外伝 クリスマス 怜×新
これは本編の未来?の話で、2人は同棲している設定です。
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今日は12月25日、何の日だと思う?
そう!クリスマスだ!!
クリスマスって言葉を聞くだけでウキウキするよ!
町はイルミネーションで色鮮やかに飾られ、人々には笑顔が溢れている。
最っ高!
まぁ、寒いから"2人"で家にこもってるんだけどね。
「れい君」
俺がコタツに入りながら、勉強をしていると新奈に話しかけられた。
「ん?どうしたの?」
「これ、ホットココア」
どうやらホットココアを作って来てくれたらしい。
俺は新奈から受け取って1口飲む。
「はぁ〜、あったかい、ありがとね」
「ボクが唯一作れる物だからね、また飲みたくなったら言ってよ」
「うん、その時はよろしくね」
俺は再びペンを持ち、勉強を始めた。
すると──
「よいしょっと」
そう言って新奈が俺の脚の上に座ってくる。
「…………新奈さんや」
「ん〜?」
「なぜわざわざ俺の脚の上に?」
「好きだから〜」
俺は持っていたペンを即座に置き、新奈を後ろから抱きしめる。
あ〜、やっばい、好きが溢れる。(何言ってんだこいつ)
そう、俺は人生初の彼女とのクリスマスで、冷静を装っているが、テンションが上がっている。
今年はクリぼっちじゃない!彼女と一緒に居るんだ!って思うと幸せすぎて……
「ちょ、れい君ってば」
恥ずかしそうに新奈がそう言う。
なんか…前より清楚?になった?
前はすぐ下ネタとか言ってたのに…
「あ、ごめん」
俺はそう言い、再びペンを握る。
「そういえば知ってる?」
新奈に話しかけられる。
「何が?」
「クリスマスは、性なる夜って言われてるんだよ」
「聖なる夜って言われてるくらい誰でも知ってるよ」
「あれ?知ってたの?それじゃあ一緒に性的な事しよ!」
「聖的な事?何それ?」
なに?聖書でも読むの?
それに、どうしてだろう?なんか行き違いをしてる気がする…
「例えば、れい君とボクが合体したりとか!」
「いや、そっちかい!」
"聖"なる夜じゃなくて"性"なる夜だった!
別に清楚になってなかったわ。
変わってないや
「そっちしかないでしょ!逆になんだと思ってたの!?」
「聖職者とかの聖だと思ってたよ。
それに、責任を取れるようになるまでそういう事は禁止って条件で、付き合わせて貰ってるんだし、やらないよ」
「絶対?」
新奈が上目遣いでそう言う。
「うっ、ぜ、絶対!」
「むぅー、れい君の意気地無し!ヘタレ!チキン!ブルガリア!」
何故ブルガリア!?
「じゃあ勉強やめてボクにかまえ〜」
そう言って俺の脚の上で新奈が暴れる。
「あぁあぁあぁ、体が揺れる〜」
「勉強なんてやめてしまえー
反対!反対!反対!勉強反対!」
勉強に対するデモ活動が始まった。
「わかったわかった!勉強やめる!」
「いえーい!」
新奈が俺にもたれ掛かってくる。
「スーハースーハー」
「何をしてるんですかね?」
「やっぱれい君の匂い好きだな〜」
「同じシャンプー、ボディソープ、柔軟剤ですけど」
「同じシャンプー、ボディソープ、柔軟剤……なんかエロいね」
どこが!?どこにエロい要素あった!?
「あ、そうそう、後で配信しよ!クリぼっちのリスナーを一緒に慰めてあげよう!」
「なるほど…慰めという名の煽りって訳ね」
「はて?なんの事やら」
ちなみに俺達が付き合っている事は公表している。
公表した時はそれはもう大炎上だったよ。
主にミエルが…
普通男の方が炎上するんじゃないの?
まぁ、大半がふざけて炎上してる雰囲気を出していただけで、俺が声をかけたら皆辞めてくれたけどね…
例えば──
『は?お前なんでフィルに手を出してるんだ?ふざけんな!!!幸せになりやがれ!!コンチキショー!!』とか。
『なんであんたみたいな女がフィル君と!絶対私の方が似合って……似合って…ないわ。
私の分も幸せになってね…』
的なマシュマロとかツイートが多かったんだよね。
本当にネットと現実を分けられている視聴者ばかりで良かったよ。
皆いい人ばかりだ。
「はぁ〜、今年もあと少しで終わりだね〜」
新奈がみかんを食べながらそう言う。
「だね」
「また来年も今日みたいにダラダラ過ごそうね」
「それはどうかな?来年には子供ができてたりして」
こういう、セクハラ紛いな事を言えるのも恋人の特権だ。
「え!?本当に!?じゃあ精のつく料理を作れるように、勉強しとかなくちゃ!
それにあれも用意しとかなくちゃだし、あ!あとあれも!」
「いや待って、冗談だよ?ねぇ!聞こえてる!?ねぇ!」
"聖"なる夜だけに"精"のつく料理ってか?
ははっ
はぁ、まぁ今が幸せだからなんでもいいや
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
読んで下さりありがとうございます!
あれ?クリスマス要素どこ?
なんかこういう短編みたいなの難しい…
今日はあと2つ投稿する予定なり。
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