第7話お前らはネット小説の戦いに負けに負けて今ここにいる。折り紙付きの『クズ』だ。
「すでにこの『異世界横断ウルトラクイズ』に参加しているおまえらには俺の話の裏をとる術はない。俺が何を語ろうと、どんなにお前らの作品を『いやあーすごいっすねえ!もうすぐ書籍化っすよ!そして重版重版でアニメ化っす!そしてパチンコパチスロに版権売って大儲けっす!アニメも深夜で三期まで続いて劇場版っすよ!』と褒めようと結局ただそれを盲目的に信じるしか道はない。つまり、どんなにいい『感想』を貰ってもそれは単なる気休めにしかすぎないってことだ。違うか?」
うざ…。
「ぐっ…」
「(暴言だ)」
「(暴言だ。暴言だ…。暴言だ…!ってことはつまり結局…、書いてもらった『感想』は本音じゃないってことじゃないか…。たとえそれが…どんな『☆三つ』でも…)」
うざ…。
うざ…。うぜ…。うぜえ…。
「バ、バカなことを言うな!」
「めちゃくちゃだ!」
「暴言だ!」
「許されるわけない!そんなこと!侮辱か!?」
ダークとめさんにブーブー反論する転生者たち(ていうか、この人たち、とめさんの言葉に心当たりがあるということは書いてらっしゃるんでしょうね)。そしてダークとめさん(大人)と転生者たち(もう底〇作家と表現しても怒られません?え?だめ?伏字にしとけ?)。
「え?」
「たまにちまちま更新してるだけでは『感想』も書いてもらえないと最初にもっともらしいイメージを植え付けておけば、確かに『自称底辺作家』とかプロフィールに『かなり遅筆です。誤字脱字に関しても多いですが多めに見てください』と書いておけば、あとはサイトによっては『自主企画』での読み合いや『宣伝』、相互評価や今ならSNSで宣伝する方法もある。それに『ラノベ』は流行りものに乗っかれば多少は読んでもらえる!リアルの知り合いに応援してもらうことだって出来る!」
そんな反論を笑いながら受け止めるダークとめさん。
「ククク…。なるほどなるほど。おもしろい。そういう考え方もあるか。なるほどな。しかしどうだ?こんな風にも想像出来るぞ。たまにちまちま更新してテンプレでご都合主義の作品を書いてるだけならまだしも。ツイッターアカウント名に『〇〇@なろー作家』と名乗る。それどころかプロフィールにまで『底辺作家』です。『代表作〇〇が転生して追放悪役令嬢で追放されたが最強どころか無敵のチート能力でウハウハですがなにかな件』よろしければ読んでください!と書き。挙句の果てには固定ツイにまでそれっぽい紹介文つきのリンクを貼りつける。行きつく先が『書籍化』うんぬんというより今、現在、それは『作文』なのだ…」
「え…?」
「ただ、糸は垂れている。ジャスト五十名。その五十名だけはその『作文』レベルから『書籍化』も夢見るレベルに引き上げられるのだ。しかし今は引き上げられる前。『作文』以前。言わばメモ書きレベル。引きあがって初めて『作品』だ。引きあがった時点で初めて我々は『ラノベ作家』扱いをする。初めてもろもろの権利も認めよう。しかしそれには勝たねばダメだっ!お前らはネット小説の戦いに負けに負けて今ここにいる。折り紙付きの『クズ』だ。今日はその『クズ』を集めたまだ二回戦。ここでまた負ける奴…。そんな奴の『作品』など俺はもう知らんよ。そんな奴はもう本当にどうしょうもない。新しいことを考えようとせず、毎日書こうともせず『小説家』を名乗ることがそもそも論外なのだ。『感想』を貰えないだとかたまーに更新しても読んでもらえないだとか、そんな話はもうやめろ。それが無意味なことはもう話した。これ以上は泣き言に等しい。泣き言で『作品』が書けるか。そうじゃない。お前らが今することはそうじゃないだろ!語ってどうする?いくら語ったって状況は何も変わらない。今お前らが成すべきことはただ『毎日新しいことを書くこと』。お前らは真似ばかりしているから『感想』を貰える本当の意味が分かっていない。『読んでくれたらいいな♡」ぐらいにしか考えてこなかった。だから!今!『クズ』としてここにいる。『読まれたらいいな♡』じゃない!『読まれなきゃダメなんだ』!『きめつのやいばー』、『くろうず外伝の外伝の外伝の外伝の外伝のスピンオフのスピンオフ』、『股吉直樹』。彼らが今、脚光を浴び誰もが賞賛を惜しまないのはただ『彼らが勝ったから』なのだ…!勘違いするな。よく戦ったからじゃない。彼らは勝った。ゆえに今、そのすべて、人格まで肯定されている。もし彼らが『負けていたら』どうか?』
「(…うわあ…。『通報強制削除』されるぞ…)」
「負け続けの人生だったらどうか?これも言うまでもない。おそらく、『きめつ』は『ひがんじま』のパクリ。『くろうず外伝の外伝(以下略)』は一発屋の拝金主義者。『股吉』はいけすかないロン毛のクソ芸人。誰も相手にしない。分かりきったことだ。翻って言おう。お前たちは負け続けてきたから今誰からも読まれることもなく『感想』すらもらえることなく、貧窮し、うじうじと、ネット小説の底辺を這って、這って這って這っているのだ。何故か?
それはお前らがただ『ちまちま適当に書くことを続けてきた』からだ。他に理由は一切ない。お前らはもう中年どころか中には高齢者と呼ばれるものもいる。書こう書こうと思いながら何年もたつのだからもう気が付かなきゃいけない。もう心に刻まなきゃいけない。『書くこと』がすべてだと…。『書かなきゃゴミ』…。書かなければ…書かなければ…、書かなければ…!」
「……(う…)」
「だからお前たちは、這って這って這って…。這っているのだ…。『ゴキブリ』のように……………。なあああああああああああああああんんちゃって!暗いぞおー!どおしたあ!君たちは勝者だろ!?転生者であり、チート能力を持ってるものもいるんだろー?暗いぞ!ほら、『ハーレム』でちやほやされたいかあああああああああああ!」
「お、お、おおお…!」
さっきのとめさんの話に感涙するもの、大挙…!
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