第58話それぞれの戦略と無敵のパーティー結成
ここでサキュバス岸野さんが『ロンダルキアに憧れて』のダンジョン入り口付近で止まっています。どうしたのでしょうか?
「(うーん、私一人で楽勝楽勝♡と来ちゃったけど…。肝心のクイズが答えられなかったら面倒くさいよねえ♡どうしよ?『パーティー』組んだ方がいいかな?横田さんと渡辺さんが正解率すごいし♡めちゃ雑学に詳しいし♡よし!あの二人をスカウトしちゃお♡断られても『テダマニ・トール』で♡)
一方その頃。
「横田さん」
「はい?どうしたの渡辺さん」
「あそこではああ言ったけど…、実は僕、『チート能力』とか持ってないんです」
「え!?そうなの?」
「はい…」
「それをよく他人に言えたねえ…」
「ええ。横田さんには言えそうな気がしまして…。ほら、横田さんって『ガチ』じゃないですか。クイズの成績も僕か横田さんがずば抜けてますし…」
「そうだね。他の方も結構頑張ってるけど。『チート能力』かもしれないし。いや『クイズ』に有利なチート能力ってピンとこないけど…。それでもしかして」
「はい。僕と『パーティー』を組んでくれればと思いまして…」
「そうなんだ。じゃあ僕も正直に告白します。僕も『チート能力』は持ってません」
「ええええ!!!マジですか…?」
「そうだよ。ちなみに僕は渡辺さんを一番のライバルと思ってるよ」
「僕もです」
「そっかあ。二人とも『クイズ』には無敵でも肝心な『異世界横断ウルトラクイズ』で必要かどうかは別として。ご都合主義の『チート能力』を持ってないってことかあ。でも逆にすごくない?ご都合主義の『異世界』で一万人以上、一万と五十一名かな。一万五十一分の八に残ってるんだよ。僕たち」
「ですよねえ!」
「いいよ。じゃあ二人でパーティーを組もう。お互い『ライバル』と認めてるけどここは一時『休戦』と言うことで」
「はい!」
「でも僕ら『チート能力』を持たぬ二人だけではこの『ロンダルキアに憧れて』は無理だと思う。ハッキリ言って。まあ、薬草をたんまり買い込んだし、強力な武器や防具も購入したけれど。でも、ねえ」
「そうなんです。あと一人でもいいんで。『チート能力』を使える方が僕らの『パーティー』に入ってくれれば。楽勝でこの難関も突破出来ると思うんです」
そこにサキュバス岸野さんが。
「何を話してるのお二人さん♡」
「サキュバス岸野さん!」
ここに無敵の『パーティー』が誕生した。
一方その頃。
「ハン・ピレイ!」
「あれ?強力な呪文を唱えたのにこいつにはちょっとしかダメージが…。こいつ、強い!」
「あれ?普通なら一撃でヒットポイントの半分は削るはずのおいらのこん棒での一撃が…。こいつ、無敵なのか?」
『ハン・ピレイ』の使い手日体大さんは一人で善戦しております。ただ落とし穴に落ちまくってますが。
「いいエロてんバランス!」
どごーん!
「こいつ、バランスがよくて攻撃当てやすいな」
「うんうん。いいね」
薬草をどんどん使いながら『やべえ!』と思う国士舘大学。ただ、落とし穴は『バランス』で回避してます。組めばいいのに。ねえ。
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