第115話 - 舟歌 (バルカローレ)
(まずいな)
柳が
しかし、15本全ての糸状サイクスを1体の〝人形〟に集約させた場合、
また、精神刺激型超能力者である
一方で、
『弾性』はその変形が観測しやすいという理由でバネがよく例に出されるが、その実、あらゆる固体に関連する。
基本的にサイクスは『色の付いた気体』と表現されるが専門分野においてこの通説は間違いとされており(よって第24話における瀧の発言は不正確とされる)、サイクスを物質の三態(気体、液体、固体)のどれかに当てはめることは不可能とされている。この事実と
まず
柳の一撃は5体の死体をもろともせず
(ちょうど2分。終わったわね)
––––ジリリリリリリ……
「!?」
突如として
––––相手が自身の想定を上回ったのは柳もまた同じである。
柳の放った一撃は直撃すれば即死は必至。しかし、第三覚醒まで終えた
それでも
「緊急メンテナンス、リペアラーの派遣を申請」
––––ズズズズ……
そこからグレーの顔に涙を溢れさせたマスクを着けた
––––ジュウゥゥゥ……
同時に
「あーぁ。派手にやっちゃって。心音が止まる前にベル鳴らせて良かったね。じゃなきゃ死んでたよ。〝
「
「それもそうだね」
––––〝
「さすがにここまでの負傷だと〝
「それは怖い」
––––〝
その黒い影の正体は巨大な〝
その隣には静かに地上を見下ろす、ブルーアッシュカラーのミディアムヘアーをハーフアップに束ねる女。その女の白い仮面は、目は十字に、口は大きくバツ印を刻む。額から
「あなたがいながら何をしているの?
女は不協の十二音 第3音・
「冷静さを失うと痛い目に合うよっていう勉強になるかなって。死んでないから大丈夫じゃない」
「正確には死んでいるでしょう?
「結果オーライだろう? ククク……」
「
「はいはい」
––––〝
2人の会話が終わらないうちに柳が
(右腕切断分も残りは30秒ほど! ならば先手必勝!!)
「あなた、私に近付いて大丈夫?」
––––バリバリッ……!
雷撃が
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