第48話『ガーベラスファンタジー王国物語伝説』

「みなさん。ステーキは食べましたか」


「はい!」


「ばっちし?」


「ばっちし!」


「そんなにやっぱりステーキが食べたいかね。岩瀬君」


「ええ。転生前はあんまり食べられなかったから」


「やっぱり『ステーキ』食べないと異世界って実感しないものなのかな?」


「そうですね」


「そお。ここんとこずっと食べてんの?」


「はい。ずっと食べてます」


「あれって何の肉か知ってる?」


「いえ」


「ゴブリンとかね、オークとか。ドラゴンとかかなあ。感謝の気持ちを持って食べようね。それじゃあ第八チェックポイントは『自信だ!爺さん!』。知ってるよね。ここで行われるクイズ、今皆さんは『座布団』の上に座ってますよね。突然『地震』が起きます。アースクエイクですね。この場だけ揺らします。そして一定時間揺れますのでそれに耐えて『座布団』から落ちなかった方にだけ『解答権』が発生します。一問正解につき、『座布団』を十枚追加します。ここでは三ポイント勝ち抜け。ただし、アースクエイクの揺れで座布団から落ちてしまった場合。その場合はいくらリーチをかけていようが0ポイントに戻ってしまいます。元気はあるか。自信はあるか」


「おおおお!」


「はははははは。みんな、赤いちゃんちゃんこ似合ってんな。特に最年少松本さん」


「そうですか。ありがとうございます」


「ではいくぞ。あ、揺れてる!」


 いきなり『アースクエイク』でものすごい揺れです!で座布団は皆さん一枚ですので大丈夫でしょう。あ、岩瀬君がぶっ飛びました。そして揺れが収まります。


「おいおい文豪岩瀬。大丈夫か?座布団一枚だぞ」


「すいません。油断してました。まさかあんなに揺れるとは」


「では残りの八名に解答権が発生します。いくぞ問題。元気はあるか。自信はあるか。『ここロサンゼルス王国の語源となった言葉、あれふがるど語でえるぷれぷれすどろすあん』」


 ポーン!


「国士館が早かった」


「天使の女王の村?」


 ピンポーン!


「正解!さあ国士館に座布団十枚と一ポイントだ」


 座布団を十枚追加される国士館大学君。


「けっこう高いですね」


「そうか。ちなみに君が書いてる作品のタイトルとかお勧めの作品とかあるか」


「あ、はい!『ガーベラスファンタジー王国物語伝説』ですね」


「へえ。王道ファンタジー?」


「そうですね」


「ちなみに君みたいな書き手から見て『やたら長いタイトル』とか『ランドセルが似合う妹がずっこんばっこんで順番に順番に』みたいな作品はどう思ってる?」


「いや、まあ、好みは人それぞれですので…。いいんじゃないでしょうか」


「本音を言えよ。まあいい。あ、揺れてる!アースクエイクだ!」


 めちゃくちゃ揺れてます!ただ国士舘大学君。座布団十枚追加されたのに上手くバランスとってますね。何か『特殊能力』の持ち主なんでしょうか?


「お、収まったね。今度は岩瀬君も耐えたね。ではいくぞ。元気はあるか。自信はあるか。問題。『実は今、私が持ってますこのバッグ。来年行われる『ロサンゼルス王国』大会のマスコットキャ』」


 ポーン!


「日体大が早かった」


「イーグルどさむい」


 ピンポーン!


「正解。マスコットキャラの名前はなんでしょうか。その通り。では日体大に十枚座布団」


「(ふふふ。『ハン・ピレイ』でこの手のアトラクションは余裕なんだよねー。国士館を思い切り揺らしたろ)」


 これはなかなか面白い戦いになりそうです。

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