第12話

「ただいま」


「おう!おかえり!どうだった?楽しかったか?」


俺が玄関で靴を脱いでいると、リビングから響が顔を出してそう言った。


「あぁ、楽しかったよ」


「ちぇっ、つまんないの、もっと照れるのを想像してたのにな〜」


こいつ、揶揄おうとしてたのか。


「あ、そうそう、なんかお前宛に荷物届いたぞ、あそこに置いてある。」


そう言って響は大きめのダンボールを2つ、渡してくる。


「なんだ?これ」


送り主を見ると『如月 勇祐きさらぎ ゆうすけ』と書いてあった。


「なんだ、親父か」


親父は今、海外出張でアメリカにいる。

なんとも、これが上手く行けば給料が上がるらしい。


俺は箱を開けるとPCとモニター、そして一枚の紙が入っていた。


「うっわ!すっげぇ!」


隣で見ていた響が声を上げる。


「これなんだかわかるのか?」


「おまっ、これ知らないのか?これは今世界で話題になっている、最新のゲーミングPCだぞ!」


「そんなに凄いのか?」


俺はよく凄さがわからなかったので、検索してみる事にした。


「え゛っ、100万!?あの人、なんてもん送ってきてんだ…」


俺は紙にどう言う事か書いてあると思い、紙を開く。


そこには


『おう!怜斗!元気にしてるか?なんか取引先の人にそのパソコン貰ったんだけど、俺のあるしお前にやるわ。

それと俺、給料アップ確定になったぜ!

だからお前の卒業式までにはそっち帰るわ!またな!』


貰ったって…

どんな大企業と取引したんだよ…


俺が衝撃を受けていると響が言ってくる。


「なぁ!怜斗!このpc使って一緒にFPSやろうぜ!」


FPSか、やった事ないからやってみたいな。


「いいね、でもその前に色々と設定するわ」


「OK!」


「あ、飯今日は出前でいいか?」


「え〜、まぁ、しょうがないか、じゃあピザ食べたい気分だからピザでいい?」


「あぁいいぞ、それじゃあやってくる」


それから俺は設定を1時間くらいかけて終わらした。


ダウンロードなどは最初から終わってたので助かった。


「おーい、響!」


「どしたー?」


「どのFPSインストールすればいいんだ?」


俺はFPSで検索をかけると沢山出てきたので、どれをやるのかわからなかった。


「お〜、設定終わったのか、えーっと、

このETERNAL CRIMSONエターナル クリムゾンてゲームだな。略してエタって言う今流行りのゲームだぜ」


「なるほど…」


俺はエタをインストールした。


「「速っ!」」


俺達の声がハモった。

それもそうだ、とてつもないスピードでインストールが終わった。


まぁ、まだ何もインストールしてないって言うのもあるかもしれないけど、

それでもすごい速さだな…


「じゃあやるか」


「あ!ちょっと待ってろ!」


そう言って響は部屋に急いで行く。


響が戻ってくると手に機材を持っていた。


「これ、今日の昼間に買ってきたやつ」


そう言って渡されたのはWebカメラとマイクだった。


「え、これって」


「あぁ、お前には個人勢としてVTuberになってもらう!ちなみに体はもう作って貰ったから!」


「は?」


俺はならないって言ったはずだか?


「俺、前断ったよな?」


「それは事務所に所属してVTuberになる事だろ?」


「あぁ、そうだか」


「俺が今言ったのは『個人勢として』デビューだ!企業に所属じゃなければVTuberになってもいいだろ?」


クッソ、気づかれた!

こいつは流れに流されて気づかないと思ったのに!


あの時もっと考えて言うんだった。


「はぁ〜、してやられた…てかこれ値段どのくらいだったんだ?」


「う〜ん、合わせて1万5000円くらいだな!」


いや、高いな。

これもうやらなきゃダメなやつじゃん…


「体を書いてもらうのにいくら掛かった?」


VTuberは体を書いてもらうのが1番値段が掛かると聞いたことがある。


「タダだぜ!」


ん?聞き間違えかな?


「すまん、もう1回言ってくれ」


「タダだぜ!」


「もう1回」


「タダだぜ!」


響はタダだぜ!botになった。

てか聞き間違えじゃなかったわ。


「なんでタダなんだ?」


「Vスタの先輩がご好意で書いてくれたからだな。ちなみにお前がVTuberデビューしたら、俺と先輩と一緒にコラボするからな」


マジかよ、そんな神みたいな人が居るのか


俺はもうその人に頭が上がらないな。


「わかった、でもそこまでしなくても良かったのに」


「まぁ、お前はVTuberの才能があると俺は思うから、出世払いって事で、稼げるようになったら金で返してもらうわ」


VTuberの才能ねぇ…俺にあるのやら


「じゃあ早速お前のデビュー記念配信するぞ!お前はまだアカウント作ってないだろうから、俺の枠でやるぞ!」


「はぁ?早速かよ!」


「あぁ!じゃあ俺の部屋来てくれ!」


なんか配信には慣れたと思ったのに、こう言うのは緊張するな…


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

読んでくださりありがとうございます!

沢山のフォローもありがとうございます!


今回短くてごめんなさい!

あと、前話で次は配信パートと言ったけど嘘つきました!

すいませんでした。


あと、1週間くらい勉強がやばいので不定期更新になりそうです。

すいません。でもテストが終わったらしっかり更新しますので!

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