幕間――アテュイス・ジーン・ギアッカ・ニアーダ

幕間 ――アテュイス・ジーン・ギアッカ・ニアーダ

 これが王位から転落した男の顔か?


 ユーゴーの衛兵がアテュイスの横顔を盗み見たとき、彼は笑っていた。

 その理由を尋ねると、「百年先のことを考えていました」と答える。


 なるほど、戦に敗れたのが余程悔しくて、気が触れたのだ。


 馬車は日が沈むほうへと進み、男を祖国から永遠に引き離していく。

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