第6話 ホームルーム

俺は今、学校へ登校しているのだが、みんなに白い目で見られている……


優希「なあ蓮君、今日もいっぱい愛してね♡」

愛「ねぇ~蓮、今日は昨日みたいに激しくしないでね♡」

蓮「」

俺は猛獣二匹に腕を組まれて、ほどこうにもほどけない状況なんだ


生徒1(あれって黒井家のお嬢様だよな)ヒソヒソ

生徒2(ああ、ってかもう一人は二年の女神じゃね)ヒソヒソ

蓮「」

どうやら愛はともかく、優希は二年の女神と呼ばれているらしい......

世も末だな


校門に近づくと風紀委員会の顧問で、生徒指導部の担当でもある教頭が、竹刀を持って立っていた

教頭「こら!何、風紀を乱す行為をしてるんだ!!」

優希「?」

愛「?」

え、なんでこいつらとぼけた顔してんの?

蓮「そうなんですy」

優希「私はただ蓮君との愛を確かめていただけで...」

教頭「」

優希いいいいいいいいいいいいい

愛「私はただ蓮君との関係をみんなに見せつけておこうと...

教頭「」

愛いいいいいいいいいいいいい

教頭「何がともあれそのようなことは許さん!」

優希「先生」

教頭「なんだ」

優希「私、剣道で負けたことないですよ」

そう言って素早く竹刀を取り出し、先生の首元にそっと当てた

教頭「ひいいいいいいいいいいいい」

蓮「」

愛「先生」

教頭「な、なんだ」

愛「はい、これ」

愛はそう言って素早く札束を取り出し、先生の胸板にそっと当てた

教頭「」

蓮「お前たち、止めるんだ」

優希・愛「はぁーい」

教頭(もうこの仕事辞めたい......)



蓮「じゃあな優希」

優希は二年生なので当たり前だが、別クラスだ

優希「ちぇー」

愛「当然の結果ね」

優希「…」

蓮「ま、まあ、とりあえずまた後でな!」

ここだけ重力重くないですか?地球さん

優希「……わかった」



俺たちは自分のクラスに行き、席に着いた

愛「蓮君と一緒なクラスだなんて、運命ね!」

蓮「ああ、悪い方の運命だけどな」

言い忘れていたが、愛とは同じクラスだ。始めの方はツンツンしていたが、いまではデレデレを通り越してヤンデレである


ガラガラガラ

教室の扉が開いて先生が入って来た

担任「みなさん、おはようございます」

みんな「おはようございます」

担任「みんなが無事に学校に来られてよかったです」

俺は無事じゃないけどな

担任「では健康観察を行います。具合の悪い人はいますか?」

愛「先生!」

担任「はい、黒井さん」

愛「先生、さっきから胸が痛いです」

胸?ああそっちの方か……

愛(蓮のやつ、今失礼なこと考えてたわね。後でしばかないと……)

担任「ええと、原因は分かりますか?」

愛「そうですね、恐らく原因は昨日、蓮君に激しくされたからですね」

みんな「」ザワザワ

先生「相神さん、あとで職員室に」

蓮「ちょっと待ったあああああああああああ」

蓮「愛、正直に言いなさい」

愛「すみません、ちょっとしたジョークです」

先生「ならよかったです……」

愛「本当はですね、蓮君のことを考えると胸が締め付けられて」

みんな「」

先生「……なるほど、黒井さん、あとで精神科へ」

愛「も~冗談ですよ」

冗談じゃないんだよなぁ……

先生「ゴホン、ではみなさん今日も一日頑張りましょう」

みんな「はーい」

愛「今日も頑張りましょう!旦那様♡」

先生「」

みんな「」

先生「黒井さんやはり、あとで精神科へ」

愛「も~冗談ですって」

誰か助けて…


つづく













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