第8話 入念な準備

 勇者・ケンルーは、魔王・ドゥテルダと戦う。初勝利を目指し、世界に

平和を取り戻すという使命を抱いたケンルーは、今、立った――!


 「よし、これで分かったな?そろそろ行けるんじゃないのか?」

ケンルーの自宅は、事務所のようだ。何人かの人が行き来する。ライラーが

見つけた、レライシルというスパイが、魔王の城から帰ってきた。

「魔王は、出撃の準備中です。でも、油断しています。ここを突くのがよいかと」。

「よし分かった。ご苦労だった、レライシル」。

そして、あちらでは、アリラスが、従者の特訓中だ。あちこちで、ダンベルをしたり

戦ったり、心理トレーニングをしたりして、強くなる。民衆から雇った者もいるが、

今では、民衆とは思えないほどの外見と内面が出来上がっていた。

そして、ダンベラーらは、武器を製造中。

「よし、これはもうOKだ!よし次!そっち、もっと丁寧に扱え!」

ダンベラーの指令の声が響く。あちらでは、凄腕の職人、ユレイラシスが武器を

作っていた。ユレイラシスは、元々、金属工場で働いていて、武器を作ったことも

ある。それが今、とても役立っているのだろう。次々と、武器ができている。

 

 そして、ケンルーは、いよいよ出撃準備を進めていた。相手は、たいそう油断

しているだろう。あの時、ダーグスを討った時のように奇襲すればさらに効くに

違いない。そして、ついに出撃準備が整った。城へ向けて、静かに出撃し、

ドゥテルダを仕留める。このためにたくさんの準備してきた。これに全身全霊を

かけてきた。絶対に失敗できない。時は今、勇者は世界を救うため、旅立とうと

していた。

「我らは、ドゥテルダを討つ!正義は我らにある!共に世界を救おうぞ!」

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