第49話チート能力『いいエロ・てんバランス』

「いくぞ問題。お、揺れてる!すごい!かなりの揺れだ!みんな頑張れ。元気はあるか。自信はあるか。日体大が堪える。国士館も堪える。お、収まったね。よく頑張った。では問題。『来年のロサンゼルス王国大会でデモンストレーション競技として行われるのは召喚と何?』」


 ポーン!


「岩瀬君」


「無双?」


「正解。岩瀬君に座布団十枚だ。大丈夫か」


「け、結構高いですね…」


 ここで『ハン・ピレイ』の能力者である日体大君が。


「(あれ?国士館を『ハン・ピレイ』で思い切り揺らしたんだけど…。あいつ、バランス感覚がめちゃいいとかなの?次はちょっと岩瀬と合わせて思い切り揺らしたろ)」


「さあ、次だ。あ!危ない!揺れてる!デカいぞ!アースクエイクだ!ものすごい揺れだ!さあ耐えろ!ああ!岩瀬!」


 思い切り座布団から落っこちるどころか隣の松本さんにまで巻き添えです。岩瀬君の強烈な落下タックルで松本さんまで座布団から落ちてしまいました。


「はははははは。この『自信だ!爺さん!』はこういうこともあるんだよなあ。最年少松本さん。よかったね。座布団まだ一枚で」


「そ、そうですね(この『ロりこん性欲作文野郎が!』)」


「すいません。ごめんなさい!」


「いえいえ。今度は気を付けてくださいね。『幼馴染が美少女でランドセルが似合うウハウハぐいぐい迫ってくる願望を捨てきれず自分を止めるので精いっぱいなんだが』でしたっけ。岩瀬さん」


「違いますよー。『幼馴染がクラス一の美少女なのにおいらにぞっこんばっこん』ですよー」


「こらこら。ルールだからしょうがない。揉めない揉めない。揉むなよ。残念だが岩瀬君は座布団一枚の0ポイントに逆戻りだ。元気はあるか。自信は、お!すごい揺れだ!みんな!机の下とかに隠れろ!冷静に!冷静に!日体大頑張れ!国士館も頑張れ!お、収まった。みんなよく耐えるねえ。では問題。『桑港、桑の港と書いてサンフランシスコと読むのは誰もが知ってることですね。それでは羅府と書いて何と読む…かと言えば誰でも知ってます。ロサンゼルスです。さてそこで問題です桜都は何と読む?』」


 ポーン!


「横田君」


「サクラメント」


「正解!さあ横田君に座布団十枚と一ポイントだ!」


 そして『ハン・ピレイ』日体大さんが。


「(おかしい…。絶対おかしい…。岩瀬はぶっ飛んだ。なのに何故国士館が落ちない…。バランスだとかそんなチャチなもんじゃねえ…。ん?逆にこっちの能力を把握してて揺れようとした?それはない。お互い能力者同士、一切自分の能力は言わないようにしてきたんだし…。国士館の能力は『無効化』?)」


 ちなみに国士館君の心中ですが。


「(いやあー。まさかこんなクソみたいな『チート能力』が役立つ場面が来るとは!俺のチート能力『いいエロ・てんバランス(…なんでしょう。著作権なんでしょうが…。もっといいネーミングはなかったのでしょうか)』!説明しよう!名前通り『平衡感覚』が人の百倍あり、バランスをとらせると最強なのである!)」


 これは…無駄な能力ですがこの『自信だ!爺さん!』では無敵ですね。


「日体大。よく耐えてるな。すごいぞ。それに国士館。君もよく頑張っている。これがもう十枚追加となったらどうなるかだな。他のみんなも、あ!揺れが!すごい揺れだ!自信はあるか。自信はあるか。自信はあるか。今、アースクエイクが起こってるんだよ。あ、ようやく揺れが収まりました。なかなか皆さん耐えてます。岩瀬。頑張れ。問題『お互いに話し合って納得して離婚することを何離婚という?』」


 ポーン!


「渡辺さんが早かった」


「協議離婚」


「正解!渡辺さんに座布団十枚と一ポイント」


 ここであの『テダマニ・トール』のサキュバス岸野さんが。


「(うーん。そろそろチート使おうかなあ♡)」

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