第2話 殴り合いと思考の行き来

 ドカッ! 殴ってきたのは、ライラーだった。

「無駄だって、勇者は少ないんだよ!諦めてどうするんだよ!諦めたら、

そこで、勇者失格だぜ?だから、お前が立つんだよ!よし来い!

今から特訓だ!」

「だから、俺はいいんだよ!気にすんなよ!勇者失格になった時点で、

俺はどうでもいい!そこから、ライラー1人でやれよ!」

そして、また殴り返す。こうしているうちに、互角の大ゲンカとなった。

2人は、ボロボロになりながら、戦った。そして、そろそろ限界というところで、

倒れた。2人は何も話さない。そして、2人とも無口なまま帰路に入った。


 その夜———豪華なベットで、ケンルーは、なかなか眠れずにいた。

(このままでいいんだろうか?ライラーの言った通りなのか?)

考えがライラーが言ったことに傾く。

(いや、だからやったって、大変なことばかりだし、何よりもライラーに

迷惑をかけちまう)

そして、自分思考に傾く。しばらく2つの思考さまよっていた。

そして、1度起き上がって応急措置。

(痛いなぁ・・・。でも大体の勇者の戦いはこれよりもひどいんだから)

そしてまた自分思考。

(それより、ライラー大丈夫かな?俺のせいで・・・てゆっか、俺みたいな

ヨロヨロのパンチがあいつにとって痛いのか?)

何か不自然な感覚がケンカ中に横切っていた。そして今は不自然な記憶が脳を

司っていた。

(てことは、俺はかなり成長したのか?いったいどこで?)

(う~ん、でも調子に乗ってまた失敗するのもなぁ・・・)

(でも、俺みたいなやつもやる価値はある。でないとあいつらに支配される

ことに。どうする?)

そして出した決断は―—―!

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