第61話人に優しいモンスターたち
「お!最強パーティーの渡辺さんと田村さん、サキュバスが戻ってきたぞ。おい、一回モニターは消すから。先輩。そっちの『モブ』の皆さんにも普通を装うようにお願いします。あくまでも『普通』にで。お願いしますよ」
「分かりました。とめさん。おーい。君たち。とめさんの言葉を聞いたね。余計なことは言わないように。『おーい!クソ作文ろりこんちまちま更新ランキング不正野郎の諸君。所詮、仲間内で相互評価しあわないと読まれない趣味で小説家きどりの勘違い馬鹿の諸君。がんばれー!』なんて言っちゃあダメだよ」
「(いや…)」
「(そこまで言えねえし…)」
「(だから急にPVが0になるんですわよ…)」
そしてとめさんの元に戻ってきた渡辺さん、田村さん、サキュバス岸野さんの最強パーティが三通の問題が入った封筒を手にしてます。
「おお。よくぞ生き残った我が精鋭たちよ」
「いや、それは番組違いますよ。それに他局ですからね。怒られますよ」
「そうか。それはやべえな。ところで中はどうだった?『ロンダルキアに憧れて』ダンジョンは?」
「はい。もう…地獄でしたね。だけどサキュバス岸野さんの『チート能力』が『ロンダルキアに憧れて』自体を味方にしてくれまして」
「へえ。どんなふうに?」
「いえ、魔物さんが親切に『あ、そこ。落とし穴ありますから気を付けてくださいね』と言ってくれたり、『あ、そこを歩くとダメージを受ける床なんで。私がその床の上に寝転がりますからその上を歩いてください』とか。天井からものすごい針がたくさんついてる壁が落ちてきたのも魔物さんが受け止めてくれまして。『ここは自分たちが支えてますから!早く行ってください!』とか。さすがにきつそうだったので心配だったんですが『馬鹿野郎!君たちまで巻き添えになったら自分たちが犠牲になった意味がないだろう!早く行け!もう力が尽きちまうから。その前に早く…』と」
「(あ、モニターで見たなあ。サキュバスは恐ろしいと思ったもん)そうか。よかったな。うん。よかったよかった。では封筒を、あ、三通?もちろん『パーティー』同士は答えを教え合ってもいいよ。」
「順番も好きにしていいですか?例えばサキュバス岸野さんを先に通して、残りを僕らが答えるってのもありですか?」
「当然だよ。じゃあいくぞ問題。元気はあるか。自信はあるか。『太陽にあたった時に紫外線によって出来るビタミンはビタミンなに?』」
横田さんが即答します。
「ビタミンD」
ピンポーン!
「正解!おめでとう!この場合はサキュバスが抜けたってことでいい?」
「はい」
「おさきー♡」
そして次の封筒を開けるとめさん。
「いくぞ。自信はあるか。問題。『しょ、しょ、しょじょじ♪のある県はどこ?』」
今度は渡辺さんが即答です。
「千葉県」
ピンポーン!
「正解!あなたはどこにお住まいですか?」
「成田です」
「よし。じゃあ誰が抜ける?もちろん抜けた転生者も同じ『パーティー』だからね。問題を一緒に考えてもいいよ」
「じゃあ渡辺さん先に」
「え。いいんですか?」
「ええ、あと一問ですし」
「じゃあ成田空港が抜けたってことで。次の問題」
封筒を開けながらとめさんが言います。そして。
「これだ!!!」
嬉しそうにとめさんが『ハズレ』と書かれた紙を掲げます。
「え?ハズレってあるんですか?」
「いやいや『ばらまき』だよ。名物の。そんなの考えれば普通に分かるんじゃないかなあ」
さあ、無敵のチート能力を持つサキュバス岸野さんと成田空港さんは問題に正解し、抜けてます。
さあ!どうなる!?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます