第十回 勇気の舞台! 登校した日。
――学園の門を潜る前、躊躇いがなかったといえば嘘になる。
でもその嘘も、嘘でなくなる時、私の笑顔は仮面ではないことが証明できるの。
それは勇気の舞台……
今日の登校がそうなの。向かう教室こそが、その舞台となる。
譲れないこと。それは妥協しないことに類似る諦めないこと。
だからこそ私は強くなる。一人では弱かった私も、大切なあの子たちがいるから、強くなれるの。――夢を、叶える勇気が沸々と湧いてくるの。だから、この場に立つの。
時迫る学芸会の激しき練習の最中に於ける……
ここ注目を浴びる教室の中に。震える脚もすぐ居直る。私を見るなり
そして
彼女は私が認めた白雪姫。だから、まだ泣くには早いよ……との思いで、
「千佳、学芸会は優勝だよ。私の心はそうだから、千佳もそう心を決めて」
「うん、やる。やってやるよ、
この上ない理解者。私の心に同化してくれる。この子が一番初めに親友の域に達した女の子。そして一番初めにできた私のお友達……。お友達に求めることは、私が持ち合わしていないことを持っていること。私が嫉妬するほどの、白雪姫のような存在だった。
白雪姫はきっと、私に大いなる影響を与えていることは間違いなしなの。
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