第7話 生徒会選挙

蓮「さぁて、体育館に行くか」

どうやら今日は、朝から生徒会選挙があるらしい

愛「では私はここで」

蓮「え、愛は選挙に出るの?」

愛「もちろんよ!」

嫌な予感しかしな……



司会「これより第三十回生徒会選挙を行います」

司会「では出馬者はステージに出てきてください」

蒼太「おい、あれお前の姉ちゃんじゃね?」

蓮「本当だ」

こいつの名前は竜宮寺蒼太、根は言いやつだが実はチャラ男ナンパ師。要するにクズだ

優希「この度、生徒会長に出馬した相神優希です」

蒼太「お前の姉ちゃん、すごいらしいな」

蓮「まあな」

自分の身内が誉められると自分のことのように嬉しい

優希「私がこの選挙に立候補した理由は、蓮君ともっと親密な関係になる......のではなく、もっとみなさんに楽しい学校生活を送ってもらうためです」

蒼太「お前の姉ちゃん、ちょっと変わってるな」

蓮「お、おう」

優希「そのためにまずは、この学校の恋愛禁止の校則を取っ払いたいと思います」

生徒たち「!?」

優希「これは決して蓮君と恋愛したいだではなく……」

蒼太「お前の姉ちゃんヤバイな.......」

蓮「ああ」

優希「これで私の演説を終わります。みなさん、この私と共に素晴らしい学校を作りましょう!」

生徒たち「うおおおおおおぉおおおおおおおお!」

蒼太「」

蓮「」


司会「続いて、風紀委員会委員長に立候補した黒井愛さん、お願いします」

いやいや、この学校の風紀を一番乱しているやつが何言ってるんだ

蒼太「お、黒井家のお嬢様じゃねえか」

蓮「うん……」

愛「私が風紀委員長に立候補した理由は、隠れ恋愛を取り締まり、この学校の治安を守るためです」

生徒たち「えぇ~」

ついでに俺の治安も守ってくれ

蒼太「おお、やっぱり真面目なこと言うじゃねえか」

蓮「お、おう……」

愛「ただし、私と蓮の恋愛だけは例外としてokとします」

生徒たち「そんなの暴論だ!」

生徒たち「そうだそうだ!」

蒼太「あいつもちょっと変わってるな」

蓮「ああ……」

愛「私が風紀委員長になった暁にはみなさんに、毎週一万円を配ります」

生徒たち「うおおおおおおぉおおおおおおおお!」

生徒たち「君こそが風紀委員長だ!」

生徒たち「頼んだぞ!!」

蒼太「」

蓮「」

この学校にはバカしかいなのか?

あとなんで先生たちが何も言わなかったのか納得できたわ、恐らくいや確実に買収されたのだろう

愛「みなさん!ぜひ私に清き一票を!!」

生徒たち「俺たちに任せとけ!!」

どこが清いのか説明してもらえませんかね

司会「では、続いて.……」



司会「投票の結果、生徒会長は相神優希、風紀委員長は黒井愛、文化委員長は……」


優希「やったね蓮君、今日から私たちの第二の人生が始まるよ!」

蓮「俺にとっては、監獄生活だけどな」

愛「これで蓮君に集まる虫は消えたね!」

蓮「まず俺のすぐ近くにいる猛獣二匹をなんとかしてくれ」


こうして生徒会選挙は波乱の結果で幕を閉じた


つづく

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