第109話 - 正確な報告
「あ、お祖父ちゃん液体がないと
「報告できて偉いの」
仁は余裕の表情でそのやり取りを眺める。
「ボクたちも成長しなきゃね。ご指導のお陰だよ。でもお祖父ちゃん、超能力に頼らなくても強いでしょ? 余裕の表情だし」
仁は両手にサイクスを込めて構える。それを見ながら
––––ザッ
「!」
仁は瞬時にサイクスを足元に集中すると、地面を蹴って瞬間移動と錯覚するほどに瞬時に
(何と正確、かつ、素早い〝フロー〟! このボクですら反応が後手に回るね)
––––〝
––––〝
鈴村は死体が仁に襲いかかろうとしているのを見て瞬時に自身の超能力を発動する。那由他ビル内にあるオフィスデスク2台を召喚して動く死体の行く手を阻む。鈴村は戦闘前に〝
––––〝
「!!」
地面に付いていた
「もういっちょ♡」
「やるのォ……」
仁が感心して上空にいる
––––パンッ
柳は
「その黒いサイクスはまるでデートの待ち合わせみたいね♡ 私は
「ストーカー?」
柳の言葉に対して後ろへ下がりながら
「いずれにせよ、アナタは私とデートよ」
柳は
「女はもっとお
「最初から私を女として扱ってくれるのには感謝するけど、後半は同意できないわね。私は受け身な愛ではなく、自ら愛を与えたい側なのよ」
「私と燃えるような〝
「是非」
柳もそれにニコッと笑って応じて構え、右人差し指を
「面白い人たちだねぇ……。それに皆んな強い」
未だ上空にいる
「ボクらも始めるかい?」
––––〝
「!?」
仁は不敵な笑みをこぼしながら右拳にサイクスを溜め込み、
「ゴフッ」
殴られる瞬間に腹部にサイクスを集中させて防御したために致命傷とはならなかったものの、仁の拳の勢いで
「あら?」
––––〝
「ぬぅ……」
不意を突かれるも仁は左手で防御しながら軽く跳躍し、空中で右回し蹴りを繰り出してオフィスデスクを2台とも弾き飛ばす。蹴り飛ばされたオフィスデスクはしばらく飛んだ後にバネの復元力によって再び戻ってくる。仁はそれを回避して2台のオフィスデスクの行方を見守る。
「解除」
既に着地していた
「ククク……。効果があるのは液体だけじゃあないみたいだね」
「フン、報告は正確にじゃな」
「さて、ワシもお主らについて疑問に思うことが多々あるが……。そっちの2人は第三覚醒まで、お主はさらに珍しいの、第三覚醒の覚醒維持状態かの?」
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