第15話毒を吐くとめさん
「あれ?とめさん。何を読んでいるんですか。あなたは」
「あ、先輩。実は『異世界横断ウルトラクイズ』の司会としてそれっぽいセリフを使ってるんですが…。実は僕、『ラノベ』とかよく分からないんですよ」
「確かにあなたは映画『シェーン』を八回通ってみたほどの映画好きなのは知ってますが。本とかは読まないんですか?普段は」
「いや、読みますよ。確かに僕は中学では演劇部でしたし、途中から放送部を自分で作ったり、アイスホッケーもやってましたし。大学も演劇科でしたからね。『シェーン』以外にも『黄色いリボン』とか『海賊バラクーダ―』とか『アラビアのロレンス』とかも好きでしたし。原作も読みましたよ。でもなんて言いますか…。今の『ラノベ』ってなんかご都合主義で毛嫌いしてまして。いや、それ自体が悪いとは言いませんよ。でも…、なんかこうほら、先輩」
「そうだねえ。あなたは番組作りにおいてもいろいろと苦言を呈しているぐらいですからね。この軽―い感じが嫌なんじゃないでしょうか」
「そそそ!今の『なろー』系ってやつ?あんなのどっかで読んだか見たかあるもんばっかでしょ?新しいとかないでしょ?」
「そうですね。あなた結構『毒』吐きますね」
「いや、これが『毒』って言われたらもう何も言えませんよ」
「それで今、知識のない『ラノベ』のお勉強をしていると」
「そうなんです。さっきから『ハーレム』でチヤホヤされたいかあああああああああ!とか叫んでますけど。本音を言うと『ハーレム』の意味すら分かってませんからね」
「実は私もなんです」
「でしょ!?いい大人はこういうのは読まないですよね?」
「あなた、さっきから結構『毒』ばかり吐きますね。欲求不満ですか?溜まってます?」
「いや…。『毒』ではありませんが…」
そこに松戸のかとう君が。
「すいませーん。そろそろ『機内ペーパー』お願いします」
「あ!もうそんな時間?」
「まあ、我々も勉強ですよ。わたくしも台本通りやってますが『傷だらけの人生』で『ランキング』とか出てきまして。え?どういうこと?とてんぱってましたからね」
「それにしてもスマホが出来て今は便利になりましたね。『モブ』って言葉もたった今知りましたよ」
「普通は知りませんよー」
松戸のかとう君が急かします。
「すいませーん。巻きでお願いします」
「あ、ごめんごめん」
「それではいきますか」
どうやら台本通りやっているみたいですが『異世界』とか『ラノベ』のことをほとんどよく知らないとめさんととくさんであった。そして『機内ペーパー』が始まる!
(すいません。実は私も本当によく知らないんです。ネットで調べながら書いてます。おほん!)
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