第2話 学校
次の日の昼休みになって、学校の教室で親友の朝日太陽と話していると別のクラスである彼女に呼ばれた。
「吉野くん、言い忘れてたけどこれからもよろしく」
これはどういう事なのだろうか。何に対しての宜しく?彼女として?セフレ?
「あ、ありがとう」
「だけど昨日のことは誰にも言わないでね」
いや当たり前だろ。告白した日にいきなり童貞を奪われるなんて言っても恥ずかしい。
「じゃ、それだけだから」
昨日付き合い始めたはずだが、もう冷めた対応をされてしまった。
「璃空、初恋なのにもう終わりそうだぞ?」
「まあそれもヤバいけどちょっとトイレ!」
トイレの個室で俺は考え事をしていた。どうして家に入れたのかというのはきっとやりたかったからなのだろう。でも彼女は処女だった。つまりヤ〇マンでもビ〇チでもなかった。
(どうして初めてを俺に...)
とりあえず彼女と話をするために彼女の教室へ行こう。
(もう冷められてしまったのか俺は。もしかして...俺の息子が小さかったから!?)
「憐さんいます?」
クラスの人に聞いていたら窓側の席から彼女がやってきた。
「どうしたの」
「ちょっと話がしたくて。時間ある?」
「うん」
「じゃあ屋上行こうか」
「ここじゃできない話なの?」
「昨日のことで聞きたいこと沢山あるからね」
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「なんで昨日あんな事したの?」
「あんな事って何?」
「ほ、ほら...せっ、Hなこと」
「...言わないことってできる?」
「言いたくないならいいんだ!でもちょっとだけ気になるかな」
「私、恋愛が何だかよく分からないの。お互いが惹かれ合うってどんな感じなのかなって。Hすればわかると思った」
「結局言ってるじゃん...」
「別に、隠すようなことじゃないし」
(じゃあ聞かなくていいじゃん...)
どうやら俺の彼女は恋愛を何だか分かっていなかったらしい。
「結局分かったの?」
「いや全然、やって損した」
「当たり前だと思うよ」
「吉野くんはわかるの?」
「ちゃんと理解してるってわけじゃないけど」
俺は網に寄りかかっているのをやめてあぐらをかいて座った
「恋愛っていうのはHをするっていう結果より、どれほど一緒にいて楽しいかっていう過程のほうが重要なんじゃないかな」
「...なんでそう思うの?」
「だってほら、レンさんだってHするなら好きな人との方がいいでしょ?」
「...」
「え、誰でもいいの?」
「うん」
「まじか」
そんな人がいるのか。俺が知らないだけ?子どもだから?
「それは吉野くんが教えてくれることでしょ?」
「俺が何を教えるの?」
「好きって言う感情」
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