第3話 ヤンデレ彼女

蓮「ふぁ~疲れた」

退屈な入学式や自己紹介をすませて、俺は帰路についた

蓮「」

さっきから誰かにあとをつけられている……

俺は行き止まりの道にわざと入って、待ち伏せすることにした

しばらくすると今朝、見た女の子が来た

蓮「君は確か……」

?「ばれてしまったみたいね」

愛「そう、私こそが黒井愛よ!」


・黒井愛(今朝出会った女の子だ。聞いた話によれば総理大臣の娘で、かなりのお金持ちのようだ)


蓮「一体なんの用だ?」

愛「その……」

今朝のお礼だろうか、だとしたらなんであとをつけたり……


愛「べ、別に……」

蓮「?」


愛「別にアンタのこと好きじゃないんだからね!!」

俺はこの瞬間、あることを理解した


この子はツンデレだ


蓮「そ、そうか…」

愛「ふん!」

愛「あ、あと!」

蓮「?」

愛「別にアンタを監禁・洗脳してアタシしか見れなくしてから、結婚して幸せな家庭を築いて、死ぬ間際まで私のモノにしてやろうとか思ってないんだからね!!」

俺はこの瞬間、もうひとつのことを理解した







この子はヤンデレだ


蓮「そ、そうか……」

愛「アンタは私のことどう思ってるの?」

蓮「えっと……」

まずいどうしよう、なるべく怒らせないように……


蓮「かわいくて」

愛「!?」

蓮「自信がありそうで」

愛「!?!?」

蓮「でも、ちょっとだけヤンデレで……」

愛「!?!?!?」

愛「ありがとう!そこまで私のことを褒めてくれるのね!」

蓮「いや別に最後のは褒めてないけど……」

愛「もう!嬉しすぎてお父様に結婚できる年齢の引き下げをお願いしそうだわ!」

蓮「」

愛「ねえ、いっそのこと私と結婚しましょ?」

どうして俺の周りの女の子はみんなヤンデレになってしまうのか……

蓮「嬉しいけどまだ結婚はいいかな……」

愛「そ、そう……」

愛「なら……」



愛「私と付き合わない?」

蓮「え」

衝撃だった。まさか俺が告白されるなんて……

愛「ねえ、私じゃだめ?」

愛は今にでも泣き出しそうな目でこっちを見てくる

そんな風に見られたりなんかしたら……

蓮「わ、分かったよ!」

愛「ほんと?……」

蓮「お、おう」

愛「やった!!」

なんてかわいいんだ、こんな子がまさかヤンデレだなんて……

やっぱり俺の見間違えだったんじゃないのか?……


愛「死ぬまでよろしくね!、未来の旦那様♡」

蓮「」

この世にこれほどまでに、前言撤回という言葉が似合う瞬間があるのだろうか……


愛「ねえ、」

蓮「どうした?」

愛「今から蓮の家行っていい?」

蓮「え」

蓮「いやそれは……」

まずい、そういえば俺の家にはヤンデレモンスターが二人もいた……

もし彼女ができたなんて言ったら……

愛「もしかして私に隠して他のオンナでもいるの?」

なぜだろう、さっきからだが愛の目にはハイライトはなく、ドス黒いオーラをだしている……

蓮「その、女っていうか姉妹が……」

愛「なら大丈夫ね!早く行きましょ!」

蓮「う、うん……」

これ絶対生きては帰ってこられないやつだ……




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