第43話『まん』のうしろに『こ』をつけて

 ちなみにこの二十九歳横田さんとこの後の二十五歳渡辺さんは転生前に『世界横断ウルトラクイズ』にてガチでものすごい成績を残されています。『クイズ』にはめちゃくちゃ強いそうです。


「さあ、横田君。行ってこい!」


「はい!」


 カランコローン。


「いらっしゃーい。これはこれは素敵なイケメンがご来店。ところで『紫shikibu』はご存じでしょうか?」


「『紫式部』ですか?はい。知ってますよ」


「おおー!これは素晴らしい。話が早い!『イヲピにかえて』は名曲ですよねえ!」


「え?ああ、そっちですか(嫌な予感が…)」


「それでは歌ってもらいましょう。イケメン二十九歳横田さんが『ろ』を『お』に変えて今宵歌って頂きます。『ロマンティックあげるよ』。どうぞー」


 たんたんたたん たんたんたたん たんたんたたん たららららたらららららたんんたんたん


「お井出ふぁん多事―すき沙美捨てりー、き三野、わ傘か草内で、不死技師たくてぼ鵜検視拓て、だレも、みん名うずう図死照、音なの振り仕手秋らめちゃ着せ気の謎などと毛内よ、もっとYる度にもっと拓マシく、いきて誤ラン、おまんてぃっくあげるよ、おまんてぃっくあげるよー、ホントの有君せテクれたラー、おまんてぃっくあげるよ、おまんてぃっくあげるよー、時めくむ根に、吉良吉良ひ買ったゆ目をあゲルよーー」


「素晴らしい!」


「おい!サビをもっと大きい声で歌えよ!」


「サビだよ!サビ!聞こえねえぞ!」


「おまんてぃっくあげるよー!おまんてぃっくあげるよー!」


「キンコンカンキンキンコンカンキン!合格です!おめでとう!」


「すげえな。よかったよ」


「ホントにくれんだろうな。くれなかったらぶち殺すぞ」


 ストロングさんとたんこばさんも強制退店ならぬ強制約束です。とめさんがゲラゲラ笑いながら祝福です。


「(水割りグビッ)あはっははははは。どうすんだお前。放送出来ねえよ。とにかくおめでとう!抜けたぞ!なんかすごいこと言ってたな。もう一回『サビ』だけ歌ってくれないかな」


「おまんてぃっくあげるよー!おまんてぃっくあげるよー♪」


「はははははははは。放送出来ねえよ。これじゃあ。よし!次は一巡目最後か。よかったな。回ってきて。歌う前に脱落じゃあやってられないよなあ」


「そうですね…。でも僕も歌はあんまり…」


「おいおい。渡辺君。自信はあるか。元気はあるか」


「はい!」


「じゃあ行ってこい!」


「はい!」


 カランコローン。


「いらっしゃーい。これこれは中川家の弟さんに似た男前なお客様がご来店。ところで渡辺さん。『紫shikibu』はご存じでしょうか?」


「『紫式部』ですか?はい、もちろん」


「よかったー。こちらも話が早いです!『イヲピにかえて』いいですよねえ」


「え、そっちですか?」


「それでは今宵、渡辺さんに歌ってもらいます。『まん』のうしろに『こ』をつけて。正義の味方は性器の見方。あなたが私にくれたもの、きりんらがーびーる。我らのヒーロー『ウルトラマン』。どうぞー」


 どん、でげででーでげででーでげででー、ずずちゃちゃずずちゃちゃ


「む根につ毛照、まー区は竜制、時まんこのじぇっ戸出、て木を打つ、日か理のく二課ラぼ蔵のた目に、北ぞワレら野売る虎まんこ」


「素晴らしい!」


「おい!聞こえねえぞ!」


「最後なんて?もっとでかい声で歌えや!ごるああああああああ!」


「着たぞ割れらの売る虎まんこ!!!!」


「キンコンカンキンキンコンカンキン!おめでとう!合格です!」


「最高だったよ」


「お前見直したぜ。すげえな」


「おいおい。渡辺さん。元気はあるか。放送出来ねえよ。すげえな。おめでとう!抜けたぞ!それよりもう一回『サビ』を(水割りグビッ)、『サビ』ね。大きな声で」


「はい!売る虎まんこーーーーーーーー!」


「はははははははははははははははは!!!!君はいくつになった。公共の場で。怒られるぞ。まあよかったよかった。おめでとう!抜けたぞ!さあどんどんいこう。二巡目だ!岩瀬!こういうの得意だろ!行ってこい!」


「はい!」


 苦情のお電話やファックスは深夜なのでおかけ間違いのないようお願います。

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