっ!? フランの命令に逆らえぬ!? これも奴隷紋の力なのか!? あ、ああぁ! た、助けて……
「これはアレーナちゃんの為の調教……教育です。義務なのです」
「今、調教って言ったな!?」
「アレーナちゃんは私に黙って、従いなさい。下のお口と上のお口に分からせてやるわ」
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛っ!? や、やめろ! それだけはお願いじゃ!」
フランが大きな棒を
◆
「らめええええっ!!」
「お姉ちゃん? 何してるのかな?」
「へっ? あ、葵ちゃん!?」
しまった、熱中していて葵ちゃんが部屋に戻って来た事に気が付きませんでした。めちゃくちゃ良い笑顔でニッコリしていますが、葵ちゃんの目が笑って無いです。
「お姉ちゃん……正座」
「あっ……これは、エルちゃんの為の日本語のお勉強で……」
「ふ〜ん……らめえええええっ! て言う日本語は私馴染み無いけどなぁ?」
「葵ちゃんの声がエロ過ぎる!?」
そして私はこの後、葵ちゃんに怒られてしまいました。
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